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「僕とナギさんの相性が…ですか?そんな話、聞いたことありませんけど、でもさっきのは確かに…。」
「聞いたことないのは当然だと思いますよ。何せ、転来人の噂話より周知されていない現象ですから、ギルドの職員でも知らない人が多いでしょうね。そういう私もギルドの過去の文献に目を通していたから、たまたま知っていただけのことですし。ギルドに戻ったら是非検証させていただきたい。」
ケイシーはガイディックの話を聞いても信じられない思いでいた。ケイシーは今までオールラウンダーのくせに弱魔法しか使えず、役立たず扱いだったのに。
それが、ナギと出会ってからというもの全てにおいて良い方へ良い方へとコトが運んでいくのである。信じられないのも無理はないというもの。
(どうしてしまったんだ、僕は。色々なことが1度に起こってしまっている気がする。冷静にならなくては。)
ケイシーは魔力を分け合えるという現象のことは今回のクエストが終わるまで忘れることにしようかと思った。ガイディックも戻ったら検証したいと言っていたし、ケイシー自身も困惑してしまって、クエストに影響が出てしまってはナギとケイジに迷惑をかけてしまうから。
「検証の件はわかりました。僕からもお願いします。今はちょっと混乱してしまって。検証するまで一旦忘れることにします。すみません。」
ガイディックに頭を下げるとナギとケイジが待つ席へと戻る。3等分されたオードブルを食べずに待っていてくれた2人を見て、思わず嬉しくて笑ってしまった。
「待っていてくれてありがとうございます!さぁ、食べながら作戦会議しましょう!」
ケイシーを中心とした作戦会議をしている3人を見ながら、ガイディックは彼らの今後の活躍と自分の出世への道に心の中で乾杯を贈っていた。




