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「ナギくんとケイジくん、キミたちは高ランク登録者です。私が担当なので、私以外の人にクエストを依頼されても受けてはいけませんよ。」
興奮冷めやらぬガイディックは鼻血を垂らしたまま注意事項や説明などを話し始めた。
(絶対モノにする!彼らは原石だ!絶対に手放すものか!私の手中に置いて、大切に大切に磨き育ててやる!)
「あの、すみません!ガイディックさんの話に集中出来ないので、鼻血を何とかしてもらえませんか?」
ケイシーがこのままじゃダメだと思い、思い切って声をあげた。
「鼻血…?なにを…」
ガイディックは自身の鼻の下にそっと手を当てるとぬるりとしたものに触れた。適性チェックのところを離れるときに鼻血を理由にしたくせに、今まで鼻血のことをすっかり忘れてしまっていた。
「あわ、す、すみません。お見苦しいものを…
ちょっと席を外しますことをお許しください。」
鼻を押さえてガイディックは慌てて個室の外へ出て行った。
「面白いおっさんすね!鼻血、口の中に入ってたのに気付いてねーとか!まじウケるっす!」
「何で急に鼻血が出たんだろうか。俺は殴ったりしてないぞ。」
「よっぽど興奮していたんでしょうね。僕も気持ちわかる気がしますよ…。」
医務室にて、鼻血の治療を受けるガイディック。治療と言っても鼻栓をして冷やしているだけだが。
(これから彼らにやってもらうクエストを選ばなくてはな…。報酬も出来るだけ弾もう。ずっと私と共にいてくれるように…。スキルについても話し合わなくては。武器や装備なんかも、私の財産を投げ打ってでも最高のものを…。)




