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「意図、ですか?うーん。あなたは鋭そうだから、おおよそ感づいているのでは?」
ケイシーはわざとガイディックを試すような言い方をした。
「なるほど。ケイシーくんでしたか?なかなかに賢い。侮れませんね。最初の質問に答えましょう。転来人に関する噂話は概ね事実です。」
「やっぱり噂話は本当のことなんですね!だったら、ガイディックさん!あなたを信じて頼みたいことがあります!今、適性チェックに並んでいる僕の『友達』をあなたの担当にしてください!たぶん彼らは転来人です!」
ケイシーは自分の勘を信じて、ガイディックに賭けた。
ギルドで適性チェックを受け、A以上のランクが付いた人には専用の担当者がつけられる。Aランク以上の冒険者は自らクエストを探さなくてもギルド側から依頼がくるシステムなのだ。
転来人であるナギとケイジ、特にナギの身体能力の高さは確実にAランク以上であるとケイシーは思っている。ナギやケイジが悪用されるのは絶対に避けたい。ならば、信頼のおける担当者が必要になってくる。
担当者は最初にその人物の適性チェックをした職員がつくことになる可能性が高い。それは適性チェックの結果が基本的に本人とチェックした職員にしか知らされないようになっているからだ。
本人が自分のランクなどを他人に話す分には自己責任になるが、万が一職員側が吹聴すれば罪になる。それでも転来人ともなれば、ベラベラと話したくなる職員がいないとも限らない。
「私を選んだこと、決して後悔はさせませんよ。」
ガイディックは不敵な笑みを浮かべ、ケイシーと共にナギとケイジが並んでいる適性チェックの場へと向かっていった。




