30
圭司が寝ている部屋へと戻ってきた凪とケイシー。ケイシーは飲み物でも取ってくるよ、と部屋から出て行った。凪は寝ている圭司の涙の跡を撫でた。圭司がくすぐったそうに体を捩る。
圭司が泣きながら言っていたことを思い出す。圭司も死んだって言っていた。自分も刺されたはずで、死んだのだろう。
凪はケイシーに聞きたいことがあった。ケイシーも死んだ経験か記憶があるのかどうか。
もし、ケイシーもそんな経験があるとすれば、ここは天国とか地獄とか、そういう死後の世界かもしれない。
幽霊とかオバケとか。ちょっと怖いけど。
ケイシーが白い飲み物が入ったコップを3つトレーに乗せて持ってきてくれた。
凪は圭司の隣、ベッドに座ってケイシーはローテーブルのソファの方に座った。飲み物はローテーブルにトレーごと置いた。
圭司はまだ起きていないが、ケイシーと話を始めることにした。
「ケイシー。ひとつ聞きたいんだけど、お前死んだことある?」
「は?死んだこと?…ないですよ!あるわけないじゃないですか!」
「そうか。じゃあココは天国とか地獄とかじゃないんだな。うーん。わからん。ココはどこなんだ。」
ナギの質問にビックリはしたが、その後の発言でなるほどと思った。ナギはきっと一度死んだんだろう。きっとそれがきっかけでこちらの世界の転来人になったということか。
転来人の説明はケイジが起きてからのほうがいいと思い、ケイジに目をやるとモゾモゾと動くのが見えた。




