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「ダディ!マミィ!ちょっと時間いいかな?」
「ケイシー!ケイジくんは?もうお話は終わったの?」
ケイシーの声にすぐさま反応して駆け寄って来てくれる両親。両親の顔をみるとホッと肩の力が抜けたように感じた。
「長くなりそうだけど、僕の話聞いてくれないかな?」
泣きそうな苦笑いを両親に向け、情けなくて黙っておきたいことも全て話す覚悟を決めた。
ケイロンとシーティルは息子の覚悟を受け取り、笑顔で応えた。
旅へと送り出してもらったあとのことを順に話していった。冒険者ランクのこと、何とか入れてもらったパーティーのこと、その後の辛い日々のこと。そしてナギのこと。
これから、ナギと冒険に出られればと思っていたこと、ナギが探していたケイジが家にいて、自分の望みはもう叶わないだろうということ。ただ、ナギとケイジが『転来人』かもしれないと言う話はしなかった。
自分の中で整理しながら口に出し、聞いてもらう。両親は途中で話の腰を折ることなく黙って聞き役に徹してくれていた。おかげで踏ん切りがついたというか、頭がスッキリした気がした。
「…ってことで、今僕の部屋ではケイジさんとナギさんが感動の再会を果たしているんだ。」
「なんというか…すごく運命的なお話ね。ケイシーがナギくん?と知り合ったのも、きっと運命よ。」
「ハハ、どうかな?僕の場合、当て馬というか踏み台というか、そういう役割じゃないかって気がするよ。」
それまで黙っていたケイロンがとんでもないことを言い出した。
「じゃあ、この際だからケイジもナギって子もウチの子になってもらうのはどうだろうか!きっと賑やかで楽しい毎日になるぞ〜!」
「えぇ!?何言ってんの!?ダディ!!」
「まぁ!!それはとっても素敵ねぇ!!」
「マミィまで!?」
お人好しというか、脳内お花畑の夫婦かもしれない。




