表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界なんて救えません!!  作者: クロキツネ
15/26

とりあえず危ないことはやめない?

校庭へ猛ダッシュで走りだしたクロさん(超絶可愛い天使様)を追いかけた俺は、息を切らしながらなんとか校庭にたどり着く。

 そこには、


「な、なんであなたがここにいるんですか!」


 そう叫びながらコスプレ少女に向かって黒い斬撃のようなものを飛ばしているクロさんと、


「あんたこそ何でここにいるんだよ!」


 同じく叫びながら黒い斬撃を矢で相殺しているコスプレ少女がいた。


 ……いや、もうここまで来たら驚かないけどね?

 ていうかクロさんもそっち側だったかー。

 なんとなく、てか絶対同じ分類の人なんだろうなとは思ってたけど。

 いざこうやって目にすると、なんていうか……うーん、言葉に詰まるな。

 

 俺がそんなことを考えている間も、少女たちの戦いは激しくなっている。

 矢が地面をえぐり、黒い斬撃が校舎の壁を粉々にし……

 

 いや、激しすぎない!?

 この調子だと明日の朝にはここら一帯更地になりそうなんだけど。

 流石に入学したてで学校が無くなるのは困る、というより事件になりかねないので止めにかかろうと声をかける。


「おい、流石にそこまでにしてもらはないt」

「うるさい、お前には関係ないだろ!」


 シュ、ズゴ!


 唐突に少女から放たれた一本の矢が俺の足元の地面に刺さる。

 いや、刺さるというかえぐってるんですけど……

 なんかこれ以上バトルに水を差すと体が穴だらけになりそうなので、少し離れた場所で観戦することにしよう。

 少女たちがドンパチやってるところから20メートルほど離れた場所で、腰を下ろす。

 あぁ、朝見たときは綺麗だった桜の木が、今や切り株に……

 なんともいえない感情でそれを眺めていると、となりでドサリと音がした。

 隣を見てみると、そこにはさっきまでコスプレ少女とタイマンをしていた黒ヤギが!

 慌てて立ち上がろうとしたが、ヤギの目を見て俺は気づいてしまった。

 そうか、こいつもあのコスプレ少女に絡まれて大変な目に合ってたんだよな……

 

「おつかれさま……」


 俺の右手は、無意識のうちにヤギの頭をなでていた。


「メェェ……」


 頭をなでられたヤギは、特に嫌がりもせずなでられていた。

 俺はヤギをなでながら、少女たちの激戦を見届けていた……

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ