今俺ドッキリかけられてる?
体育館から逃げ出した俺は、生徒玄関で靴を履きながらこの後どうしようか悩んでいた。
今はまだ四月、外で寝るのは風邪をひく可能性があるので極力避けたいし、かといって屋内で寝れるとしたら学校しか思いつかない。
だけど学校に誰よりも早く登校しているのを見られると、体育館の壁壊しの犯人にされる可能性も‥‥
あれ、今思ったけど最近の学校って監視カメラあるよね?
じゃあこのまま壁壊しの犯人が見つからなかったら‥‥ポリスメンのお世話になるのでは?
ゆっくりと自分の手首を見つめる。
そこには鉄でできた拘束道具が‥‥
よし、なにがなんでもあのコスプレ少女(完全形態)を捕まえて、俺の無実を証明せねば!
とりあえず、あのコスプレ少女はグラウンドの方に走っていったよな?
ならグラウンドに行けば見つかるかな。
玄関で靴を履き直し、グラウンドの方に行ってみる。
すると、そこには
「くらえ、超高速射撃!」
宙に浮きながら、ものすごい速さで矢を飛ばしている天使と
「メェェェェェェ!」
降り注ぐ矢を全て躱している二足歩行のヤギがいた。
‥‥とりあえず鍵探しの続きしよっと。
俺はその場で華麗にUターンを決めて、校舎内に戻っていった。
あれ、なぜだか涙が止まらない‥‥