君の笑顔が僕を元気にしてくれる〜いろはさんへ捧げる応援小説〜
最近、皆んなの態度がよそよそしい。
私の事を避けているみたい。
どうすれば良いのか判らない私は次第に落ち込んでいく。
誰かが背中を押した。
いたずら書きをした紙を貼り付けた。
むしり取って丸めてしまおうとして、ハッとした。
『おいで。7時に川原で待ってるよ』
「誰?」
皆んな知らん振り。
「どうせいたずらね」
薄明かりの中、誰もいない川原を見つめる。
水面に映った月までが私を笑っているみたい。
私は思わず苦笑する。
「もうちょっと」
いつの間に現れたのか、隣に彼が居た。
「もうちょっと笑ってみようよ」
そう言って変顔をする彼。
なんだか解らないけれど、急に可笑しくなった。
可笑しくて思わず笑ってしまった。
「そう!その笑顔が見たかったんだ」
「どうして私なんかに?」
「決まってるだろう!君のその笑顔が僕を元気にしてくれんだ。だから、君が落ち込んでいると僕も悲しくなっちゃう。きっと、皆んなもそうだよ」
そう言った彼の後ろには皆んなが集まって来ていた。
「いろはちゃん、何があったのかは知らないけれど、皆んな、君の笑顔が見たいんだよ。皆んな、君の事が好きなんだよ」
だからね、ゆっくりで良いから。
少しずつで良いから。
君の笑う顔が見たいんだ。