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莫迦な男  作者: 文月遊冶
9/13

―計略―     9/14

 「そうであるからには始まりを知らなくては。」気づいた時には既に足が店の入り口へ向かっていた。せっかちな性格と言われれば否定はしない。なによりもまず店主の主張を知りたかったのである。ばたばたと跫音をさせては、さぞや渋い顔をしているのであろう店主には一瞥とせずに入口にたどり着くと、木綿のハンケチが数枚とたたまれていた。

 先述の通りこの日は変に暑い日であった。店主が今日の暑さに共感し、それだけにこのハンケチを勧めようとしているのは想像に難くない。それが店主の主張だ。恐らくはここから始まって、巡り巡って暑さを再確認させようという算段なのだろう。

 整合性が取れた僕は存分に満足し、自然と木綿のハンケチを購入しようという決断をしていた。これを買うことで店主に解答を提出することとしようと企てたのである。


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