第4話 かっこつけてもかっこわるい
「呪いますか!」とデスして街に戻りチャラ男と出会いたくないがために意気揚々とかっこつけてボス部屋へ入るが、実は全く街にもどったとしてもチャラ男はいない...つまり負けてもどうでもいいということ
そのうえホシノはボスを呪って倒す.....つまりカスみたいな攻撃をボスから受けて呪いをボスに付与して20秒間ひたすら逃げ回る という全く見栄えはないものの1番効率よく倒せる手法である 間違ってはいないが何か思うものがある...
ボス部屋を開けて部屋の主を見ると黒くおぞましい10mほどはある巨大な怪物がいたが、しかし何も動かない
ボスモンスター アペプ HP10000/10000
「は?なにあの体力 倒せるわけないだろ このダンジョンにいた敵は最高でもHP800が最大だったぞ」
「にしても全く動かないな」
ーーよし 殴ろう
ドゴォォォ (打撃音)
デロリン♪ ホシノは呪われた
「おい!それ私の特権だぞ!なに呪ってくれてるんだよ!」
ーーとりあえずこいつの特徴は分かった
何か攻撃すると呪いを攻撃した張本人にぶつけてくる
ただそれだけ つまりこいつは時間をかければかけるほど攻撃した人に呪いのデバフがかかり続け、長時間をかけて倒すとしたら大量のポーションが必要だろう それとは別に短期決戦で決める手段もある どちらにしてもあのバカみたいな体力を削るのは難しいな なんてタチの悪いボスなんだ
これは厳しい戦いになりそうだz
「あ、呪われたなら呪い返せばいいじゃん
ほい、呪い うしうし 呪いの効果あるじゃんか」
10000もあったHPも呪いの効果で毎秒0.5%...50HPずつ減っていく それはボスがホシノを呪うことでホシノもまたボスを呪うため呪いが重なりHPの減りが加速度的に増えていく しかしこのままでは先に呪われたホシノのHPが尽きてしまう そこでホシノはある物を取り出す
テーテッテレ~
「初心者ポーション〜」
ーーこれはゲームを始まる前に運営からのプレゼントで貰える いわゆる初心者ボーナス これで回復して呪いでデスするまでの時間を伸ばす、同じ「呪い」という力があってもHPを回復できるプレイヤーには叶わないということだ 最高だぜ
ごりごりと減るボスのHP、それをどうすることもできないボスに哀愁が漂ってるw
ボスを呪いで倒したと思ったら突然ファンファーレが聞こえる パラパッパッパッパァァァ
「やったぁぁ 初めてのダンジョン攻略でボス倒せちゃった!やはり私の思いの勝利.......」
なお、ホシノの勝利への思いはただ街に帰りたくないだけである
「んお?なにか宝箱がある 勝利品か、いいねいいね これでミミックとかだったら.....泣く」
「怨念の巫女服」「呪怨ノ結晶」
「すごい...和って感じのドロップ品」
ホシノが手に入れたのは少し暗めの色の巫女服と禍々しいオーラを放つ大幣(巫女さんが持ってる棒のあれ)
呪怨の巫女服(ユニーク防具)
HP+10000
呪いの効果時間が1分となり、相手からダメージを受けなくとも相手に「呪い」のデバフを与えられるようになる(10分の待ち時間あり)
呪怨ノ結晶(ユニーク武器)
STRー1000(攻撃力) AGI+500(素早さ)
スキル 「伝播する怨念」
相手が複数人いるとき、誰か1人を「呪い」状態にすると周囲の存在を「呪う」
ユニークシリーズ
世界に1つしかないオンリーワンな性能をした武器や防具
絶対に壊れないし奪われない 稀にスキルをもつものもある 装備してるときだけスキルは放てる
「おぉ〜すごいチートっぷり〜HP10000とかどうしたら倒せんだよ それでいて相手には「呪い」でダメージを与えるとか地獄かよ そんで私力は貧弱どころか無になって無駄に体力だけは多くてめっちゃ動きが速くなった」
とりあえずステータスを開き自身の今の状態を確認する
ホシノ レベル 10
HP10030 MP 0
STR0 INT 0 AGI 500 DEF 0 DEX 0
ステータスポイント:100
スキル
隠密 歪んだ感情 ヒール(呪)
呪いノ祝福
称号
最速アペプ攻略者 呪術師
隠密
敵から見つかりにくくなる
歪んだ感情
「呪い」状態にした相手が複数人いる場合、対象1人に「呪い」を集めることができる
ヒール(呪い)
相手を「呪い」状態にすると相手の食らう呪いのダメージの20%を自身のHPへと変換し回復する なお、このスキルの所持者は「ヒール(聖)」を習得できない
呪いノ祝福
相手を「呪い」状態にすると相手に「盲目」状態を付与し、自身の幻影をだす(効果時間5秒)※幻影は攻撃力をもたず、素早さは術者によって変わる
称号
最速アペプ攻略者
最も早くボスモンスター「アペプ」を倒したものに贈られる称号
呪術師
「呪い」でモンスターを100体倒した証
「なぁにこれぇ」




