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フェンリルたちの奮闘記~昼の象徴~  作者: 一匹鴉
1章 初めての狼生活
5/9

第二話 女神ではなく天使です

 あれ、生きてる。僕って車にかれたんじゃなかったけ。

 病院かな...みんなに迷惑かけてないかな。

 

 __僕は目をあける。あれ、ここって病院?

 病院の部屋ではなさそう。


 なんでだろう?えっとなんだっけ。なんかみたことある。

 ....わかった。よくある異世界転生前の女神との会話するときの部屋に似てる。

 たぶん僕って死んだと思うしどうせなら再現してみよう。

 仕切りなおして、


 僕は目をあける。あれ、見たこともない部屋、ここはどこ?

 僕って死んだんじゃないのかな?


 「おはようございます。」


 「女神さまぁ!」


 そこには男がいた。

 

 「ぷっ、クックックッ。はははは!

  こんにちは女神です。ぷっ、あはははは。」

 

 「お前は男だろ!あと、笑うな!」

 

 「だって、しょうがないじゃん。面白すぎるって。

  アニメで見た女神が登場してくる部屋に似てるからって、

  もう一回はないでしょ。

  もし生きていて、周りに知り合いがいたらどうするの。

  しかも、声聞いただけで『女神さまぁ!』て。

  やばい、止まらない。あはははは。

  あと君車にかれて死んだよ。ぷっ、あはははは。」

 

 「恥ずかしいんだからやめろ!あとさらりと僕の死んだ理由いうな!

  てか、お前誰?」


 「あぁ、女神です。」


 「ざけんな!」


 「忙しいねぇ。僕は天使。それも第17世界を管理する天使の一人だよ。」


 はぁ?第17世界って?世界って一つじゃなにのかよ。

 あと天使か。神っているのか?


 「君の質問に答えてあげよう。ここは第17世界にある霊界だよ。

  あと神はもちろんいる。まぁ、君は一生関われないけどね。」


 ん?俺、なんも言ってないよ?こいつ、まさか...


 「お前心が読めるのか!」


 「ん?読めるよ。天使だもん。あと一人称が僕から俺に変わってるよ。」


 「俺は、小学校のころの一人称は俺だったよ。

  けど...まぁ中学校のときにいろいろあったんだよ。

  というか第17世界ってなんだ?なぜ俺はお前といる?」


 「はぁ。質問が多いなぁ。この世界を含め世界は計22個ある。

  まぁだんだん増えるけど。で、ここがその中の17個目の世界。

  あと、僕が君を呼んだんだよ。さぁ、君の番だ。」


 「だいたいわかった。お前が俺と話している理由は?」


 「あぁ。そうだった。忘れてた。

  僕は君を転生させます。」


 えっ?()()()()ってあの()()か?

 「そうそう。その()()。」


 なぜ?僕が?


 「あれ、僕に戻ってるよ。君って本当に忙しいね。

  なぜ君が転生するのか。その理由は簡単だよ。

  

  とてもとても悲しい生き方をして(うっ)

  

  さらに残念な死に方をしたから(グサッ)


  だからこの僕、天使様が哀れに思って転生してあげようとしている。

  僕って偉くない?」

 

 なんだろう。精神的に辛い。僕って、自分の人生に悔いがあったのかな?


 「まぁ。というわけで、君を転生させます。なにか願いある?」


 えっ、願い?願いってチート系?いいのかな?


 「あぁ。あくまで、私ができるのは、

  転生する星を絞るだけです。天使ですので。」


 急に丁寧語になるな。それほど、僕のこの選択が大事なんだろう。


 「えっとじゃあ、剣と魔法のある星で。」


 「それって、君たちの世界でいうダンジョンとか

  冒険者とかいう職業がある感じのところであってる?」


 「はい。あとほかに質問してもいいですか?」


 「いいよ。」


_____それから数十分たった。


 ちなみに、質問した内容は、天使は暇なのかとか、

 なんで世界が22個も存在するのかとか、僕はなぜ転生できるのかとか、

 転生先でも、話が通じますかとか。このときはとても笑われた。

 

 『転生したら体がその星のものになるからもちろん通じるよ。

  でも、頭がおかしい人には言葉は通じても話は通じないかも。』と。

 後半の文章は聞いてないのに。言葉が通じるか聞いただけ何に。

 なんか勘違いされた。

 

 あと、僕が転生する理由とか。

 それについては

『僕が暇なときに楽しめるようにするためだよ。

 だから、好きに生きていいよ。僕が楽しめればいいから。』と言われた。

 僕って、天使の娯楽に使われるみたいだ。


 「それじゃあ最後に質問はある?」


 「えっと、記憶って引き継がれますか?

  あと、できれば、若い体...できれば15歳ぐらいでお願いします。」


 「引き継げるよ。あと若い個体ね。...あぁそろそろ時間だね。」


 ん?個体?体じゃないの?


 「あの個体って...」


 「それじゃあよい人生を!」


 僕の意識が消えた。

_____________________________________


「あっ、言い忘れたことがあった。

 決して、人間になれるかどうかは分からないって。

 まぁいいか。僕が楽しめるような人生を送ってね。」


 もしここにいたら彼がいたらいうだろう。

 「先に言え!」


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