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フェンリルたちの奮闘記~昼の象徴~  作者: 一匹鴉
1章 初めての狼生活
4/9

第一話 雑用は残酷です


 「はぁ~」

 何回目だろうか。僕は平凡な高校1年生。

 陰キャか陽キャと言われたら陰キャよりだろう。

 けど、仲の良い友達はそこそこいる。なぜ、僕がため息をついているのか。

 それは、入学当初までさかのぼる。



 入学当初、僕はクラスに馴染もうと必死だった。

 ある日、クラスメイトに「放課後の掃除、交代してくれない?」と言われ

 「何かあるの?」と聞くと

 「中学の友達と遊ぶ約束があってさ。」と返された。


 僕は、彼女もいなければ放課後遊ぶような友達はいない。

 なにより、クラスに馴染もうと必死だったそのころの僕は

 もちろん「いいよ。」と答えた。


 次の日、そのことを聞いた他のクラスメイトから、

 「放課後の掃除、交代してくれないかな?」とか

 「日直の仕事やってくれない?」などなど

 一度了承した身だし、みんなちゃんとした理由があった。

 僕も暇だったし、全員に「いいよ。」といった。


 その日からだった。

 次の日も、その次の日もどんどん雑用が増え、

 家に帰る時間も起きる時間も日に日に遅くなっていった。


 


 ーこんな経緯があって今に至る。


 ただ、そんな生活が長く続いので、

 最初は筋肉痛があったけれど慣れてきてしまった。

 ただ、朝はだるいし、夜は眠い。

 

 けれど、いいこともあった。

 先生たちと仲良くなったし、筋肉もついた。

 重い荷物も運べるようになったし、猫背も治った。

 他にも、クラスや学年の代表や全校への発表などなど

 全て免除された。(これはガチで嬉しかった。)


 学校では、日直の仕事などの雑用をして、

 家では友達の課題や自分の課題をやる毎日。


 休日だけは、至福のひと時だった。

 幸い親は共働きで家でも仕事しているし、

 僕は一人っ子だった。


 だから、誰にも邪魔されず一日中本を読んだり、動画サイトを見たり、

 ゲームをしたりしていた。(もちろん勉強もしたよ?)


 僕が何も言わないし、気にしてなかったから

 先生たちは何もしなかった。


 けど、こんな日々を繰り返すともちろん

 ストレスが多少なりとも溜まってくる。

 ストレス発散のために様々なこともしてきた。

 まぁやることも、トレカとか、読書とか、ゲームとか...


 でも、そんな日々を繰り返しても

 精神的な疲れも、肉体的な疲れも取れるわけでもない。

 最近は、授業もサボりたいし、寝たい。そう感じてきてしまった。


 今日は、そんな雑用がある平日の学校の帰りだ。

 僕の家は学校から歩いて約30分ぐらい。だいたい2.4kmだ。

 昨日、自転車がパンクしたから今日は歩きだ。


 今の時刻は午後7時ぐらい。今日も、人通りが少ない。

 家に帰ったら、クラスメイトの課題を終わらせないと。

 明日も、クラスメイトの代わりの日直の仕事がある。

 早く帰って、課題やらないと。テストも近いんだった。

 頑張ろ....


 あれ、もう8時だ。まだ、学校から家の中間ぐらいだ。

 いつもより遅いな...考えごとしてたからか。

 あ、車が来てる。あれ、なんか、動き方がおかしい。

 車ってあんな動きするっけ...車速くない?スピード違反でしょ。

 あ、あの車の後ろからパトカーが来てる。

 あれは捕まるな。えっ、車がこっちに来る。


 逃げないと...


 「キキー」


 車が壁にぶつかる音が一帯に響いた。


 あれ、体中が痛い。なんで、僕倒れてるの。

 あぁ、車にぶつかったからか。


 死ぬのか。


 まだ、終わってない課題があったのに。

 友達に謝らないと。日直の仕事受けたのに。


 あ、意識が...


 まだ親孝行できてない...お母さん、お父さん ごめん.... 



 「今日のトピック ○○市交通事故。一人死亡


  昨晩、〇〇市の○○丁目の○○の近くで、衝突事故がありました。

  車は昨日から逃げていた強盗犯が運転していたそうです。

  車が住宅地の壁にぶつかり、男は確保されましたが、

  男子高校生、一人が巻き込まれ死亡しました。

  ...........以上で今日のニュースを終わります。          」

  

_____________________________________


 はぁ、今日もこんなに死んじゃってる。大変なんだよな。仕事増えるし。

 あれ、可哀そうな人生を送って、可哀そうな死に方してる。

 彼も大変だったねぇ。僕もあんな死に方は嫌だよ。

 そうだ。彼を異世界に転生させよう。ちょうど条件は揃ってるし。

 「おーい、そろそろ交代だぞー。手伝ってくれー。」

 呼ばれちゃいました。さて、準備しますかぁ.....

 


  

初めまして。またはこんにちは。一匹鴉です。

この作品を読んでいただきありがとうございます。

ついに本編1話投稿できました。嬉しいです。

正直、主人公をどう転生させるかとても迷いました。

今よりもよりよい小説を書けるように頑張っていきます。

今後ともよろしくお願いいたします。


最後に、

SNS・動画サイト等のアカウント「一匹鴉」様と僕は一切関係ありません。

ご了承ください。

では、また会える日を楽しみにしています。

                               一匹鴉


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[良い点] 普通に面白い!!
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