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氷の公爵令嬢と炎の皇子  作者: 桜井正宗


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2/12

ここはどこ?

 ――目を覚ますとお花畑の中だった。


 視界に入る白く高い壁。

 分厚そうな壁が一面に広がる。



「……わたくしは、いったい」



 周囲を見渡すと巨大な壁に囲まれたお屋敷であると認識できた。



「これは……わたくしのお屋敷ではありませんわね」



 明らかに覚えのないお屋敷だった。

 それに、この壁。よじ登っていけるような高さではない。伝承にある巨人でも厳しいでしょう。……つまり、わたくしは閉じ込められている?


 でもどうして。


 人の恨みを買うような覚えはありませんし、最近の大きな出来事と言えば……幼馴染に婚約破棄されたくらい。それなのにこれは……なんの罰なのでしょう。いえ、罰なのかも分かりません。



「ここ、どこなの?」



 お屋敷の方へ向かい、中へ入る。

 踏み入れると、天井の高い豪華な居間があって机やテーブルが綺麗に設置されていた。


 ティーセットもあって、そこへ添えるように『手紙』もあった。これって意識を失うあの時、手元にあったものと一緒よね。……もしかすると何か書かれているのかも。気になってわたくしは開封する。



「……えっと」



 手紙には『三日後に迎えに行く』とあった。更に今回は詳しい事も書かれていた。



 ①屋敷は自由に使って良い

 ②外出は一切許されない

 ③脱走は死を(もたら)

 ④食事は担当の者が提供する

 ⑤入浴も担当の者が従事する



「な、なによこれ」



 やっぱり、わたくしは閉じ込められたの。……まって、続きがある。



【首輪について】

 貴女の首に『ヒュドラの首輪』を取り付けさせてもらった。これを取る方法はひとつしかない。三日間を静かに過ごすだけ、それだけだ。

 なお、無理に引き剥がすと猛毒を注入される仕組みになっている。



「も、猛毒ですって……!?」



 嘘……でしょ。


 確かに、わたくしの首には首輪が取り付けられていた。いつの間にこんな物騒なモノを。しかも、無理矢理取ってしまうと猛毒で死んでしまうわけね。こ……これには触れないでおきましょう。



 ――それにしても、三日間を静かに過ごすだけ? 何かの試練にしては簡単すぎる。ただ耐え抜けばいいだけよね。それなら何とかなる。きっと、この首輪だって取って貰えるはず。



 幸い住居は快適だし、不便もなさそう。



 余裕だわ!



 でも、あれ……。

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