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婚約破棄から始まるとんでも異世界冒険譚~黒猫の騎士とポンコツ姫~  作者: トモモト ヨシユキ
12 学園祭の花は誰だ?(2)
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12-5 天空の剣

12ー5 天空の剣


陣営に戻ると、クリスがなぜか頬を赤らめている。

「すごい!ネイジア様、ステキですぅ!」

はい?

今まで俺になんて目もくれなかったのに?

クリスは、俺にタオルを差し出した。

「どうぞ、ネイジア様」

「どうも」

でも、俺、汗なんてかいてないしな。

すぐに中堅戦が始まった。

『特別クラス』の中堅は、グレイ。

確か、光の魔法を使う奴だ。

試合が開始されると、すぐにグレイは、口の中でぶつぶつと詠唱を始める。

俺は、詠唱しているグレイを狙い撃ちにしようとした。

「卑怯だぞ!ガーランド!」

プジョンの声がきこえたがかまわず、俺は、数百の氷のつぶてをグレイに向けて発射した。

いや、すべて、狙いは外してるんだがな。

威嚇だよ、威嚇。

だが、グレイは、詠唱を続ける。

見抜かれてる?

グレイが俺を見上げて手を振り上げて叫んだ。

「狙い射て!光の銃よ!光弾銃砲!」

光の砲弾が俺を狙い射つ。

とっさに俺は、障壁を展開しそれを防いだ。

振動が空気を揺らす。

「今度は、俺の番だな」

俺は、衝撃波を放った。

「ぅわっ!」

グレイの体が吹っ飛ぶ。

闘技場の壁に激突したグレイは、崩れ落ちて気を失った。

「勝者、ガーランド!」

どっ、と歓声があがる。

次の副将は、ライザだ。

「よろしくお願いします、ネイジア」

「メリッサと呼んでくれ」

俺は、にっこり笑った。

「みんな、そう呼ぶんだ」

「じゃあ、メリッサ」

ライザがにぃっと笑った。

「行きます」

突然、氷の剣を振り上げて俺に襲いかかった。

俺は、避けながらライザに言った。

「剣技もなかなかじゃないか!」

「ありがとう」

ライザが微笑んだ。

逃げ回ってばかりの俺にプジョンが叫んだ。

「勝負しろ!ガーランド!」

「俺が」

俺は、飛びずさった。

「ただ逃げてたと思うのか?」

「あれは!」

観客が天を指差して叫んだ。

「なんだ?」

闘技場の上空に巨大な剣が現れた。

俺は、ライザににっと笑った。

「どうする?ライザ」

「どうするもこうするも」

ライザが溜め息をついて両手を下ろした。

「降参します」

「勝者、ガーランド!」




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