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婚約破棄から始まるとんでも異世界冒険譚~黒猫の騎士とポンコツ姫~  作者: トモモト ヨシユキ
12 学園祭の花は誰だ?(2)
130/216

12-3 クロが負けた⁉️

12ー3 クロが負けた!?


俺たちの対戦相手は、今回も『落ちこぼれクラス』の連中だった。

モーリスが複雑そうな笑みを浮かべた。

「お手柔らかに」

「そちらこそ」

俺たちの提出した順番は、先鋒 クロ、次鋒 俺、中堅 クリス、副将 クロノ、大将 キティというものだった。

うん。

俺たちは、というか、クロは、1回戦を順調に勝ち上がった。

予想通り、決勝戦まで俺たちに出番はないかと思われた。

クロの奴も生き生きしてるしな。

「いくらでも来い!」

クロは、にやりと笑った。

「遊んでやるよ!」

「クロ様、素敵!」

クリスが声援を送った。

「結婚して!」

それは、応援なのか?

俺が思ったときのことだ。

敵チームの大将がクロに妙な術をかけた。

2回戦の敵クラスの大将は、小柄な女の子だった。

「いやっ!こないでぇっ!」

女の子が叫んだ時、クロの動きが止まった。

様子が変だ。

クロは、その場にへなりとくずおれた。

「勝者、エレ!」

わぁっ!と歓声がおこった。

「どうなってるの?」

クリスが俺にきいた。

そんなこと、俺も知りたい。

闘技場の中央に出ていく俺と入れ替わりにクロがキティとクロノに支えられて外へと出ていく。

すれ違いざまにクロが俺に何か言いたそうな顔をしたけど、奴は、何も言わなかった。

なんだ?

俺は、中央でその少女と向き合った。

小柄な気弱そうな赤毛の女の子だ。

何も特に変わったところはない。

審判をしているリューイ先生が振り上げた手を下ろして試合が始まった。

俺は、いきなり攻撃をするのも憚られたので様子を見ることにした。

が、その子は、俺にゆっくりと近づいてきた。

なんだ?

接近戦でもする気なのか?

「ごめんなさい」

エレは、ペコリと頭を下げると俺にそっと触れた。

と。

その瞬間、全身が痺れて動かなくなって、俺は、ぐったりと座り込んでしまった。

これは、状態異常の魔法だ!

俺は、すぐにエレの術式の解析を始めた。

術を中和し、体勢を建て直す。

何事もなかったかのように立ち上がる俺を見て、エレが目を見開いた。

「なんで、平気なの?」

「これぐらいの術なら、俺には効かないぞ」

俺が言うと、エレは、リューイ先生に向かって叫んだ。

「降参!」

「勝者、ガーランド!」

わっと会場がわいた。


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