58 宝玉の館
王都の3階層目。
そこは中級の一般層が住む区画だ。
その場所は1層目の区画とは違い乱雑に家は作られておらず整備が行き届き、そこに住む人々もまたある程度綺麗な服装をしている。
ここは土地も高く徴収される税金も多い為ある程度の安定した収入がある者で無ければ住めない。
それ故にかそれともこの上に治安を守る騎士達が住む層がある為か犯罪率も少なく、とても綺麗で安心できる場所となった。
「ふーん…ここがソラファっち達が所属してる団体の本拠地っすか〜」
コトミは背にアンジュを乗せソラファの案内のもと冒険者ユニオン。
レジェンダリージュエルズのホーム前に来ていた。
そこはとても大きな施設となっており2階層目にあるギルドよりも大きい。
そして何よりもきらびやかだ。
「さあさあ、入った!入った!」
ソラファはコトミの背を押しホームの中へと押し込む。
このユニオンの特徴は宝石。
ホームの外観にはキラキラとした宝石が埋め込まれ豪華な見た目になっている。
「おい!これ本物か!?」
背にいたアンジュがコトミの背から暴れ飛び降りると一人走って壁に埋め込まれた赤い宝石を触れようとした。
「なっなんだこれ!?
魔導壁か!」
アンジュが宝石に触れようと手を伸ばすが見えない壁に阻まれ触ることができない。
「小賢しい!こんな壁!
なっ…何を!?」
アンジュが何かする前にコトミがアンジュを確保しまるで子供を抱っこする様に軽く持ち上げるとその場から離れソラファのもとへ戻る。
「こら!
アンジュちゃん駄目っす!
いいっすか?
他人の物を取ろうとしたら、バチが当たるらしいっすよ!」
「離せ!
アホ人間!
あれがあれば当分ニートでリッチな生活がおくれるんだーー!!」
暴れるアンジュをなんとも無いかのようにヨシヨシと撫でたりあやしたりしながらコトミはユニオンのホームへと入りその内装を見渡す。
内装は、また外と同じ様にキラキラと豪華だがこちらの方が飾り付けは多めだ。
天井には星座が描かれそれぞれ宝石がはめ込まれ、そこから吊り下げられているシャンデリアも大きく美しい。
どうやらここはちょっとした広間で皆がここで話したり食事をしたりする場所の様だがその奥にあるカウンターには信じられない程に大きく虹色に輝く宝石が壁に固定され飾られている。
「さて…と…おーい!
シールを持ってくるにゃ!」
ソラファはカウンターに向かいそう言うとコトミを連れそこへ向かう。
「シール?…シールで何するんすか?」
「ああ、ソラファさん!
勧誘してきてくださったんですか?」
コトミがソラファにそう聞いた時、カウンターの奥から声が聞こえた。
まるでバーテンダーの様な黒い服を着た男が手に紙を持ち奥の部屋より出て来て机にそれをおく。
大きさや色はそれぞれ違うが、しかしその紋章は宝石が輝いている絵で統一されている。
「これの使い方は知ってるかにゃ?」
「シールっすか?もちろん知ってるっすよ?」
そう言いコトミはアンジュをおろし一枚取ると机に貼った。
「んにゃ!?」
すると次の瞬間光を放ち宝石の紋章が机に移った。
「あれ?このシール剥がれなくなったすね…」
「違うにゃ!これは体や服に貼って使う物なのにゃ!!」
そう話しているうちにカウンターの男が裏に戻り水差しを持ってきた。
「間違った場所に貼ってしまった場合はこの特殊な水で消せます」
そう言い机についた紋章に水をかけ濡らす。
すると紋章はふわふわと浮き上がり溶け出した。
それを確認し机を拭くとそこには何も無かったかのように紋章は消え元通りとなっていた。
「それと…この紋章の役割を紹介しますね!
これは体や衣服につけ活用します。
そしてご自身の魔力とそのシールをここで登録する事によりユニオン所属メンバーとしての証明になります」
話しをソラファに変わり説明を続ける男性は更になれているらしく続ける。
「なぜユニオンの証明する必要があるのか?
と言いますと様々なサービスや割引システムが使用可能になるからです。
特にここレジェンダリージュエルズでは様々なサービスをご用意しており。
運送ユニオンのエレファントナーバ『象の牙』さん、のご協力で依頼料金が安くなったり。
素材やアイテムなんかも纏めてこのユニオンが買う事で相場よりも安く提供しています。
他にも…」
その後はずっとユニオンのサービスについて悶々と聞かされ続けた。
それも終わりコトミ達は案内のもと部屋へと通される。
「どうぞ!
本来ならこの部屋には一定の貢献度ポイントが必要になるのですが。
今回はソラファさんが有力冒険者のヘレナさんがいるから特別にとの事でご用意させていただきました。
どうぞご自由にお使いください!
あと、鍵は説明した通り先程お貼りになられた紋章をつけていればそれが鍵となります。
戸締まりの際はオートロックシステムを採用してますのでその点はご安心下さい。
ではごゆるりと…」
バタンっと扉が閉まりコトミとアンジュはあ然とし豪華な内装の部屋を見渡しいつの間にやらとんでも無い事になったと喜ぶべきやら戸惑うべきやらと困惑しその結果。
「んーー? うん!
さすが私!!!」
アンジュはそう考え、えっへんと腰に手を当てその小さな胸を張り納得してみせた。
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