伝説のデザート
王都の城門前…。
そこでソラファはレジェンダリージュエルズのメンバーからある話を聞いた。
何でも見慣れない強い冒険者がこの王都フィエリテに入っていくのを見たらしい。
それも姉であるミファの馬車に乗っていたとか。
「にゃーるほど…。
これは私ので出番にゃねー…」
その後ソラファはミファの店で話しを聞きギルドへ向かった。
ギルドでも話は聞いたがすぐに彼らの情報は入ってくる。
なんでも美人がいたとか…。
「ふむふむ…にゃるほどー。
その人はユウキさんに間違いにゃいにゃ」
人気急上昇中の新人受付嬢ティエラからもメモを取りながら話を聞き。
居場所の特定までの情報は完璧と言えるほどまで来た。
後は自らの足で赴きこの目と耳で見つけるのみだ。
ハンターとしての血が騒ぐ。
そうしてアンジュとコトミを見つけた。
…
目の前のテーブルに巨大なプリンが置かれブルブルと大きく揺れている。
「ぬおおおおお!!
これは夢か幻か!!!」
アンジュは目の前の巨大なプリン。
ギガントプリンを前にしてスプーンを握り半狂乱状態となっていた。
にゃはっ…単純単純…流石はお子様。
さて…お次に行くとするかにゃ…。
「コトミきゅんは何か頼まないのかにゃ?
今ならお姉さんが何でも奢ってやるにゃよ?」
さあ…掛かれ この餌に食らいつくのにゃ…。
しかしコトミは何も頼まずソラファに話しかけた。
「あの…ソラファっちって…。
ミファっちの知り合いなんスカ?」
「ソラファっち?
お姉さんはミファの妹にゃよ。
まあそんな事は置いといてパフェでもどうかにゃ?
このチョコレートって言うのがおすすめにゃ」
にゃはは…このチョコレートを食べればどんな奴だろうとイチコロにゃ。
しかし…食べようとしないどころか注文すらしない…。
なぜにゃ!?
「いやぁ…ごめんっす。
どうせ食べるなら先輩と食べたいんでそれまでっとておくっす。
そう言えば…話って何すか?」
横でアンジュが誰にも取られまいと慌ててプリンを口にかき込む中、ソラファはコトミに困惑を見せながらも一歩も引かずではと話を切り出した。
「さすがソラファさんだ…食べ物で勧誘しやすくするとは…勉強になるな」
「なんてったてソラファさんは。
レジェンダリージュエルズが誇る勧誘のプロフェッショナルなんだから」
そんなソラファは後輩達の熱い視線を感じ…緊張している。
こ…ここで…引き下がる訳には行かにゃい!
なんとしてもあの後輩達の前で彼等を我らのユニオンに加入させにゃければ!!
「えっと…話って言うのはにゃ…。
その…私達のユニオンに入らにゃいかって話で…」
「あっ…大丈夫っす。
先輩に怪しい人について行っちゃ行けないって言うのと怪しい団体の勧誘は駄目って言われてるんすよ」
んにゃっ!?
一瞬…一瞬にして断られた。
やはりパフェ無しではこうなってしまうにゃか……。
先輩とやら…恐るべし…。
そうソラファが絶望した時…
「なんだ…そんな事か!
プリンくれたし、いいぞ!!」
アンジュだ。
アンジュがまるで天使の様にそしてプリンのせいだが…無邪気に笑い救いの手を差し伸ばしてくれた。
おお…天使にゃ…。
「ほっ…本当かにゃ!?」
「ん? ああいいぞ!
ただしもう一個これをよこせ猫耳を付けた人間」
すぐさまその言葉に反応しソラファは店員の男性に向かいギガントプリンを注文した。
「いやぁ…いい食べっぷりで。
流石は聡明な方だにゃ」
「そうか?まあ当然だな」
ソラファはアンジュを見て自分の手を合わせ手をニギニギとしごますりを始める。
これに対しアンジュは調子に乗り気分を良くしていく。
にゃは…ちょろいにゃ。
「それじゃあ…ここにサインを…」
ソラファはそう言うと紙とペンを出しアンジュに向ける。
すると…その時。
アンジュの態度が急に冷めきった。
「やめた…」
「にゃ!?」
馬鹿にゃ…感づかれたとでも…。
「にゃぜに…かにゃ?
プリンもう一個追加かにゃ?」
そんなアンジュを見てコトミは口を開く。
「アンジュちゃん…もしかして…文字書けないんじゃ…」
「んな!?…そそ…そんンなわけないだろ!!
書ける!!私は書ける!
み…見てろ…」
アンジュは一人慌てふためき強引にペンと紙を奪うとペンを鷲掴みしとても書きづらそうにしながらも書き始めた。
「そこ違うっすよ、ここもあとペンの持ち方も…」
「うっうるさい!
で…どう書くんだ…」
色々と苦節する事数十分、間違いを繰り返しながらも文字を書ききった。
「どうだ!人間!!
書けるだろうが!!」
そうしてようやく完成。
まるでミミズがのたくった様な字だが有効性はある。
ソラファは急いでそれを回収すると自信満々に花を高くしコトミに褒められているアンジュを見て笑った。
「ありがとうにゃ…デビルウィングのリーダー、アンジュきゅん。
これでパーティーメンバー全員うちのユニオン。
レジェンダリージュエルズのメンバーに正式加入したにゃ」
にゃはは…これであのヘレナきゅんも含む有力冒険者、全員纏めて勧誘ミッション完了だにゃ…。
さすがは私…自分の能力が恐ろしすぎる…。
そうソラファは目の前にいる二人を見て悪い笑みを浮かべた。
この事に目の前の二人含むデビルウィングの全員はこの事実を未だ知らない。
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