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男女逆転から始まる異世界冒険譚  作者: ペンちゃん
43/76

43 魔法剣

  ガキン!バキン!!ザザッ…

 ピュンッ…

 

 剣が幾度となくぶつかり合う音、砂の滑る音。

 そして風が過ぎさる音。

 

 ヘレナとペネトラ。

 二人の攻防は過熱し戦いの始まった城門内にその音を聞きつけた兵や野次馬が集まり始めていた。

 

 「いい加減、とどめを刺されて下さっても良いのですよ?」

 「はぁ…はぁ…」

 

 意気揚々とするペネトラに対しヘレナは息を切らし剣を地面に付けている。

 

 ズキズキと肩が痛む…。

 どうやら傷口が開きかけているらしい。

 

 「誰が…止めを刺されてやるものか!

 あいにく…私が死ぬ時は私が決めた主のいのちめいを護れなかった時と決めている…」

 

 ヘレナは笑いそう言い切ると再び剣を構えペネトラを睨みつけた。

 

 「フフ…その主とやらの身を護ることも出来ずのこのことこんな敵のいる中場所まで来た、度胸だけは認めましょう」

 

 ペネトラはそう話しを続けながらヘレナに近づく。

 

 「もし…外にいるハルモニアの解放軍が来なければ貴方は今頃…」

 

 そこまで話終わりふと気がついた素振りをペネトラは見せた…。

 

 「もし?…いや…まさか…」

 

 ペネトラはそう考えた素振りを見せたあと剣の切っ先をヘレナに向けた。

 

 「残りの仮面勇者、子狼と狼、賊はどうした!!

 どこにいる!? 答えろ!!」

 

 ヘレナはその慌てざまを見て冷や汗を欠かずにはいられなかった。

 

 このペネトラと言う騎士は感がいい。

 もしこの作戦に気づかれればすぐさまあのヴェルデスタに合流するはずだ。

 そうなればカルブ一人では勝ち目がない事は確か…。

 

 「さあな、私は知らん。

 それに知っていたとして…。

 お前に言う義理は無い」

 

 ヘレナもまた剣の切っ先をペネトラに向け無理に笑みを見せる。

 

 「なるほど…それもそうですね…。

 なれば…貴方を屠り、他のお仲間の命も貰うまでの事!!」

 

 そう言い判断したペネトラは即座に魔力を開放し竜巻を作り出すと、ヘレナに向けその暴風を放った。

 

 「っう!?」

 

 咄嗟にヘレナは身を反らし躱そうと試みたが竜巻の範囲は広く、そして何よりもその引き込む力と速度は例え万全の身体であったとしても躱しきれないだろう。

 

 ペネトラが剣を上に向けヘレナに向けて落とす。

 ただそれだけの動作で竜巻はヘレナの方を含めた建物やその他の人を容赦なく飲み込み喰らい尽くした。

 

 バキバキと建物が崩壊する音と叫び声が聞こえる。

 嵐の中ヘレナは建物を次々と壊し元いた城門から離れた家の壁に吹き飛ばされようやくに止まった。

 

 「クッ…」

 

 全身が燃えるように熱い。

 痛みが全身を襲う。

 

 ペネトラはその様子を見るなり長い城へ続く石階段へと足を踏み出し歩き始める。

 

 「ペネトラ様!! これは一体何事ですか!?」

 

 と…その時後ろから声がかけられた。

 ペネトラは時間がおしいとその兵を見ることもなく指示を出す。

 

 「そこの奥に寝ている奴を捉えておいてください。

 そして…兵を集めすぐさまヴェルデスタ様のもとへ…」

 

 そう言い切る前に兵士の悲鳴とズシリと地面に倒れる音が聞こえた。

 

 「全く…流石にしつこいですよ?

 ヘレナさん…」

 

 ペネトラが振り向き剣を構えると剣が振り下ろされ金属音を響かせた。

 

 「どこに行く…まだ決闘は終わっていないぞ…」

 

 ヘレナは先程の攻撃を真正面から受けた為、服や体は切り傷だらけの状態であったが、その繰り出された剣は重くペネトラの剣を押しこんだ。

 

 バキン!

 

 剣が弾かれペネトラはヘレナから致し方なくながらも距離を取らされた。

 しかし…ペネトラは周囲に集まりかけていた兵を見て叫ぶ。

 

 「貴方達!! 何をしていますか!?

 すぐさまヴェルデスタ様のもとへ向かい守りなさい!」

 「はっ!!」

 

 兵が二人を通り過ぎ階段を上がっていく。

 それに対しヘレナは急ぎ兵に剣を振るう。

 

 「行かせるか…!」

 「無駄です!!」

 

 しかし…その剣は届かず、ペネトラがすかさずヘレナとの距離を詰め、道を阻んだ。

 

 兵たちはそのまま長い石の階段を登って行く。

 ヘレナはそれを見る事しかできず、今はただ目の前にいるペネトラとの戦いに集中するより無かった。

 

 目の前の敵を倒し上に向かう。

 作戦がバレた以上少しでも早く合流されるより前にこのペネトラを倒す必要がある。

 出し惜しみはしていられない。

 

 そう冷静に判断したヘレナは深呼吸すると魔力を…剣に集中させた。

 

 光…。

 

 ヘレナが剣に魔力を集中させるとペネトラの風とは違いその剣は光に満ちていた。

 

 その輝きは凄まじくペネトラの目を一瞬くらませる。

 そしてそれが開戦の合図となった。

 

 ヘレナは光の剣でペネトラに斬り掛かる。

 だがペネトラは風を纏わせた剣で光剣を受け止めた。

 

 双方一歩も引かず二つの剣は火花を散らす。

 そして異変は剣と剣が接触した時に起こる…。

 交え止まるかと思われたヘレナの剣はペネトラの剣を切断しそのままペネトラに深手の傷を与えたのだ。

 

 「かっ…」

 

 すぐさまペネトラは風を操り自らの体を後方に飛ばす事で致命傷を避ける。

 

 しかし、そこまで…ペネトラは意識が遠のくのを感じ、剣を地面に突き刺すとヘレナに苦笑いを浮かべ前屈みに倒れ込んだ。

 

 光剣…ヘレナが繰り出した魔法剣は光の属性を持つ。

 その光を纏わせる事により格段に対象物を切断する力が増大する。

 だが…強力な分その魔力消費は激しい。

 

 ヘレナは光剣を解きペネトラにとどめを刺す事なく剣を引きずりながら上に向かった敵兵を追い、階段を一段また一段と満身創痍の体で登っていく。

 読んでいただきありがとうございます     m(_ _)m

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― 新着の感想 ―
[良い点] 光剣を出し惜しみしなければよかったですね。魔力消費に加えて今までのダメージが……でも熱い!
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