番外編 学校案内1
キャラクターたちがあなたのために学校案内してくれます。
君がテルドロッド特殊能力養成学校に見学に来たという素人君か。私はユーク。不死川上官からは聞いているよ、今のところ使い魔の発現は無いんだってね? あ、全然気にしないでいいからね。此処には「ノースキルクラス」と言って、使い魔がいない子もたくさんいるからね。でも、使い魔が発現したらアンデッドクラスに入ってね? 使い魔にも因るんだけど、君はなんて言うか、アンデッドっぽいから、ふふ。
はい、此処が正面玄関。正面玄関には下駄箱があるから、適当に靴を脱いで入れて置いて。あー、そこはダメ! そこは「ヴァリアントクラス」の下駄箱だから。正面玄関を入って右側が「ノースキルクラス」の下駄箱、真ん中が「ヴァリアントクラス」、左端が私たち「アンデッドクラス」の下駄箱。今日はそうだねぇ、私の下駄箱に一緒に入れてあげるよ。下駄箱は2段になっているから、君のも入るんだよ。はい、これでよし。
よし、それじゃあまずは私のいる「アンデッドクラス」から見に行こうか!
正面玄関を出て、あ、ここが指導員室ね。いろんな指導員がいるんだけど、基本的に指導で退出しているから、指導員室って言う名前の空き部屋。机やら何やらが並んでいるだけだね。
それじゃあ、左側に行くよー! この養成学校はね、すべて1階にあるんだ。どうして階層を積み上げないか分かる? まぁ、そりゃあ分からないよね。私も聞いた話なんだけど、不死川上官が言うには「崩壊による犠牲者を減らすため」だそうだよ。もし、崩れるようなことがあって、建物の下敷きになったとしても瓦礫の撤去が早く進み、生き埋めになった隊員を迅速に救出できるから、なんだって。だからと言ってはなんだけどね、この養成学校とても広いんだよ。廊下が長いのに、部屋がない、なんてこともあるんだよ? この廊下ももうすぐ終わるけど、特に気になる部屋、ないでしょ?
はい、ここがアンデッドクラスの隊員用ロッカールーム! 此処でみんな練習用の装備を装着するんだ。ロッカーには最低限のものしか入れてはダメっていうルールがあって、大体の隊員は「練習用装備」と「棍」くらいしか入れていないよ。私もそんな感じ、ほら。ね? 練習用装備の下に着る制服は各自寮で着て来るからね。此処でエッチなことはできないってわけだね。ん、どうしたの? 次行くよ?
この先には「対特殊生物シミュレーション室」がある。これはクラス毎に内容の違う音声ガイドが内蔵されていて、クラスに応じた練習メニューを体験、実践することができる。あとで時間があったら君もやってみるといいよ。ま、初めは「ノースキルクラス」のシミュレーションからだろうね、体験するなら。中は、あ、今使用中だから見れないけど、実際はただただ白い部屋なんだ。そこに映像を4Dで映し込むことで身を持って体験できる。感覚も支配されるから、「死ぬときは本当に死ぬ」らしい。メニュー画面に戻れば修復されるから安心なんだけどね。
え? メニュー画面に戻らなかったら? 「死ぬんじゃない?」 分からない。それじゃあ、次行くよー!
ロッカールームを出た廊下の右側にあるのがシミュレーション室で、その対面にあるこっちの部屋。これは「講義室」。「アンデッドクラス」の基礎や知識はこの部屋で学ぶんだよ。講義の内容を実演するのが「対特殊生物シミュレーション室」。紹介する順番間違えたけどいいよね? 「講義室」は主に午前中使用する。昼食を摂って元気になってからシミュレーション! こんな感じで毎日暮らしてる。
まだこの先に道があるけど、此処から先は輪に任せてあるから! 任せたよー!
君、この見学終わったら。私と一緒に夕食食べようよ。約束ね?
第1章 番外編 「アンデッドクラス案内」