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妹からの最後の言葉

side海斗


「じゃあ、またね。困ったこととかあったら私に相談するのよ。」

猫音という人は俺の体調を見ていてくれた人

で、痛みを和らげてくれた人が叶出さんらしい。

叶出さんにはまだ会っていないけど、今度あった時はしっかりお礼を言おう。



猫音さんの話によると、俺は記憶を失っていたらい。そしたら昨日記憶を戻した。原因は俺にも分からん。でも、夢なら見た……

妹が……死んだ夢……怖い夢だけど怖い夢ではなかった。

妹は薫に似ていた。顔だけじゃない。声も似ていたし、性格も似ていた。だから、あった時はびっくりした。これは偶然じゃなく運命なのかなって。

だからだろうか……自然に薫のことを好きになれていた。

夢の中で妹はこう言った。




「お兄ちゃん、決断するのには時間がかかるけど、後悔はずっと続くんだ。だから、後悔しないように生きて。私とは同じ道を進んでほしくないから。だから復讐なんてしなくていい。復讐なんかじゃなくて、平和のために戦って。そして、生きて……誇り高く……そして普通の人のように愛する人と幸せに暮らして。これが私の願いだから。お願い」





それは、まさしく妹の声だった……

俺は夢だけど鮮明に覚えている。

これはきっと、妹からの最後の言葉だったのだと思う。





今は、仲間達と一緒に暮らすのが幸せになっているから、あのみんなとの思い出がつまった幸せなところに俺は帰ろうと思う。

起きた時……少しだけ……ほんの少しだけ逃げようと思った。この世界から。でも、あの夢の中で妹が言ったように……逃げたらきっと俺は一生後悔する。だから、俺は平和のためにあいつらと戦うことを今決めたんだ。




しばらく歩くと4人で過ごした思い出の家がもうすぐ見えてくる。



あ、あそこだ。屋根が見えてきた



俺は走った。はやくみんなの笑顔が見たい

そう思っていきおいよく扉を開けた

「ただい……は?」




◆◇◆◇◆◇




俺が記憶を失っている間に薫を悠柳に取られていたらしい。

まぁ、そんなこと、俺は気にしない。器の大きい男だからな。

それに……略奪愛から始まる恋もあるだろ?

だから、俺はこんな事では悲しまない……のさ

※内心めっちゃ傷ついているけど表にださない




てか、俺に見せつけるようにあいつらはイチャコラせっせと……

※ちょっぴり怒りモード

くそぅ……俺も……俺も薫ちゃんとあんなことやこんなことが……うぅぅぅぅ

※変態モード



ま、そんなことはさておき……

コイツらブラックビックマン倒すっていうのに呑気にしやがって……大丈夫かぁ?

陽菜多はなんか念仏唱えてるし……

なんだかんだ言ってあいつ一番ヤバイんじゃないか

そしてみんなをまとめる肝心の惚気け悠柳は薫ちゃんの髪の毛くるくるして遊んでるし……

薫ちゃんはすやすや寝てるし……

こいつらまとまってんだかまとまってないんだか





でも、一応学校には通ってるし、大丈夫か。

俺も一応記憶失くしたときに学校に入ったんだよな。

俺記憶ないときの自分覚えてねぇんだよなぁ

しかも覚えて無さすぎて怖ぇわ、苦しかったのとか1ミリも……

とりあえず記憶を戻した俺で学校に通うのは次が初めてと言うわけ。まぁ、とりあえず学校の行先はこいつらの後をついてけばいいし、大丈夫か。

それに授業は空気に合わせてやってれはいいや






そう、俺はこの時甘く考えていた……

あの学校の授業の内容を知らぬまま……

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