転生して、初めてのクラス
校長室に入ると、若い女の人が椅子に座っていた。「どうぞ。」そう言われたので私は校長先生の席から1番近い椅子に座った。顔は美人で、25歳ぐらいの女の人だった。
「この学校に入学した理由は?」えっ、えっと……「この学校で魔術のことや色々なことを学んでブラックビックマンを倒すために入学しました。」「そう……あなたは正直ね。合格よ」「え」それだけっ?!一瞬で話が終わってしまった。「あら、話が短かったかしら?」どうやらこの言葉を彼女が言ったことで私はあることについて知ってしまった。それは……
校長先生は人の心を読めるということだ。
多分元からこの能力を持っているんだな……
「いえ、合格させていただき、ありがとうございます。」「いいえ〜。あ、この後貴方達のクラスが決まるわ。玄関のところにクラス発表の紙が貼ってあるから、しっかり見て頂戴。」「はい。わかりました。では、失礼します。」
◇◆◇◆◇◆◇◆
「えっ!嘘!?!?!陽菜多ちゃんとクラス別になっちゃった!!」私達は早速終わったあとクラス発表の紙を見に来た。
「あらら、でも良かったじゃん。」「へ?」「悠柳君と同じクラスで」「ちょっ!恥ずかしいから言わないでよ!」「はいはい。」相変わらず陽菜多ちゃんは私のとこをいじってくる。絶対これは楽しんでるな……
「あれ、陽菜多ちゃん海斗君とクラス一緒だね。良かったじゃん。」「いや、1ミリも良くないから!!!!!」ははは……そんなに否定するか………
「とりあえず自分のクラスに行こうか。」「うん。」
「違うクラスになっちゃったけどさ、これからも仲良くしようね!」「うん!」もちろん。陽菜多ちゃんは私の初めての友達で親友だよ!
「ここでお別れかぁ……じゃあ薫ちゃん、私一緒にいられないけど変な人に絡まれないようにね!」「うん。そっちこそ!」そして私達はクラスを別れた。
しばらくすると足音が聞こえたので私は後ろを振り返る。「あ、悠柳君」「あ、バレた。」「いつからいたの?!?!」「んーと、2人がじゃれあってる時から。」「嘘っ!気づかなかった!!!」すみません、気配が感じなかったです……「忍法隠れ身の術!!なんちゃって!」悠柳君はさっきまでの暗い顔とは真逆に今は笑顔だ。だけど……
「悠柳君、無理に笑わなくていいんだよ。辛いなら泣いていいし、笑いたいなら笑えばいいし悠柳君は悠柳君のままでいいんだよ。まぁ、私は泣いてる時の悠柳君も可愛いと思ってるけど笑ってる時の方が好きだから。」一瞬彼は驚いたかと思うところっと表情を変え"本当の笑顔”でありがとうと言った。
やっと番号が4.1組の教室を見つけたので、私達は教室に入ることにした。
クラスには30人くらいいるようだ。4組と言っても2クラスあるから紛らわしいんだよね……
まぁ、それは置いといて……
私の席はどこかな~
「あ、名前書いてある。ここか。」机のところに名前が書いてあったので私はそこに座ることにした。とりあえず、隣の男の子に挨拶するか。「こんにちは、転入してきた薫です。よろしくね」
するとさっきまでそっちを向いていた彼はこっちを見た。可愛い。あ、もしかしてこの男の子……さっき猫音さん達と一緒にいた……
確か……「凪君っ!!!」それだ!あ、声にでてしまった。「えっ何。」「いや、ごめん。なんでもないよ。よろしくね!」「よろしく……」そう言うと彼はそっぽを向いてしまった。




