新キャラ3人登場!!!あなたは誰?!
「海斗!僕だよ僕。覚えてないの?」悠柳は困惑している。そりゃ、海斗君に君達誰……なんて悲しいこと言われたら誰でも困惑するよね……
「誰だよ……知らねぇよ。」海斗の顔はいつもの表情とは全く別人のようだった。
すると、猫音さんが口を開いた。「記憶が、無くなっているようね……」「えっ?!?!」嘘でしょ?!?!みんな驚いた声をだした。
「嘘だろ……海斗……僕達のこと忘れたのかよ……」
悠柳君はあまりのショックでなのか、声が掠れている。「なんだよ。お前……」海斗がぶっきらぼうに言った。「それより、俺の妹は?!?!どこにいるんだ?!」いきなり海斗君が叫んだ。「えっ……」私は驚いた。こんな海斗君は初めて見た。「おいっ!俺の妹をどこにやったんだ?!?!お前が隠したんだろ?!?!」海斗君は猫音さんの胸ぐらを掴んで、叫んでいる。「し、知らないわよ。なんなのこの人」
すると状況を理解した陽菜多ちゃんがボソリと言った。「海斗は妹を亡くしているんですよ……」「えっじゃあ。なんで……」「多分記憶が無くなっているんでしょうね……」海斗君がこんなに苦しんでいるなんて、私は気づかなかった……
「だって、いつも泣いていましたもん……」陽菜多ちゃんがボソリとい言った。えっ、あの海斗くんが……?
「猫音、騒がしいけど大丈夫か?」すると、1人の男の子が出てきた。その男の子は可愛らしい顔をしている。「大丈夫〜?うわっ、お前女の子の胸ぐら掴んじゃダメだろ!」また1人チャラそうな男の人が現れた。
誰だろうこの人達………
「うるせぇ!!!!お前ら俺の妹をどこやった?!」海斗君は相変わらず叫んでいる。私はそれを呆然と見ているばかり
「あら〜大丈夫?喧嘩しちゃダメよ。」すると1人の綺麗な女の人が現れた。
「なんなんだよ!お前ら」海斗君が今まで見たことのないような顔で3人をギロリと睨んだ。
「あー、自己紹介忘れてたね、俺の名前は野和だ。よろしくねっ!可愛い子猫ちゃん達」
わー、顔も中身もチャラかった…… あんまり関わらないようにしよ……。陽菜多ちゃんも同じことを考えたのか顔が少し引きつっている。
「僕の名前は、凪だよ!よろしくねっ!で、僕の隣にいるのが、叶出だよ。」この人はなんだか、優しそう……いつでも頼れる感じ。女の人の方はポニーテールで結構可愛い。
「よ。よろしく……」陽菜多ちゃんが引きつった顔のまま言った。
すると、猫音さんが口を開いた。「とりあえず、海斗くん?だっけ、その子のことはしばらく見守っておきましょう。私達もできることはするわ。」すると、3人は同時に頷いた。仲良いな……
「そういえば学校を案内してなかったわね。今から案内するわ。」「え?子猫ちゃん達も入学するのかい?」「ええ、さっき承諾したわ。」「へー、なるほど。これからが楽しみだね。」なぜか、チャラそうな人は不敵な笑みを浮かべると部屋を去っていった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「あのぉ、猫音さん、学校ってこんなに大きいんですか……?」陽菜多ちゃんがびっくりしたように言った。「ええ。この学校には生徒全部で2000人以上はいるから。それと、猫音って呼んで。呼びずらいでしょう?」「あ、はい。」
「私も猫音ちゃんと呼んでいいでしょうか!」「いいわよ。」猫音ちゃん……笑顔が美しいです……
「まず、この学校の校長先生にご挨拶してからあなた達のクラスを決めてもらうわ。」「は、はい。」
「念の為まず、クラスの説明をするわね。この学校は10学年まであるわ。この学年の数字は強さを表しているの。あなた達がどれだけ魔力が強いかがかかっているわ。」「なるほど……」「それから、今から校長室に行く時はドアをしっかり3回ノックして校長先生に魔力の検査をお願いします、と言うのよ。分かったわね。」猫音さんの顔は真剣そのものだ。
トントントン
一番最初にドアをノックしたのは陽菜多ちゃんだった。
「新入生の、堀越 陽菜多です。魔力の検査をお願いします。」
「どうぞ。中にお入り。」「はい。」すると陽菜多ちゃんは返事をすると、中に入っていった。校長先生、女の人の声だった。
しばらく待っていると、悠柳君がやっと口を開いた。
「次誰が行く?」この場には私と悠柳君と海人君がいる。そうすると……「私はじゃんけんがいいかな〜」私結構じゃんけん得意だし。「そうだね。その方がいいかも。」悠柳君は納得したように言った。「いいんじゃね……」海斗君も賛成したようだ。「それじゃあ、いくよー!じゃんけん……ぽん!」
「あ」勝ったのは、悠柳君と海斗君。そして負けたのは私……
「あああぁぁぁ!!!!嘘でしょっ?!?!」私じゃんけんは強いのに……100%強かったはずなのに!!!!!
私は絶望のあまりガクリと地面に崩れ落ちた。
すると、ちょうど陽菜多ちゃんは話が終わったのか、私を見てびっくりしている。そりゃそうだよね……
「ぷっ」すると、さっきまで機嫌が悪かった海人君が笑った。
「えっ。海人君が笑った。」「あ」一斉に海人君に視線が集まる。すると、いきなり海斗君はうめき声をあげた。「ぐっ、うっあぁぁ」苦しそうだった。「も、もしかして……記憶が戻りかけてる?」ふと陽菜多ちゃんが言った。「え?!私の崩れ落ちたので?!」正直これで思い出しそうになるとは思わなかった。
「薫ちゃん……校長先生を待たせてるよ……はやく入りな……海斗のことは僕達が見てるから。」悠柳君が私に言った。「わ、分かった。行ってくる。」「いってらっしゃい」
「新婚さんかよ!」陽菜多ちゃんが突っ込んだ。ことに私は気づかないまま、校長室に入っていった。




