表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
灰色魔道士の世界消失(ロストレガリア)  作者: GACKT
第一章、神守学園編
19/34

第19話:憤怒

「君、なんだか変わったね…」


「黙れ!」


アタルが彰に接近。


(速い!)


キィィン!!


彰が持っていたナイフを弾き飛ばす。


「チィ!!」


間一髪のタイミングでワープ、アタルの背後をとる。


ワームホールからナイフを取り出し、マナを込め頭目掛けて突き出す。


パリィィン!


アタルが張っておいたシールドを破壊する。


「終わりだ!」


しかし、ナイフが当たる直前にアタルがしゃがみこむ。


(なんて反射速度だ!)


アタルは、脚にマナを込めて後ろの彰を蹴り飛ばす。


「グッ!」


彰がビルにめり込む。


「危ない危ない♪」


かろうじて、左手のシールドで受け切っていた。


「ねぇ、僕の《次元幽閉(じげんゆうへい)》からどうやって抜け出したの?」


「お前に言う義理はない!」


アタルが太刀にマナを込めて接近。


「赤神流、ニの型」


太刀を右手で持ち、手首を捻る。


「《虎旋(こせん)》!」


突きに螺旋回転を加えることで貫通力と殺傷力を高めた技だ。


シールドでは防げないと瞬時に察した彰はワームホールでアタルを上空に飛ばす。


「びっくりだよ、まさかここまで苦戦するなんて…」


ワームホールを複数生成。


「でももう手加減はなしだ!」


ナイフをそれぞれのワームホールに投げ入れる。


アタルの周囲にワームホールが生成。


「《無限(インフィニティー)ナイフ》!」


複数のワームホールから同時にナイフが飛び出す。


様々な方向から飛んでくるナイフを零の型《影炎(かげろう)》で躱していく。


しかし、一向に攻撃が止まない。


よく見ると、躱したナイフが新たなワームホールに入っていき、違う方向から出てくる無限ループになっている。


「おい、いるんだろ!力を貸せ!!」


(やだね、あそこから出しただけでも大サービスだよ)


「あいつを倒すにはお前の力が必要なんだ!」


(倒す…、ね。そんな中途半端な気持ちの人間になんか力を貸したくないな〜)


「くそ野郎が!」


(もっと自分の欲望を顕にしなよ!)


「勝ちたいから力を貸せ!」


(やだね、もっとでかい欲だよ、あそこから出た時の君の方が良かったな)


「ぶち殺す」


(心から思えよ、あの中で見たこと、忘れちゃった?)


「チッ!嫌なこと思い出させるんじゃねぇ!」


くそ、思い出しただけでイライラする。


あの中で見たもの。

さんざんだ。


あれを繰り返すのか?


自分の弱さのせいで。


大切な物を失うのか?


この世は弱肉強食、弱者が強者に淘汰される残酷な世界だ。

大切な物を守るには、常に強者でなくてはならない。


「ぶち殺す、俺の大切な物を脅かす存在は、全員敵だ…」


(いい感じだね、じゃあ最後にボクの力を引き出すトリガーを教えるよ)


「さっさとしろ!」


実際捌き切るのはもう限界だ。


(ボクの名を叫べ!自らの怒りを込めて!)


「力を貸せ!サタン!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ