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灰色魔道士の世界消失(ロストレガリア)  作者: GACKT
第一章、神守学園編
13/34

第13話:キムの実力

「身体強化、120%!」


身体に光を纏い、敵のいる方向に向かう。


(さっきの狙撃、対物のライフルだろう)


狙撃手の射線に入らないように注意してビルの間を縫うように進む。

片方は狙撃用の対物ライフルということを考えると一対二が無謀というわけでもないだろう。


「見つけた」


「やばっ!!こっち来たぞ!」

「落ち着け!こっちは二対一だ!」


そう言いつつ、敵の一人が拳銃をこちらに向ける。


(もう一方はハンドガンか、面倒だな)

キムは先に狙撃用のライフルを掲げている方の敵に肉薄する。


「クソッ!!止まれェェ!!」

「く、来るなァァ!!!」


やけになった狙撃手は、近づいてくる来る俺に向かって砲撃を放つ。


狙撃用のライフルは、長距離での精密射撃を可能にするために、銃身が長くなっている。

つまり銃口の向きで弾の軌道が丸わかりになると同時に接近されると照準を合わせるのも厳しい。

身体強化をしたキムに躱せない道理などなかった。


スニークで足場を造り前方上方向にジャンプして弾丸を躱す。


「くっ!ちょこまかと!!」


ハンドガンを持った相手がジャンプ中のキム目掛けて射撃をする。


「うぉ!危ねぇ!!」


弾丸が当たるすんでのところで左手にマナを密集、シールドで防ぐ。

キムの進撃は止まる気配がない。


ライフルでの砲撃を放棄し、近接戦闘に移行する。


「うぉぉぉ!!」

手に集めたマナを球状にして何発もキムに撃ち出す。


「無駄、無駄ァァ!!」


キムは大剣にマナを纏わせ、放たれた魔法弾を切り裂いてゆく。


「終わりだァァ!!」


右腕に力を集約し、目の前の敵に大剣を投げつける。


「ぐぁぁ!!」


大剣はやすやすと敵の胴体を貫いた。


『仮想戦闘体、損壊度63%。戦闘不能、イジェクトします』


敵の身体が段々とひび割れていき、大剣を残して光の粒子へと変化する。


「まず一人!」


大剣を取らずにそのまま残りの一人に突っ込んでゆく。


「くっ!あまり調子に乗るなよ!!」


キムの猛攻を阻止するべく、片手で銃、残りの手で魔法弾を放つ。


「無駄だっつてんだろ!!」


キムは脚にマナを集約、飛んできた弾丸と魔法弾を右脚で一蹴する。


「ん!?」


完璧に攻撃を防いだはずの右脚がやたら重い。

見ると、右脚に角張った物体が付いていた。


「馬鹿めッ!!俺の異能(レガリア)重量付与(ウェイト・エンチャント)》を込めた弾を受けたな!お前はもう俺の弾丸を避けられない!!」


重りを付けられて動きが鈍ったキムに再度銃口を向ける。


「チェックメイトだな、あばよ」


そう言い放つと引き金をゆっくり引き、無慈悲な一発を放つ。


「チェックメイトには、まだ早いぜ!!」


その言葉を残し、キムの姿が消えた。敵は辺りを見回すが、突如目の前に現れたキムに唖然としている。


「相手の力量を見極めてから、その台詞は言うもんだぜ!」


キムがスニークの足場を造り、宙を舞う。


-脚力強化200%×セロ・ブレイク-


「喰らうかァァァァァ!!」


キムの渾身の一撃を防ぐべく、両手でシールドを二重に展開する。


大嵐蹴(テンペスト・ドライブ)!!」


敵の頭上はるか上空で宙返りをし急降下、右脚に込めたマナを全て踵落としで相手に解き放つ。


ドォォォォン!!


眩い閃光、爆音と爆風がその場を支配する。



「やったか…」


視界右上に表示されたマップを見るとさっきまであった青いマーカーが消えていた。

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