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異界の荒鷲  作者: 飛桜京
第二章
23/51

合同軍事演習

 配置につく。しばらく待っていると、防護結界がデルタ諸島一帯に展開され、合図の銃声が鳴った。


『戦闘開始!!』

『Fights on!!』


 世界有数の軍勢と最強の精鋭たちの戦いが始まる。

「行け行け行け!!」

「抜錨!」

「Go! Go! Go!」

 戦闘機が滑走路から一斉に飛び立ち、艦船が抜錨。地上部隊が敵陣地への上陸・防衛を開始する。


 まずは六十機の戦闘機が赤と白に彩られた蜂球のようになっている戦闘機の大編隊に突入する。

「相手はこちらの三分の一だ! 殲滅せよ!」

「的は多いぞ! 必要最小限の弾で落とすんだ!」

「「どうせ魔法で守られてるんだ! 遠慮なくやっちまえ!」」


 海坊主傭兵団の戦闘機は持ち前の火力を活かしての力勝負を行い、撃墜してはいるが、相手も似たようなことを考えているために数の差で負けて撃墜されていく。しかし、荒鷲傭兵団の戦闘機は火力だけでなく小回り、速度などにも優れた戦闘機が多く、次々に撃墜されていく。

「テメーら、荒鷲の飛行を真似するんだ! 奴らにできるんならおれ達にもできるはずだ!」

『了解!』

「おいおい、無理すんなよ海坊主ども。こちとら異世界からの戦闘機だ。ウチはできてもあんたたちの世界の戦闘機ができないことだってあるんだ。無理な機動をして機体が空中分解しないように気をつけろよ?」

 注意してやったにもかかわらず無茶な行動をとった戦闘機が急に空中分解を起こして墜落していく。

「だから言ったのに……。戦力を無駄に使うな海坊主! 死にたいのか!」

「くっ、了解……」

「司令部、聞こえるか。こちらEAGLE61。制空権の半数を確保した。次段階に移ってくれ」

『了解。次段階に移行。援護を回してくれ』

「了解。四の島で待機していてくれ」


 一方地上部隊は、四の島を出撃した傭兵軍と一の島を出撃した連合軍がその中心にある三の島で激突していた。

「元海兵隊員の力を見せつけてやれ!」

「アメ公なんぞに負けるな! ガ島を生き抜いた力を見せてやるぞ!」

「敵は所詮八十だ! その倍はいる我々が負けては恥だ! 相手が精鋭であろうとなんだろうと、完膚なきまでに叩き潰してやれ! 菊花のエリートの力を見せつけるんだ!!」

「荒鷲どもに負けんじゃねえぞ海坊主揚陸部隊! 手柄をとるのは俺たちだ!」

「紅華帝国軍最強部隊の力を見せつけてやれ!」

 手に刀や剣、銃などを持った男たち、その後ろから戦車が敵軍に襲い掛かる。

「撃てえ!!」

 荒鷲のM4中戦車、ティーガー重戦車が、紅華の滅1高速戦車が、菊花の二式軽戦車が火を噴いた。

「突撃ィ!!」

 森の中から男たちが擱座した戦車を襲撃する。決着がなかなかつかず、膠着状態に陥っていたが、制海権を連合軍が勝ち取ったため、傭兵軍は圧倒的に不利な状況に陥る。しかし。

「おい、なんだあれは」

 連合軍の兵士たちが見たものは、制空権を獲得した傭兵軍の爆撃機。

 本来なら計画だけで終わったはずの富嶽、B36、ランカスターなど、巨大爆撃機が集結し、さらに爆装した戦闘機が上空に現れる。そして、

「投下!」

 大量の爆弾ダミーが投下され、急降下爆撃によって援軍として現れたはずの艦船が次々に撃沈判定を受ける。

「ば、馬鹿な。制空権の上に艦船を失った制海権まで失っただと? たかだか傭兵に!」

「傭兵をなめない方がいいってことだよ、おっさん」

 三の島連合軍指揮官が降伏し、傭兵軍は一の島へ攻め込む。

「よっしゃあ! 総大将との勝負だ! 行くぜ!!」

『おおーーーっ!!!』

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