その4
0一/0五/二五
可愛らしい云々っていうのは確かにあるかもしれない。というのも、少年期や思春期に接する機会が多いマンガのヒロイン(彼女)が、そういったタイプが多いので、ひとつの理想として頭に刷り込まれているのではないでしょうか。
~ 中略 ~
男に大切にされる女って、そんなにすぐに肉体関係に持ち込まないのでしょうか? なんて言われてもねえ。
正直いって、わかりません。
肉体関係を持っても、大切にしたい女は大切にしたいし、そうじゃない女は、肉体関係を持とうが持つまいが大切にしたいとは思わないしね。
大切にしたいから女を抱かない、というのは、少なくとも俺の中ではありません。
おそらく、初めてセックスしようとした時にうまくいかず、彼女との関係が壊れてしまう、という事態を懸念し、抱くのを躊躇している、というのが本質ではないでしょうか。
うんうん。書いていて、そうだそうだ、と納得してしまいました。多分、間違いないです。恐いんです。関係が壊れてしまう事が。
なので、肉体関係を持ってもOKだという時は、それとなくサインを出しましょう。たった今、臆病男組合の全国大会に於いて、満場一致の可決をみました。よってここに、美穂さんに公式申請をいたします。尚、近隣の女性にも回覧版を作って通達してください。
相変わらずアホな事を書いていますが、病気だと思って気にしないでください。
そろそろ眠くなってきたので終わりにします。それではまた。
0一/0五/二六
まったく関係ないんだけど、イチローって給料貰いすぎでないかい?
確かに彼はいい選手だよ。まさに野球をするために生まれてきたような男さ。でもね、日給が軽く百万円以上っていうのはどうにもこうにも納得がいかないな。休みの日に家でゴロゴロしながら、鼻くそをいじってオナラをしていても百万円以上入ってくるんだよ。
おかしくないかい?
そう思うのは俺だけだろうか。
~ 中略 ~
突然ですが、ボーナスクイズです。
これに正解すると、今までの点数が倍になります。がんばって正解してください。
ではいきます。
足の指と指の間で一番感じる部分はどこでしょうか?
チッチッチッ ブーーー
残念でした。時間切れです。また来週、挑戦してください。
正解は、左足の親指と右足の親指の間でした。
0一/0五/二七
恋愛小説を読むなんて高校以来です。まだ読んでいないので、どういう文体でどういう内容なのか分からないけれど、願わくば、切ない気持ちになれたら、と思っています。
幸か不幸か、感情だけでは恋愛ができない歳になってしまったので、切なさ、とか、ときめき、というものに飢えています。なので、そういう気持ちになれたら嬉しいっす。
0一/0五/二九
歩野です。今日も一日、平々凡々と終了。
仕事で役場に顔を出した時に、友達を見かけたので声をかけてきました。
俺の作るカレーをこの友達も気に入ってくれていたので、昨日、奥さんの分もタッパに入れて、お裾分けしていたのです。それで、取り留めのない話をしてきました。
「おまえ、まだカレー食ってないだろ」
「うん。なんで分かったの」
「毒を盛ったのに平気な顔してるんだもん」
「あっ、そう。食べるのが楽しみになってきたよ」
本当にトリカブトでも入れときゃ良かったと後悔しました。
その後、農業開発振興課に初めて顔を出したのだけど、そこの人達の俺を見る目が変だったな。
今時、髪が白い人間なんてゴマンといるだろうに。
草履を履いて役場に来る人間だって、珍しくはないだろうに。
それに、ちゃんと会社のネームが入った制服を着てるじゃないか。
こんなんだから、田舎っぺ役人は厭になります。
まさかとは思うけど、もしかして俺が田舎っぺ?
いいや、俺なんぞが田舎っぺを自称したら、大左ェ門に申し訳がたちません。きっと、ニャンコ先生だって怒るに違いありません。
~ 中略 ~
そろそろ小心者の僕は心配になってきました。もしかして迷惑メールを書いているのかな?
それならそうと言ってください。もの凄く独り善がりのオナニーをしている気がしてなりません。
ここからは脅迫文です。
早く元気になれ。そうじゃないと、元気になる迄メールを送り続けるぞ。
まあ、そんなわけです。
それでは。
0一/0五/三0
今日は肉じゃが、ならぬ、肉かぼちゃ、を作ってみました。
しっかりと昆布と鰹節でだしをとって丁寧に仕上げました。
しかし、一口食べて、アレ? 何かがおかしい。
いや、味付けは間違いないんだよ。
でも、何かがおかしい。
何がおかしいのか考えながら、何口か食べて、やっとわかりました。俺は肉じゃががあまり好きじゃないって事が。甘党じゃないからね。
でも作ったものはしょうがない。明日の朝と昼は、この肉かぼちゃです。ちょっとガッカリですがしょうがありません。
まんまと、作り方はたったの三行、というレシピ本にしてやられました。俺としたことが不覚です。明日からはちゃんと自分が好きじゃないものは覚えておこうと心に決めました。
~ 中略 ~
今日、会社で使う高速プリンターと高感度スキャナを買ってきました。
新しいパソコンといい、今日の買い物といい、俺に玩具を買い与えているようなものです。
明日からの仕事中の遊びが又一つ増えました。きっと、セルフヘアーヌード作成に没頭している事でしょう。
この弛みきったお腹と削ぎ落ちた筋肉を、三十一歳の思い出に残しておこうとおもいます。
0一/0七/一四
いよいよ本日、沖縄上陸です。
米軍兵にレイプされないようケツの穴を引き締めて頑張って参ります。
ホテルが那覇市の国際通りの近くなので、アメリカっぽい所があったら、そこに入ってみようと思います。
それから、アルコール度数の高い泡盛にチャレンジしようと思います。
締めは、指笛に合わせて、ハイサイおじさんを踊る。
完璧な計画です。
こうでなくっちゃ沖縄に行く意味がありません。
さてさて、ところで僕はなんのために沖縄に行くのだろう?
まあいいや。難しい事は考えないようにします。
0一/0七/二三
俺の変化だけど、どうしたものだろう。
やはり変化させないでおこうかと、一人ウジウジ考えているところです。
事の発端は沖縄旅行です。そこでソープに行ってきました。
この際なんでカミングアウトしましょう。俺がやっていたHPで『セカンドラヴ』ってあったの覚えてるかな。
実はその彼女と別れてから、恋愛不能症になっていたんだよ。
彼女と付き合う前も、女性と関係を持つ前に、
「俺は結婚する気ないからね」
と断ってから関係を持っていたのだけど、別れを告げる時に傷つけてしまってたのね。
で、『セカンドラヴ』の彼女の時もやはり傷つけてしまって、それで、もう女と関係を持つのはやめよう、って思ったんだよ。
だから彼女と別れてからずっと女を抱けないでいた。
久しぶりに女を抱いたのは、彼女の結婚と出産を耳にした後。それは彼女と別れてから七年後の事です。
で、なぜ沖縄でソープに行ったかというと、女の肌が恋しかったから、というのが正直なところかな。
さっき書いたセックスから女を抱いてなかったからね。
素人を抱くのが恐いっていうのもあって。
それで、ソープに行ってきました。
で、これが当たりでとても良かった。普通の男はそうは感じないかもしれないけれど。なんせ年上だし、スタイルがいいわけじゃなかったから。
でもね、性格が良かったからとても楽しい時間を過ごす事ができた。
相手もえらく喜んでくれたしね。
で、その時に、ソープのお姉さんに事情を話さずに、
「俺は二十代半ばから何年かに一度しかセックスしてないよ」
って言ったら、
「あなたみたいな人こそ色んな女性を喜ばせなきゃ駄目だよ」
って言ってくれてね。
その言葉がすごく嬉しくて。嗚呼こんなにも喜んでもらえるのかと、久しぶりに、女を抱きたい、という気持ちが強くなりました。
俺の書いた変化とはこの事です。
でも、やっぱり難しいよ。
割り切ってセックスを楽しめる女なんて少ないからね。
特にここは田舎だから、考えが閉鎖的だし頭もかたいし。
一応、獲物を狙って夜の繁華街(小さいけれど)で水商売のお姉さんを狙ってみたけど、途中で馬鹿らしくなって、「俺はサディストだから」とか、「この前、乱交パーティーしてさ……」なんて適当な事を言って、ちゃらける始末。最後は変態呼ばわりされていました。
そりゃ、こういうふうにすればこの女はおちるな、っていうのはわかるよ。わかるけれど……
だって騙したくないじゃない。大抵の男は、好きだ、とかなんとか言っているのが、性欲を満たそうとする本能からきているって事に気付かずにいるけど、俺はそれがわかっているからね。
それと、女の人って言い訳を作りたがるじゃない。「酔っていたから」とか、「ムードに流されちゃって」とか。
だから男は言い訳をつくってやらないといけないんだけど、どうもいやなんだよね。
本気で好きじゃない相手に自分と同じ潔さを求めてもしょうがないのは分かってるんだけど……。
そんな事をウダウダ考えているうちに面倒くさくなって、また何年かは女を抱かないでおこうか、と思い始めています。
0一/0八/一五
しかも美穂さんのメールに、相思相愛、なんて単語が出てきたので、相思相愛、相思相愛、ウウム……と考え込んでしまいました。
本当の相思相愛で付き合っているカップルって、どのぐらいのパーセンテージなんだろう。
0一/0八/一六
無知は幸せなり。そして無知は罪なり。
人間はなにも考えないほうが間違いなく幸せです。例えば知恵遅れの人達。その人達を見て、可哀相だ、と言う人がいますが、そんな事はありません。彼らこそ最高に幸せな人達です。可哀相なのはその周りの人々です。
これは極端な例だけど、普通に生活をしている者でも、無知な人のほうが幸せだと思います。
満足な愚か者より、不満足なソクラテスたれ、なんて言われても、痴呆老人や完全なる精神異常者に憧れたくもなります。
恋愛という麻薬、これはやっかいだね。それで人生を狂わせる人間は多い。
人を愛し続けるというのは、馬鹿にならないとできないと思う。
恋愛は、その輝きが一時だからかくも美しいのだろうか。
今、恋愛の真っ只中に身を置いていても、いずれその輝きを失う。それはどうしようもない真実。
最終的には良いパートナーと一緒になれるかという事に帰結するのだけど(勿論、永遠の愛などという幻ではありません)それでも一時期にしろ、恋愛という甘い果実を口にした事は、人生の宝物として残るでしょう。それを味わえないのはやはり不幸。だいぶ恋愛に冷めた俺でも、そう感じます。
実際のところは、好きな人と一緒になれるより、片想いで終わったほうがその人を美しいまま思い出に残せるから、その方がいいんだけどね。
0一/0九/0二
お盆にそんな笑い話をしていいのか、と思われそうだけど、そういう地域性なんです。なんせ、お葬式ですら最後は宴会になって盛り上がるんですから。
嘘みたいな話ですが本当です。
でも俺はそういう葬式が理想です。
仮に俺の葬式があるとしたら、みんなラフな格好をして、俺を笑い話のネタにして酒を飲んでくれるのが理想です。そのためのネタは腐るほど提供してきましたから。
0一/0九/0四
無償の愛はいつか理解できる日がくると思います。たとえそれが一過性のものであったとしても、間違いなく無償の愛は実在します。
0一/0九/二二
以前、恋愛感情は必ず冷める、と書きました。今でもそう思っています。
だからこそ、恋愛感情がある時はそれを素直に満喫したいし、大いに楽しみたいと思っています。
0一/0九/二四
なんにしろ、天は二物を与えず、というのは間違えているようです。
一物も与えられなかった俺はどうなんでしょう。せめて立派なイチモツぐらい与えて欲しかったです。
電磁波には注意しましょう。以前、職場の先輩に、電磁波をたくさん浴びるとおまえみたいな子供が生まれるぞ、と言われた事があります。そりゃえらいこっちゃ、と思って、以後気をつけようと留意しました。でも電磁波を浴びなくても、俺の子供は俺みたいな人間になる可能性が大だって事に気付いて肩をおとしています。
0一/一0/0五
いまテレビで、大食い選手権、なるものをやっています。
そのコーナーで、四十五分間で何キロ体重を増やせるかっていうのをやっているのだけど、トップの人間は十一・八キロ増です。
なんなんでしょう彼らは。地球の資源を無駄に消費しているとしか思えません。だからその食材、少し俺にわけてくれ、とテレビにつぶやく今日此の頃。
0一/一0/一0
俺の人生の中では今が一番良いと感じています。若い頃のように、社会だとか大人だとかいったものに悩む事がなくなったし、自分の限界に挑むような若さもなくなったので、平穏な毎日を享受しています。