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真夜中の繁華街

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

赤の他人で満たす孤独感は、やっぱり物凄く悲しいですし、虚しいです。

なんで真夜中の繁華街に集まるのかって聞かれたら『そりゃ寂しいから。寂しくなかったら、こんな所に来ない』と言っていた。実際、その人は結婚して子供が出来たら、真夜中の繁華街に立ち入る事は無くなったそうだ。

その人は普段地味で真面目なスーツを着て、受付をしているそうだった。真夜中の繁華街には来そうもない人だった。人の孤独というのは、やはり影の中でひっそりと咲くものなのだ。


テレビで注意喚起が流れている。闇夜の繁華街には近寄らない様にとの事だった。人間、束になったり、群れになったりすると、理性のタガなんて平気で飛んでしまう。故の喚起だろうが、話を聞いて来なくなるくらいなら、暴動なんて起きないと思う。

「今回もやってるねぇ。ま、無縁な話だけど」

「当たり前だよ。あんな人が多くて、気配をこそげ落す場所なんて、行きたくもない」

彼は体育座りでテレビを見る私に向かって、淡々とそう話した。彼も私と全く同じ気持ちのようで、振り返ると苦々しい顔をしていた。

「赤の他人とでも、その場限りだけでも寂しさを埋めたいというのは、心が渇いているからだって言ってた。馬鹿騒ぎするのは自分だけじゃないって、そう思いたいからって言ってた」

私はテレビの中で、派手で露出が高い衣装を着る女性を指さした。ゴミに塗れて路地裏で、安い缶チューハイを持っている。目はその繁華街の光に反し、随分と真っ黒の目をしていた。

私には分からない感情だった。幼い頃に、友達になろうと言ってきた子は翌日には無視して来た。レアカード欲しさに寄ってくる子もいた。気が付いたら一人だった。だから、孤独という感情に基本的には慣れていて、寂しいという気持ちが湧かない。

「お前達は恵まれてるんだ。最初から孤独感だけを与えられていたら、寂しいなんて感情は湧かない。それなのに暴れて我儘な。そういう顔をしているよ」

「バレた? でも本当だよ。普段品行方正なんだから、今日くらい別の自分になったっていいじゃない。それはそれで良いと思う。でも周りに流されて暴れ回る奴なんて、一人になった時に高が知れる。我儘なんだよ。何でもかんでも欲しがるから、犯罪が起こる。それで許されるのは子供だけだわ。子供だってまともな親なら叱るわ」

最初から何一つ与えなければ良い。何一つ与えなければ、京楽の味を知らなければ、飢えを感じることは無い。無からは何も奪えない。

「まぁ根本的解決は、人の精神が満たされることにあると思うけどね。満たれていたら、奪うこともしなくなるよ」

「お前は如来様か」

この月になると、真夜中の繁華街で盛り上がるのは、そういう理由があるからって、言ってました。

ソースは、お家で語るヒューマンドラマのバラエティです。


でも真夜中の繁華街だけじゃないんですよ。

ゲームのフェスとかでも同じ事言ってる人がいました。

『なかなか人に会えないから、知らない人でも会えて嬉しい。その空気を何時までも感じていたい』って。


皆裏側では孤独を抱えていて、渇いているから、こうなるのだと。


イマイチよく分からない感触ですが。

何なら繁華街は立ち入った瞬間、枯れるか死にかけるので、用が無ければ( ・᷄ὢ・᷅ )顔して立ち退きます。

それは私が満たされているからだとも思ってます。

満たされているから、奪うこともしないのだと。

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