鬼退治
「さっきの一撃は申し分ないが、まだまだ戦闘経験が足りねえな。」
どうやら敵対関係では無くなったようだ。
しかし、さっきの動きがもう一度完璧にできるとは思えない。確かに俺はまだまだ弱い。
【阿修羅】
あいつにはまだ勝てない。それは感じていた。
「俺と一緒に来い。大吉を信じて手伝ってもらう」
「おう、元よりそのつもりだ。でも、何を手伝うんだ?鬼の仲間とか言っていたがそれが関係してるのか?」
「おう、今俺の村にはどっからかやってきた鬼が巣食っててな。そいつを懲らしめてやりてえ」
なるほど。
事を詳しく聞いた。
どうやら金太郎が生まれ育った村では金太郎が村の平穏を守ってきたらしい。
まああの強さだと当然か。
だが、最近になって魔物、主に鬼なんだが。
その動きが活発になってきているらしい。
そして金太郎が大吉と相撲をしている間を見計らって村の山を占拠されたようだ。
「けどその鬼、金太郎だけでどうにかできないのか?」
「一度戦ったんだがな、互角ってところだった。俺も仲間を探していた所でな」
「だったら丁度いい。一緒にその鬼を倒そう。」
こうして俺と金太郎は仲間になった。
鬼がいる山への道中でいろいろなことを話した。
俺が異世界から来たこと。
阿修羅という四天王と出会ったこと。
どうにか鬼王を倒して元の世界に戻りたいこと。
全てを話した。
金太郎はにわかに信じがたい話だが、信じるとそういってくれた。
「て、ことは桃太郎はこの世界のこと何にも知らねえんだな?」
そう言って俺に一からこの世界の今の現状を話してくれた。
5年前から突然現れた鬼王という鬼の影響で鬼が巣食う世の中になったそうだ。
人間側は大規模な組織を持たないらしく、反撃の余地がないため、このような鬼に占拠されている街や村が大勢あるらしい。
金太郎も正義感からかこの現状は許せないらしく、どうにかしてやりたいのだが、自分の村のことで精一杯らしい。
そんなことを話しているうちに鬼が巣食う山に到着した。
「ここだ。鬼がいるのは。準備はいいか?桃太郎」
「ああ、バッチしだ。」
すると山の麓付近で座っている鬼を発見した。
小さな鬼だ。と、言っても150センチくらいはあるが、、、。
「&&@@¥@“!,;6&@“)(?」
何か言っているようだったが、聞き取れない。
人間の言語ではない?
「桃太郎、こいつぁザコ鬼だ。低ランクの鬼は俺らの言語を理解できてねえらしい。こいつぁ俺に任せろい」
そう言って金太郎は背中に担いでいた斧を取り出し、それを鬼に向かって投げた。
すごいスピードだ。もちろんそのザコ鬼とやらが避けれるはずもなく直撃した。
「)&(¥&@@&))(!!!!!」
うめき声のようなものをあげて、その鬼は倒れた。
その直後、黒い灰のようなものになり、天へと消えていった。
その光景に驚いていると金太郎が大声で俺を呼んだ。
「おい、まだまだ出てくるぞ!気ぃ抜くなや!親玉まで一直線で行くぞ!」
そう言った瞬間に鬼がわらわらと出てきた。
皆、さっきと同じような言語だ。ザコ鬼なのだろう。
そうして、金太郎は投げた斧を拾い上げ猛スピードで鬼の群れに突っ込んでいった。
俺も剣を抜き、金太郎の後に続いた。




