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異世界転生鬼退治  作者: ぽむりんご
天空島ミッドウェル編
36/45

本体

木の広場に到着して間もなく、凄まじい轟音と共に巨人が迫ってきているのが見えた。


この巨人を野放しにしていてはいけない。

そう本能が悟った。

木の広場から先は道はない。

唯一の道といえば、下に降りること。

しかし、巨人を下に下ろしてしまうと村に甚大な被害が出るかもしれない。

こいつはここで仕留めなくてはいけなかった。


「桃太郎!ハープをこっちに!」


かぐやがそう言い、俺はかぐやに向かってハープを投げた。

そうだ、ハープが魔法云々のものかかぐやなら分かると言っていた。


「桃太郎さん、これは一体どういうことなのですか!?」


ジャックがうろたえている。

そういえばまだジャックには状況を説明していなかった。


「簡単に言うと、あの巨人が元凶なんだが、ちょっとまずい感じになってしまった」


「これをちょっとで済ますつもりですか!?」


確かにちょっとではないな…。

前には巨人。後ろは絶壁。

まさに井の中の蛙という言葉がお似合いだ。


いや、今はそんなことを言っている場合ではない。

どうにかこの状況を切り抜けれる策を…。


そう思ってかぐやの方をチラッと見るとハープをなにやらガチャガチャしていた。


「ちょっと!いい加減じっとしなさいよ!」


「やめて!離して!!私をどうするキヨ!!」


なんとハープをガチャガチャしていたのではなく、ハープと喧嘩していた。

俺とジャックは「何をしているんだ…」というポカンとした顔でそれを見ていた。


「桃太郎!!あいつは不死身なんかじゃない!こいつが本体なのよ!!あっ!」


そういうとハープはかぐやの手をスッと離れ空中に浮遊した。


「やっどおいついたぞ…!!盗っ人め。堪忍して殺されるのだな!」


そこに巨人も到着した。

ハープが本体!?

どういうことだ…。


「いい?桃太郎、あの巨人は傀儡なの。あのハープが魔力操作によって操ってるもの。だから魔法が効かないのよ」


「何かおかしいと思ったのよ。あの巨人を見た時、魔力のオーラが1ミリもでてなかった。そのかわりそのハープはとてつもない魔力量。あのハープをなんとかしないと勝ち目はないわ!」


そういうことだったのか…。

あの巨人は囮。本当の敵はあの綺麗なハープ。

見かけによらないってのはこのことだな。

かぐやがいて本当によかった。


「桃太郎さん、あの巨人は私とかぐや様でどうにかします。あなたはハープをお願いします!」


そうジャックが言い、俺とかぐやは「わかった!」と言い、それぞれの配置についた。


.

.

.


とは言ってもあの空中に浮いているハープに対してどう攻撃すればいい。

魔法は通用するのだろうか。

だがかぐやはハープには魔力が宿っていると言っていた。

魔力があるものには魔力は通用する。

大丈夫なはずだ。


俺は少しの魔力を込め、ハープに向かって放った。

しかしハープはスラリと避けた。

空中まで距離がありすぎる。

これじゃあ命中するまでに見切られるのは当たり前だ。何発打っても当たらないだろう。

もっとハープに近い位置で打たなければいけない。

しかも少しの魔力じゃだめだ。


ふとかぐやの方を見ると、2人とも巨人と応戦していた。

一撃くらえばひとたまりもないような威力の打撃を避けながら、魔法と打って応戦している。

だが、巨人には魔法は効かない。

俺が早く決着をつけなければ。


もっとハープ近づくには…。

高さがいる。

高さ、、、

そうか、いい案を思いついた。

うまく行くかはわからないがこれしかない。

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