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異世界転生鬼退治  作者: ぽむりんご
ネズミの地下帝国編
26/45

対決。桃太郎VSユリウス卿

〔桃太郎〕


ユリウスの屋敷に入ることができた。

不思議と大貴族なのに警備はなく、鍵は空いており、まるで招かれているような。


「いくぜ、桃太郎」


屋敷の中は恐ろしく静か。

外ではドゴーンと大きい音がしたが大丈夫だろうか。

だがネズ太が秘策があると言っていた、ここは信じて任せるべきだろう。

まずはユリウスに会う、そして浦島の所在を聞き出さなければ。


屋敷には本当に何もなく、すんなりと奥に入っていくことができた。

奥に待ち構える大きな扉。

おそらくあれがユリウスの部屋。

何が待ち構えていようとも俺が救う。

そして扉を金太郎と共に開けた。


中にはベッドの上に寝転ぶ浦島。

その浦島から赤い紐のようなものが流れている。

その流れている先にいる、、、

人間ではない何者かが。


形は変化し、体格も俺たちよりひとまわりは大きい。

そして頭に生えた異様な角。

確実に鬼だった。


「浦島ァ!」


金太郎が叫び近づこうとするが、俺が止める。

明らかに俺たちを待っていたような素振り。

罠があってもおかしくはない。

ここは慎重に立ち回るべきだと判断した。


「桃太郎だったかな、オマエは。そして横にいるのが金太郎。浦島を救いにきたのか?そうかそうか」


鬼は俺たちに向けてそう言い殺気を放つ。

かなりピリつく感覚だが、四天王ほどではない。


「浦島はまだ生きているか」


「アァ、ちょっと血を貰ってるだけなんでね。どうにも最近喉が渇いて渇いて。オマエら、のせいか?」


そう言い、瞬きの瞬間、目の前に迫る鬼。

降りかかる爪を間一髪で2人ともがかわす。

スピードがこれまでの鬼より段違いに速い。


すかさず反撃に移るが、もうそこには鬼はいない。

金太郎の後ろ、反応できないところから打ち込まれるローキック。

金太郎に直撃し、壁の方向へ吹っ飛ぶ。


「いいな、オマエラ。久しぶりに体を動かせる、街の方も始まったみたいだ、俺の執事を向かわせたからな」


明らかに今まで手を合わせた鬼より強い、これがユリウス。

それに街の方も?

先程の大きな音は、その影響か!?

早くユリウスを倒して助太刀に行かなければ大変なことになるかもしれない。

しかし、俺の力量で倒せるか?

金太郎はまだ動けるのか?


そんなことを考えていると、ユリウスが今度は俺の方へ向かってきた。

先程と同じローキック、反応できる。

ローキックを弾いた後、その体勢のまま回転し、回し蹴りを繰り出してきた。

修行の成果か、反応はできたが威力は相殺できない。

少し吹っ飛ぶ俺に追撃。

両手を組んで上からの打撃。


「考えてから動くな、直感で手を出せ。」


師匠の言葉を思い出す。

俺は剣を頭上から降ってくる拳に突き刺す。

ユリウスは瞬間、手を挙げ引き下がる。

すかさず詠唱に入る。

修行で詠唱を行いながら動けるようになっている。


「炎の精霊たちよ、全てを燃やし尽くす汝の力とその灰の輝きを我が身に!ネオファイア!」


そして2級魔法。

1ヶ月という短い期間に鍛え上げた今の最大火力だ、受け取れ!

隙を見て打った、その炎魔法は直撃し、煙を上げる。


だが、そこには何事もなかったかのように立つユリウス。

そしてユリウスの前にはシールドのようなものが貼られていた。

あれは…ロスト!?


対夜叉戦で浦島が使った防御魔法だ。

まさかユリウスもそれを使えるとは…


「なかなかいい魔法を打ちますね…いやはや、少し焦りました。お返しです」


また瞬きの瞬間

いや、さっきより速い!?

俺は拳を腹に正確に撃ち込まれた。

まるで大砲を撃ち込まれたかのような衝撃。

ネオファイアが決まったという油断が生んだ一瞬の隙を…ユリウス!戦い慣れしている…。


遥か後方に吹っ飛ぶが、意識は無事だ。


「まだまだですよ!!」


追撃、追撃、追撃。

打撃が止むことがない。

かろうじて反応できているが、体力がもたない。


「いいですよ、いいですあなた!私をこれほどまで楽しませてくれるとは!!」


笑いながらの連打。

狂気染みている強さだ。


「いいか、桃太郎。これは体への負担が大きい。いざという時しか使うな」


師匠にそう言われた。

だが、もう使うしかない。あの剣技を。

ユリウスが間合いを取る。

さすがの連打も体力を使うようだ。

出すなら今しかない。


俺は剣をそっと鞘に収める。

静かにカチャンと音が鳴る。


「どうしたのですか、もう終わりですか?諦めたというなら本当に終わりにしましょう!」


ユリウスがこちらへ向かう。

師匠、あなたの技を借ります。


振り抜かれた剣は、ユリウスの速さを遥かに凌駕する。

2倍、いや3倍の速さ。

ユリウスは当然その剣技を視認することすら叶わない。

ユリウスの首がポトンと落ち、血が吹き出す。


ー居合い・落山ー


山を切り落とすほどの居合術。

だが、筋肉を収縮させ、一気に解放することで繰り出されるその技は体への負担は大きい。

俺は膝を地面につく。

ユリウスは後方、「グァァァ」といううめき声を上げていた。

まだ生きている!?


「おのれおのれおのれ!!」


落ちた首から触手のようなものが生え、逃げ出した。

くそ、体が動かない。

追いかけなければいけないのに…。


「汝の声ありて、我は進む。神の思し召し、光の道へと誘う。ユードリウス!」


謎の声と共に放たれた眩い光がユリウスを包み込み、その光は天へと昇っていく。


「最後は私の手柄ってわけね」


着物を着た女性がそこに立っていた。

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