卑弥呼VS姫子&武
家の側の井戸で、自分達の食器を洗い終えた。卑弥呼様の食器は、弟さんが洗うらしい。
食後の運動として、卑弥呼様との対決開始するまで、家の周りを周った。大きなフェンスで囲まれた広場と庭、湖のような池があった。池のほとりで、深呼吸して気持ちを整えつつ入念にストレッチをした。
元々父方ばあちゃんの家系は、魔術師だったらしい。父ちゃんは、幼い頃から魔法にふれていた。
でも、私達 姉弟の生まれた頃から魔法があったからそんなに関係無いけど。
準備を整えていると、背中に何かぶつかった。振り返ると武が尻餅をついていた。
「もう、タケル何してるの?姉ちゃんの邪魔しないで。遊ぶなら、向こうに行ってくれる。」
「もう、姉ちゃんのバーカ。」
「バカって言う方が、馬鹿なんだよ。」
そんな言い争いしていると、卑弥呼の弟から裏庭に誘導があった。高い木製の柵で、囲まれている。
そこに、黒髪で妖艶な美女が待っていた。女の私でも息を飲む妖艶さがあった。
「おお、姫子に武準備できたかのお?」
「ええ、こちらはいつでも大丈夫ですよ。ねえ、武?」
と走りながら大きく頷いた。隣について、息を整えるまで待ってくれた。
「では、よいな。姉様と姫子殿。初め。」
「汝、風を鉄片のごとく鋭く斬れ味で敵を切り裂け。鉄風」
「雷嵐」
「汝、大地を平等に照らす太陽の神よ。我に力を与えよ。罪深し者を焼き払え。煌光線」
武が数枚鉄片を巻き上げた。卑弥呼に少し擦って、ほとんど周りに落ちた。
そこに、雷嵐が卑弥呼と周りの鉄片を巻き込み舞上げた。そして、鉄に雷が反射を続けた。
卑弥呼の放った魔法が、二人の足元を焼き放った。その後を、ガラス状に変えた。
「鉄塊音撃」
「氷塊の槍よ。我の思いに応じ、全てを貫け。氷槍。」
「焱球
焱衝 (フレイムインパクト)」
空中に向けて、二人で魔法を放った。
5個の鉄塊に音魔法で振動を加えて、威力を上げた。その後ろから、武の氷槍で攻撃した。
それを、避けた時当たる様に、焱球を左右に放った。そして、拳と放つ衝撃波に炎を纏わせた(まとわせた)。
「汝、我の命に応じよ。地面に根を張り、我を受け止めよ。樹嶺霧」
衝撃を和らげるために、木のクッションを敷いた。
落ちる時に、鉄塊数個に当たった。そして氷の槍を避けて、焱球と炎の衝撃波に当たった。
卑弥呼は、炎の衝撃波に喰らって落下スピードが下がり、結構ダメージを負ったが無事に木に包まれて落ちた。
いちょう、そこで腕試し兼朝練を終えた。
「おー。やっぱり、神の国から来た姉弟じゃな。強いの。武は、似たような魔法を使うんじゃな。」
「まあね。古代魔法をおばあちゃんから教えてもらっていたんだよ。姉ちゃんも、練習して使えるけどダサいって。」
「だって、演唱する時恥ずかしいんだもん。でも、今日卑弥呼様の魔法見て少しやってみようかなと思えた。」
「それなら、毎朝、朝練してから朝ごはんにするか。」
それから、毎朝 日課が一つ増えることとなった。