卑弥呼様?この時代にバンズがあるんですか?
夜が明けてしばらくして、ノックが聞こえた。
「あの、武様とお姉様。お目覚めですか?卑弥呼の弟の寿沙でございます。朝食の準備が整いました。」
「分かりました。すぐに、行きます。どこに行けば良いですか?」
「上にある姉の部屋に準備してあります。いつでも良いのでいらして下さい。」
隣で、まだ寝てる健を起こしハシゴを登った。
部屋には、3人分の朝御飯と卑弥呼の弟がいた。そして、奥に御簾が掛かっていた。
猪汁と焼きたら、目玉焼き、山菜のサラダ、ハンペン、ご飯が用意していた。醤油と胡麻ドレッシングも置いてあった。
「待たせてしまって、すみません。寝床と食事を用意していだだきありがとうございます。」
「いやいや。そんな、畏るな。困ったときは、お互い様じゃ。昨夜は、ゆっくり寝れたか?」
「はい。お陰様でぐっすりと寝れました。」
「そうか、それなら良かった。妾は、邪馬台国の姫巫女、卑弥呼じゃ。そなたは、なんと申す。」
「日野 姫子 10歳です。来月に名山小の5年生のになります。タロット占いが得意です。後、資格は、2.3日前に天気予報士取ったばっかりです。よろしくお願いします。」
「日野 武 7歳です。来月、小学校2年生になります。特技は、木登りと仮面ライダーごっこです。」
「なるほど、姫子か。妾も、占いで天気を当てるのが得意でな。気が合いそうじゃ。」
「そうなんですか。よかったです。」
「話もなんじゃ、後は食べながら話すとしよう。お腹空いたろ。弟の嫁 胡琴が毎朝作っているんじゃ。美味じゃぞ。
それに、隣2階建の家を建てる間。下の客間は自由に使ってくれ。」
「ありがとうございます。そこまで、していだき光栄です。」
「まあ、姫子にはわ稲作や山菜採りの手伝い、占いを教えてもらったりして働いてもらうからの。
住まいは、必要じゃろ?新しく建ててよう。」
と気さくに話してくれた。この後、家族や学校のこと。趣味など優しく聞いてくれた。顔は、見えなったが、優しいおばちゃん印象を受けた。
「卑弥呼様。金子 です。新しい神の子が舞い降りたと聞いたので。ご挨拶に来ました。」
「そうか。 鶇美先生殿か。ちょうどいい。青空教室のことも言おうと思っていたのじゃ。遠慮せず入ってくれ。」
「昨日、お姉さんが気絶したままだったので。今日、新作のパン『バンズ』が焼き上がったのでそれも持ってきました。」
「そうか。それは、どのようなパンかの?」
「これは、ハンバーグや魚のフライなどを野菜と挟むとより美味しいのですが。まずは、生地を味わってもらいたくて。どうぞ、全員分持ってきました。」
皆、持ってきたバンズにかじりついた。ちゃんと、ゴマもなっているらしく。かなり本格的だ。
「あの、金子さん。この時代にハンバーガーがあるんですか?」
「あるわけないでしょ。酒も醤油、味噌、食用油なんて私が作ったのに。パンは、無発酵のフラットブレッドは、あったけど。」
「おお。そうじゃ。言い忘れていた。この人も、神の子じゃ。確か、令和15年から来たんじゃったの。」
「ええ。5年前、やってきたの。それから、青空教室や調味料を施工改良しながらやってるの。ハンバーグも天ぷらも普及させたわ。」
「そうなんですね。でしたら、安心ですね。」
「後、山菜採りや狩の前に1時間 青空教室してるからよかったら見にきてね。」
金子先生と武が、同じ2003年生まれらしい。
中国公使館に勤務していたみたいだ。糸島市に訪れた後、博多にいる時に時空乱流に巻き込まれたらしい。
「金子先生も同じ年に生まれたんだね。なんだか、嬉しいな。ねえーーー。」
「うん。そうだね。なんだか、先生も嬉しいなーーー。なんて。」
自己紹介をすましてようやく食べ始めた。
朝ごはんを、食べ終わって一息ついた。
「あっ、朝練するの忘れてた。姫子と武、ついでじゃからかかって来なさい。」
「いきなり、なんですか。」
「だから、日課の魔法撃ち替わりに、お前らの腕試しをするんじゃ。だって、神の国民は、全員魔法使えるんでしょ。」
「あの確かに私達は、使えますが。まだ、国民全員が使える訳でないんですよ。」
「妾が聞いた話では、全員使えると聞いたが。違うのか?」
「確かに、間違いじゃないけど本当でもないですね。ごちゃごちゃ言うの面倒くさいので、やりましょうか。」
そして、急遽卑弥呼との対決が決まった。