新たな出会い
試合会場近くで、話していると。
「侵入者を発見。館内の人は、厳重に警戒して下さい。」
「どうしたんですか?」
「あっ。今日、優勝したお客様ですね。おめでとうございます。
熊耳と緑髪の少女二人を発見したのですが。取り逃してしまいました。門番からは、何も連絡を受けていませんが。館内で逃走しているので、捜索している所です。」
「そうなんですね。見かけたら、報告しますね。」
「ありがとうございます。でも、館内にいとも簡単に侵入した手練れの可能性もあるので。迂闊に近寄ると万が一のことがありますので。気をつけて下さい。」
食堂に、使用した食材を運んでいる途中に例の少女二人を見つけた。
辺りを見回して、遥さんを見つけて事情を話した。
「二人を変装させてみるね。後、お願いだけどフードを熊耳の女の子に緑髪の女の子に何か服を持って俺の部屋に来てくれない?」
台所に食材を持って行きながら、鶇美先生にさっきの二人についてかなり大雑把だが伝えた。
荷物の中からフードとスカート、ワンピースを持って向かった。
食材を全て運び終わって、もう一度変装の経過を見に行った。
「おお、ヒメコちゃんか。今ちょうど、終わったよ。じゃーん、姫子ちゃんと武くんにしてみたよ。」
「すごいですね。でも、私達にしても、ばれると思いますよ。」
「だけど、何もしないよりは、いいかなと思って。二人を着替えさせてくれないかな?」
二人を着替えさせて、台所に向かった。
曹叡さんに、鶇美さんが台所の使用許可を取って、3時のおやつを作っていた。
料理対決でつかった林檎とレモン、豚肉、マスタード。
台所にあった桃と杏を使っていた。
買っておいた発酵していた緑茶の茶葉をたてていた。今朝、焼いたパンの残りを使った。
昨日の残ったパンでパン粉をつくってトンカツを揚げ上がる頃、曹叡さんがやって来た。
「ちょっと見に来たよ。この揚げもの食べていい?」
「ええ。これを、かけるとさっぱり食べられますよ。後、マスタードを塗ってパンに挟んでも美味しいですよ。
蜂蜜を渡し忘れていました。
「おー蜂蜜だ。ありがとう。こんな高級な物もらって良いの?
後、これ美味しいね。」
「喜んでもらえて光栄です。」
「そういえば、君達は、誰なの?ヒメちゃんや武ちゃんに似てるけど。」
「陳 梅です。こちらが、マリーです。」
「もしかして。猫熊商会の陳さんの娘さんかい?」
「はい。そうですが。どうしたんですか?」
「今、行方不明届が出されていて。名前も一致したからさ。もしかして、と思って。」
「私達は、奴隷商の所から逃げて来たアルヨ。ちょうど、この荷台を見つけ荷物に隠れてたアル。」
「なるほど、運が良かったね。後で、お父様に連絡を入れておくよ。」
林檎と醤油、米酢、塩でウスターソース。トマトと玉ねぎ、唐辛子、砂糖、塩でケチャップ。を合わせソースを作っていた。
カツサンドやレモンパイ、アップルパイ、ピーチパイ、烏龍茶ぽいお茶でアフタヌーンティーをした。
「このお茶は、半発酵のお茶で烏龍茶とういうものに近い味になってます。本当は、もっと発酵した紅茶が欲しかったんですけど。店主にこの半発酵の茶葉を欲しいと言ったら、売れ残って、干からびたから無料でもらいました。
明日、発酵しきった茶葉を貰えることになっています。
後、料理対決で使うのを忘れていたインド産の砂糖でお菓子を作りました。」
「そうなんだ・・・・・確かに、全種類買って良いて言ったけど。香辛料や砂糖も買ったんだね。まー蜂蜜も貰ったしいっか。」
そんな感じでお茶会は、過ぎて行った。
夕食は、猫熊商会の陳宅への話し合いをしながら行われた。