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集合!
今日から学校入学!というアレンは、学校正門前の大通りの隅で一人立ち止まっていた。
「ここがガルラ魔法学校、案外小さいっ!」
そんなことをつぶやきながら、たった二人の知り合いを待っていた。
「アレン、待たせてごめーん!」
と、一人目がやって来る。
「待たせんなクレア!ボッチ怖かっただろうが‼」
と、アレンの怒りの矛先を向けられているのがクレア、黒髪ショートの女の子である。
「いや~、まーたお父さんうるさくて」
「また過保護発動したのかよオイ」
そんな日常会話の途中に、突如非日常野郎が襲ってくる。
「アレェンン‼‼助けてくれマイフレーーンズ‼‼」
猛スピードで迫ってくる友人の顔は、とてつもなく必死だった。
「だが断る」
そんな必死な友人を、アレンは笑顔で見捨て、足を引っかけに出る。
「へ」
もちろんのこと友人くんには避ける余裕なんてない。
スピードはそのまま、ガルラ魔法学校の正門の柱に突っ込んだ。
「リクくーん⁉」
「あ」
アレン達の学校生活は、こんな“異常”からスタートした。