30年間の苦悩の日々
ヨガの先生の裁判当日は
前の日から一睡も眠ることが
できず、めまいや頭痛もひどく
最悪の体調でした。
それでも整理券の配布抽選に
行きました。
抽選の結果◯でした。
入場券に交換していただき
少し座りたくて喫茶店を探しましたが、見当たらず仕方なく裁判所の中で座れそうな場所を探しましたら、待合室がありましたので、やっと座れました。
何時間もの時間待ち抽選の結果◯札が当たり裁判の傍聴席には行けるものの体調は本当に最悪でした。
裁判の法廷に人がだんだんと入り始めたので私も入り空いてる席に座って始まるのを待ちました。
最初に検事さんが入ってきて真剣な面持ちで大きな黒いカバンを椅子の上に置き中の書類を机の上に出し始めました。
そのうちに弁護士さんが入ってきました。テレビで何度も叫んだりしていたあのおじいさんではなく全然違う人でした。
この弁護士さんも書類を準備し始めていました。
その時でした。
ヨガの先生が検事さんの後ろのドアから刑務官4人と一緒に入って来たのです。
逮捕された時よりもさらに髪の毛が伸びて嫌悪感と不潔感で吐きそうでした。
ヨガの先生は傍聴席ににっこり笑って深く頭を下げました。
取ってつけたパフォーマンスのようにしか感じませんでした。
裁判官が入って来るとヨガの先生の手錠が外されました。
粛々と始まるはずの裁判ですが
ヨガの先生は被告人の席であぐらをかいて足を組みなんとも言えない声でムーーーーと言い始めました。
裁判官が被告人は静かにしなさいと何度も何度も注意されていましたが、同じ音感でムーーーーと言い続けていました。
そのまま、無視して始まり
被告人は前へ
裁判官が言うとムーーーーと言いながら刑務官2人に付き添われ右側の人の肩に手を乗せた状態で
4歩ほど前まで歩き台の前で止まりました。
あなたの名前と職業は?
と裁判官から尋ねられたら
ムーーーーをやめ
拙者は名は無い
と答えムーーーーと始めました
被告人職業は?
拙者は神である
と答えムーーーーと始めました。
呆れた顔の裁判官が
被告人の席へ戻りなさい
と言うやいなや肩に手をかけもせずサッサと戻りあぐらをかいて
座りましたがムーーーーとは
言いませんでした。
それから、検事さんが陳述書を長い長い時間をかけて読み始めたのです。