何があった?
⋯朝ーとんでもなく清々しい朝。
朝っぱらから森には衝突音、爆発音などが響いていた。そして二人の少女の姿。現実ではありえない喧嘩の仕方をしている⋯
「さっきからしつこいですよ?澪くんが起きてしまいます!」
「じゃあ早く終わらせようよ、私は争うつもり無かったんだし。」
「話を持ってこられたら話を聞くしかないじゃないですか!その内容も内容ですから、今こうなってしまったんでしょう?!」
⋯未だに森には爆発音が響いている。このふたりの少女が普通じゃないことぐらい、誰が見てもわかる光景だ。
「私には敬語を使ってくれないんですか!ならいいです!私もユラシアには敬語を使いません!」
「別にいいけど⋯いつまでこれやってるの?」
「ユラシアが諦めるまで!」
(なんだ⋯?この音⋯)
俺は意識がはっきりしない中、重たい体を起こした。
「は⋯?何してんの?」
俺は目の前の光景に目を疑った。何故か二人が喧嘩しているのだ。
そりゃね、誰だってこうゆう反応するよね
てか誰に話しかけてんだ?俺⋯
俺の声も届いていない。未だになんか喧嘩している
「まだやる気?!」
「なに?バテたの?」
「そんなわけ!無いでしょう!」
(はぁ⋯寝起きなんだから使いたくないんだけど⋯)
⋯喧嘩⋯ストップ⋯
途端にユラシアの銃弾が切れ、アリスの矢もなくなった
「「⋯澪君?!」」
二人が同時にこちらを向いた。
(え⋯?俺なんか悪いことした?)
二人は俺と目が合うと下を向いた
(いやほんとに俺何したの?)
すると二人はまた向き合って素手で喧嘩を始めた
(いやそれ止めらんないし。もう待つしかないね)
先程に比べて静かなので俺はもう一度横になり目をつぶった。
すぐに眠りに落ちる⋯
「全く⋯武器はなし!素手なら澪くんも止められないでしょうし、続き!」
「とか言ってもう続けてんじゃん」
「関係ない!私は絶対に倒れない!その要求はのまない!」
「はぁ⋯どんだけなの⋯結局さぁ、澪君が好きなだけなんでしょ?だったらそう言えば?ふられると思うけど」
「な!何言ってるの?!好きとかそんなんじゃない!ただちょっと声聞いてると胸がこう⋯苦しくなるだけ!だから恋とかじゃない!恋なんてしない!したことも無い!」
「え⋯したことないの?!しかもその苦しくなるってのが『恋心』なんじゃないの?」
「うるさい!とにかくいまはこっちに集中!」
「あぁ⋯そういう感じなのね⋯」
それからかなり経った···だろう···
俺が再び目を覚ますとふたりが土下座していた。
「はっ?あの、全く状況が読み込めないんだけど。何してんの?」
するとアリスが答えた
「私たちのどうしようもない争いのせいで、澪くんに無駄な労力をかけた上に、大切な睡眠まで邪魔してしまいました···深く反省してます···」
(そうゆうことね···)
「別にいいさ。気にしてないし。それより、土下座されてるとなんか俺が悪いみたいだから、とりあえず顔上げて。じゃなかったらご飯作って。二人で。」
そう言うとやっと二人が顔を上げた。
そしてその後、二人が山菜取りに行って、帰って来てからご飯作って、すごい美味しかった。
結局、あの争いはなんだったのか。聞こうとすると話をそらされた。主にアリスに。で、聞かずじまい。
·········俺は誰に話してんの?