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第8話 同級生が出来たよ

私は気になって、炊事場に材料を入れた袋を置くと、職員室に行くことにした。

コンコンコン

「ん、どうぞー」

「失礼します!」

職員室に入ると、谷口先生はともかくとして、騎士のアルベルトさんまで居た。

「佐渡か、どうした」

「凄い怒鳴り声が聞こえまして・・」

言い淀んでいると、先生は鼻を掻きながら、

「んー、会ったか笹に?」

「すれ違っただけですけど、笹?」

「アイツの苗字だ、笹喜多郎。昔の生徒で、ここでは今も俺の生徒だ」

「はぁ」

つまりは、ササキ タロウ ではなく ササ キタロウなのか、親の悪ふざけかな?変な名前て苦労してそう。

「不登校ってやつだな。

最初にこっちに連れて来られたアイツは、かわいそうってんで王宮で客として迎えられたんだ。

その後俺が来て、学校を作ったんだが、王宮からちっとも出て来やしねぇ。

そして、ちょっと問題おこして、ここで怒られてるわけだ。」

「問題って?」

「まぁちょっと・・・だ」

珍しく言いよどむ先生。

「それでアルベルトさんが連れて来たんですか」

「うん、それも有るけどな。

騎士団でも一人、日本語を習っておけと言われ、

一番若くて物覚えが良さそうな彼が指名されたんだ。

明日からは同級生だな。」

先生はアルベルトさんに何やら小声て話している。

そしてそれが済むと、アルベルトさんはこっちに向き直り、

「ヨロシク」

と手を出した。

握手して私も、

「よろしくっ」


そして、この間助けてもらった事のお礼を言ったり、

私が召喚された時の話を先生にしたり、

他にも少し話をしたりして職員室を出た。

「あぁーーっ」

出てすぐ、私は頭を抱えた。

職員室から先生が顔を出し、

「どうした佐渡?」

「夕御飯作る前に、真っ暗になっちゃいました・・・」

やらかした、ランプの薄暗い明かりの中で、料理作るなんて私には無理だ。

怖いもん。

「ぶっはははははっ。

仕方ない、今から飯食いに行くから佐渡も一緒に来い。

今日くらいは、奢ってやる」

「あ、ありがとうございますー」

「あと、材料も持って来い。

こっちの食堂は材料持って行って、作って貰うのも出来るからな」

なんと、そんなシステムもコッチにはあるんだな、便利かもしれない。

私とアルベルトさんが玄関で待っていると、先生が戸締まりをして出て来た。

先生が玄関のドアノブに手をかざし、ブツブツと呪文を唱えると、手が青白く光り、

「ガッシャン」

と音を立ててドアの鍵が閉まった。

「先生、今のは???」

「うむ、ロックの魔法だな。

どうしても必要だと言って、タキ先生に教えてもらった。」

マジか!私達でも習えば魔法使えるのか!ふおぉぉぉぉぅ!テンション上がってきた!

「先生、私も魔法使えますかね?」

「まずは、この世界の言葉覚えてからだな。魔法はその後だ。」

「わたし、やります。頑張ります!」




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