表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/47

第26話 時間割

 私は、教室に入り皆に挨拶する。

 「おはようー」

 「おはよー、コトネー」

 「おはようございます、コトネさん」

 ウィリアム君は元気に、ルルさんはおとなしめに挨拶する。

 「おはよう」

 アルベルトさんはそう言うと、机に突っ伏した。多分騎士団での仕事で疲れてるんだろう。

 笹さんが入ってくると、その後ろから先生たちも入ってくる。

 朝の挨拶とホームルームがあって、今後の教科と先生が発表される。

 歴史はタキ先生、数学と体育と文学は谷口先生。

 だいぶ形になってきた語学を午前に、午後を日替わりでそれぞれの授業に当て る、そして午後3時には授業を終えて、それぞれの仕事をする事になったのだ。

 アルベルトさんは元々語学のみだったので、午前中の授業が終わったら騎士団に戻る事に。

 とりあえずコッチの一週間での時間割が出た。


月 歴史

火 数学

水 文学

木 歴史

金 数学

土 体育

日 休み


 と、来週からこのようになるらしい。

 お昼休みになり、昼食を食べつつこの事が話題になった。

 「いやー、数学が入ってくるのかぁ。私苦手なんだよねぇ」

 「数学ですか、僕は楽しみですよ。魔術にも応用が効くかもしれないし」

 「タキ君も授業受けるの?」

 「はい、ここでも四則計算はありますけど、通貨の繰り上がりが相場に寄って変わったりするので、完全な10進数での計算式は発達しなかったんですよねぇ」

 「へー、相場で繰り上がりが違うのか」

 「今は大体、銅貨50枚で銀貨に、銀貨16枚で金貨1枚になります。これも来週には変わってるかもしれません」

 「面倒くさいですねぇ」

 「その辺も、歴史に絡めて教えていきますよ」

 「はーい、楽しみにしておきます」

 すると、急ぎ昼食を済ませたアルベルトさんが、

 「じゃタキ、俺は今日はこれで」

 「あれ? アルベルトさんもう帰っちゃうの?」

 「ああ、すまないねちょっと本職が立て込んでてな」

 「アルベルト、気を付けてね」

 「おお、じゃあな」

 アルベルトさんはそう言うと、急ぎ足で食堂を出て行った。

 「何かあったの?」

 私は、タキさんに聞くと、

 「うん、ここの所人が拐われる事件が数件起きてましてね、コトネさんも明るいうちに帰るようにして下さいね」

 「うん、あーでも今日からバイトするから遅くなるかもしれない」

 「おや、何処でです?」

 「よく行く、[親の心子羊亭]でウエイトレスする事に」

 「わかりました、谷口先生にも話しておきます」

 「ありがとうー」

 「そろそろ、午後の授業の用意があるので行きますね」

 と言って席を立つタキさんを、ヒラヒラと手を振り送り出した。

 

 「コットネー、ウエイトレスするの? 僕も食べに行きたいなー」

 近寄りながらそう言って、ルルの方を見るウィリアム君

 「ダメです、暴漢程度ならどうとでもなりますが、毒物を混入された場合私では対処できません」

 「ルルは心配性だねぇ、僕程度暗殺しようなんて人居ないって」

 ルルは、僕程度と言う所で、ピクリと反応したが声のトーンは変えず、

 「ウィリアム様に、もしもがあっては私が困ります。聞き分けて下さい」

 「ルルが困るからやめて欲しいんだ、ふーん」

 ヤバイ、ちょっと二人が嫌悪な雰囲気になってきた。私は椅子を引いて立ち上がろうとするが、

 「コトネー、ルルは冷たいよねっ」

 「コトネ様、王子のわがままを諌めて下さいまし」

 わー、コッチに飛び火したぁ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ