☆塩作り
前回投稿 2015/2/24
前回のお話 保護奴隷のユーリを引き取り、本格的に塩作りをするための準備を整え海辺の集落ボガレにやってきた。
翌朝朝食を終え薪を譲り受けて直ぐに海に向かった。
小屋を建てる位置もあるので手の空いてる人がついてきてくれた。
移動中水の確保のために川等がないかとたずねてみると向かう方向に小川があるとのことなので先に小川を見に行くことにした。
細い川だが裏が直ぐに山のため綺麗な水が流れている。
水量としても問題なさそうなのでここからといを作り小屋の位置まで水を引くことにする。
小屋の位置を決めた後、小屋の裏に水をためるタンクの様なものも作ってもらうよう頼んだ。
水が漏れないようにするにはどうするかと考えていたが、ゴムのような素材があるようでそれで木の継ぎ目等を埋めることにより水漏れを防げるようだ。
といは木を半円に割ったものをくり貫いて作ってもらうことになった。
形状としては大きな流しそうめんのような感じになる。
小屋などの依頼を終えるとボガレの人は戻って行った。
俺とユーリは海辺に行き海水を煮始めた。
途中で何度も海水を追加し濃度が高くなったところで濾して不純物を取り除き水分が飛ぶまで煮詰めた。
その後日が傾くまで自然乾燥させ塩が出来た。
代表宅で世話になりながら一週間の作業でかなりの量の塩が出来たので一度町に売りに戻ることにした。
塩の量も多いこともありボガレの馬車で送ってもらった。
町に到着すると早速商業ギルドに向かった。
塩の様な万人に必要な物質は独占せずギルドに売った方が覚えが良いとユーリにアドバイスされたからだ。
ギルドでの交渉の結果半月で作った塩の売り上げは一人が半年ほど生活できるほどの額となった。
いくら希少と言っても生きていくのに必要なものである、高すぎるのではないかと思ったのだが、生きていくためには必要であろう量の金額を計算して見ると一般的な収入の人なら大きな負担にならないだろう金額だった。
一般市民に負担が掛からない範囲で高額で引き取ってもらえるのは俺にとっては大変有難い。
今後も引き取ってもらう約束をしギルドを後にした。
今後のことを考えても馬車を持っていると便利だと思えたのでユーリに案内されて馬車を見に行った。
今のところ塩を運ぶ程度なので普通の荷馬車で問題ない。
馬車自体の価格は大したことはなかったが、馬の値段まちまちだった。
それでも買えない金額ではなかったが現在メンテナンスが出来ないのでそちらを解決してから出直すことにした。
その後折角町に戻ってきたのでサーシャさんに挨拶に行く。
その道すがら馬の世話と馬車の操作をユーリが出来ることを聞いたので馬車を買うかと思ったが現在ボガレの代表宅にお世話になっている。
馬車を購入して駐車場所までお世話になるわけには行かないと思い次の機会にすることになった。
帰りが歩きになるためユーリには謝っておく。
教会に着き少し待つとサーシャさんが対応してくれた。
まずは少しだが寄付を行ってから近況の報告を行った。
その後ユーリが行った馬車の話しや商売のことを発端に奴隷の追加の話しとなった。
現在住居がないので引き取ることは出来ないと説明したのだが、良い子が居たら予約だけでもとサーシャさんに言われ今後の商売の展開上必要な技能を伝えた。
といっても塩作りは誰でもできるので馬車の操作と馬の世話が出来る人という条件になる。
もちろん塩の作り方を口外しないこととなるのだがこれは主の不利益な行動を取れないという制約上心配することはない。
人数に関しては小屋の部屋数が三部屋なので一人しか引き取ることが出来ないと伝えたのだが、隣で聞いてたユーリが二人で一部屋で問題ないのでご主人様さえ良ければ三人追加できますと言い出した。
将来的には人数が多い方が良いし現状十分養えるだけの稼ぎが出る予定だし、ユーリが二人一部屋でも良いなら問題ないかと思いサーシャさんには最高で三人と伝えた。
暫くするとサーシャさんが戻ってきた。
三人の女の子を連れてきたが俺の方は条件を提示して連れてきたもらってるので相手の子とユーリの相性次第なのでユーリを含め四人で話をして貰った。
話し合いのあと俺に対して質問など無かったので三人には部屋を出てもらいユーリの意見を聞いた。
ユーリも三人とは旨くやれそうとの事なのでサーシャさんには三人に確認してもらい俺のところにに来る気がある子を引き取ると伝えた。
教会を後にしもう一度馬車屋へ向かった。
実際購入するときに目当てのサイズの馬車が無いと困るので予約して帰ることにしたのだ。
これもユーリの意見で新しい子を引き取った後の帰りに確実に馬車を使えるようにとのことだ。