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☆開発準備

前回投稿 2015/2/23

前回のお話 日々のウサギ狩りで少しの蓄えが出来た主人公はお礼のために教会へ行く。そこで保護奴隷のユーリを引き取ることになった。

ユーリが来てから半月が過ぎた。

毎日ウサギ狩りをしていたのだが、ユーリが一緒に行くようになって稼ぎが増えた。

ユーリが直接ウサギを捕らえてくれるという訳ではないのだが、捕らえたウサギをユーリも運んでくれるので一度の捕獲数が増えたのだ。

捕獲に関しては網で簡単に捕れている。

この世界に四メートルを超える柄をつけた網が存在しなかったためウサギもある程度接近されるまでは警戒しないのだろうと思う。

町に戻るときには網の柄が一メートルちょっととなるため俺がどうやってウサギを捕獲しているかはまだばれてないようだ。

そんな訳でそろそろ資金も溜まりつつあえるので塩作りのための準備を始めようと思う。


この半月で起こったことはこれ以外にもある。

ユーリと関係を持ってしまった。

持ってしまったと書いてはいるが俺にはデメリットは全くない。

ただ、ユーリがどういう気持ちで俺との関係を持ったのかが解らないので不安だ。

対等な関係であれば、惚れられたかもという考えは少しは浮かぶだろうが俺は元々もてるほうではない、それにユーリは基本俺に逆らえず俺の機嫌を取る必要のある立場だ。

そんな事を考えつつも、関係は一度だけではない。

若く可愛い子に手を出しても良い状況で四十を過ぎたおっさんが我慢できるはずがないだろう。


朝食を終え塩作りの準備の為に宿を後にする。

準備といっても大したものが必要なわけではなく道具はバケツと鍋と布だけだ。

鍋は海水を煮る為に使い布は海水から不純物を取るために使う予定だ。

ユーリに案内されながら大きめの鍋を二つと材質の違う布を数枚購入した。

後は海までの往復と海辺での寝泊りについてだ。

とりあえず野宿になることも考え必要な道具をそろえた。

将来的には海辺に家でも建てれればいいと思っているが暫くはユーリにも我慢してもらうしかない。

もう少し資金があればユーリを単独で行動できるよう許可証をもらい町に残していくことができるのだが今はまだそこまでの資金は溜まっていない。


移動はとりあえず徒歩になるのが馬車で三時間ほどなので徒歩でも一日で到着できるだろう。

日本で馬といえば時速六十キロくらいで走れると考えてしまうが、荷車を引きながら休まず走り続けることは出来ない。

精々時速十キロ位のものだ。

そう考えると三十キロ程度の距離なので徒歩でも十分移動が可能だ。


まだ早い時間なので用意を終えて直ぐに町を出ることにした。

実はこの国で町の外というのは結構危険度が高いのだ。

本来であれば戦闘経験もないおっさんと若い女性の二人で野宿するなど危ないのだが、ボガレ方面に関しては比較的危険度が低いとのことだ。

ボガレ方面には危険な害獣が殆ど居ない。全くといっても良い位なのだがどんな獣も身体能力は人より高いので戦うことになると危ないからだ。

ただ平常であれば人に襲い掛かるような獣が居ないので安全である。

また害意のある人も少ない。

ボガレ方面にはボガレ以外の集落もなく商人等の往来も少ない。また町から近く何か事件を起こせば直ぐに兵が出てくることもあり強盗等を行うにはリスクが高すぎるのだ。

そんな訳で夜間に火を焚く程度でそれなりに安全に休めるということらしい。

それでも危険がないわけではないので出来ればボガレで泊めてもらえる家を探したいと思う。


歩いてみて気づいたことがある。

全く疲れることがないのだ。

ユーリも女性なのに俺の速度についてこれてるところを見るとこの国の人は体力があるみたいだ。

俺も転移したときにこの国の基準に合わせて体力が上がったのだろうか。

こんなことを考えていても理由がわかるわけではないので今は体力が上がってることを喜ぶことにする。

数度の休憩を入れまだ日があるうちにボガレに到着した。

途中ユーリが疲れてきたこともあり、俺の体力がどの程度上がってるかの検証も含めユーリを背負って歩いたりしたのだがそれでも全く疲れが出てないことに驚きだ。

背負われることに抵抗を見せたユーリだったが、俺の体力の検証の為だと言いくるめて背負ってきた。


到着後に代表の家に行くと代表は在宅だった。

海で試してみたいことがあるので数日厄介になれるところはないかとたずねたところ、代表の家に泊めてもらえることになった。

もちろん費用は払うということで食事も用意してもらえることになった。


代表宅で夕食を頂いた後に、今後海辺で作業することが多くなりそうな為生活できる小屋を作りたいと話しを切り出した。

海辺の土地は誰のものでもないため自由に小屋を建てることは問題ないとのことだ。

小屋を建てるための材料をこの村で調達できないかと話したところ、小屋を建てるのも手伝ってくれると話になった。

もちろん費用は支払うのだが日本の住居と比べるとものすごく格安となる。

必要費用は人件費のみだ。

材料は森から木を切り出す人件費となる。

また基本的に自給自足な集落のため手が空いてる者が小屋作りを手伝い集落の収入として現金が入るなら御の字という考えらしく人件費も安かった。

具体的には俺が一人でウサギ狩りをして半月程度で稼げる位の費用しか掛からないのだ。

そんな訳で小屋作りを頼むことにした。

間取りは台所兼食卓に部屋を三つとなる。日本でも一般的なファミリー物件位だ。

あとは明日からの作業のため薪を譲ってもらう約束をし今日は休むことにした。

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