☆中継拠点責任者
前回投稿日 2015/6/2
前回のお話 拠点責任者用に奴隷を使おうと思い特殊な契約が行えないかを確認した。
翌日には木工部門の子達を連れて再度アリスディアに向かった。
中間拠点の改装のためである。
ついでにアリスディアの教会にも顔を出し拠点責任者となる人物を探すつもりだ。
アリスディアでは俺は無名なのでサーシャさんに紹介状も書いてもらったのだが、サーシャさん経由でアリスディアの教会からも人材を引き取ってるため細かいことを書く必要もなく俺本人であるという証明さえできれば問題ないとのことだった。
今回も前回同様野犬がでたのだが、本来であればこう頻繁には現れないらしい。
女性が多いこともあり野犬に舐められてるのかな?とも思うが、野犬にそういう判断が出来るのだろうか?
まあ、荒事部門の子達も慣れてきたし誰でも使える遠距離武器もあるので野犬程度では全く問題ないのだが。
そして今回も無事に町に到着した。
いくら物騒な世界とは言え町の間の行き来程度でそう毎回命の危険があるわけではないだろうから当然だろう。
町に到着してからまず最初に拠点となる物件に向かった。
今回は宿は取っていない。
改装前とは言え元々使われてた建物なため寝具だけ用意すれば宿泊は可能である。
まずは皆には掃除をしてもらうよう頼み俺は教会へ向かうことにした。
条件は前回サーシャさんと話した内容と同じで確認するつもりだ。
もしガリアに戻ってサーシャさんのところでも条件に会う子が見つかってればそれはそれで引き取ることにする。
今後手を広げていくときには人材はいくら居ても困らないからだ。
そんな事を考えながら教会に到着しサーシャさんからの紹介状を渡して担当者を待った。
紹介された女性はタリアという女性で、ご主人が元商人で仕入れ時に事故で亡くなった未亡人が子供と共に保護を受けていた。
ご主人が亡くなったときにそれなりの資産は残っていたが、子供が女の子ということで後を継がせて商売人にするのも難しく先細りすることはほぼ間違いがないとのことで全額を教会に寄付してよい条件の引き取り先を探すことを頼んでいたらしいのだ。
条件としては本人は高年齢ということもあり性的な相手はできないとのことだ。
俺からするとまだまだ若いと思う年齢だがこの短命な世界では高年齢という事になるのだろう。
それと子供が結婚する機会があれば解放して欲しいとのことだったがこれは条件付で了承した。
元々商売に関する情報を外部に漏らさない為に行動に制限をつけれる奴隷を求めていたという話しをし、娘さんが俺独自の技術に関する情報に触れて居なければいつでも解放するということで納得してもらった。
どの程度の能力があるかは不明だが、商売人の奥さんであれば俺の求める最低限の仕事は頼めるだろうと思うし、年齢が高いということは他の従業員にも舐められる心配も少ないだろうと思った。
娘さんには特に働いてもらう必要はなかったのだが、将来の勉強のためにも店舗を手伝わせたいとのことだったので一般的な作
業のみ行ってもらうことにした。
もし、俺独自の技術などに関わる仕事をさせた場合は解放は行えないとの説明を再度行って理解してもらった。
こうして中継拠点の責任者人事活動は終了した。
自由に動いてもらうためにも許可証を渡し、生活必需品をそろえてもらうための資金も渡しておいた。
資金は多めに渡しており、この資金の使い方で最初の評価を行おうと思っている。
奴隷だから最低限の物のみそろえろという気はないが、ここで贅沢をするようならあまり期待できないと思っている。
この生活必需品の購入は経費のようなものなので、その辺りに考えが及ばないようなら拠点の責任者として期待きないだろうというわけだ。
その後は木工部隊とも打ち合わせを行い、引き続き拠点改装をお願いして一旦本部に戻ることした。




