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☆保護奴隷

前回投稿 2015/2/23

前回のお話 町に到着した主人公は教会で一般知識を得る。

その後ウサギを狩りこの世界でとりあえずは生活できるという感触を得た。

この町に来てから二週間になる。

毎日ウサギを捕らえることで蓄えも出来てきたので教会にお礼に行くことにした。

教会では前回同様サーシャさんが対応してくれたので少額ではあるが寄付をさせてもらった。

そのついでにこの国での塩の価値について聞いてみた。

元の世界の中世くらいの発展度に感じたため塩の価値が高いのではないかと思ったからだが、案の定それなりの価値があるようだった。

魚をの時と同様にこの国では海に資源を求める事が無いようで海水から塩を作るという考えがないらしい。

直接海水の事を聞いたのではなく塩の入手方法を聞いたことからの判断だ。

この国での塩は岩塩とのことだった。


商売として海産物を取り扱おうと計画していたが、まずは塩を販売することから始めようと思った。

塩を作るだけなら道具などに掛かる初期費用もかなり抑えられる。

いきなり大量に作るのは無理だろうが相場から考えると今の稼ぎよりかなり良い。


ついでに生の魚をを輸送するための氷についても聞いてみたが一般的には出回ってないようだ。

最後に商品の販売方法を聞いて教会を後にしようというすると、サーシャさんに呼び止められた。


要件は奴隷を引き取らないかとのことだった。

資金が無いと伝えたが、保護奴隷に関しては基本無料での斡旋となるという。

それなら引き取り手はいくらでも居てるのではないかと思い聞いてみると、教会が認め奴隷本人が希望した人にしか引き渡さないとのことだ。

そういえば初めて訪れた時の説明しでもその様なことを言ってたような気がする。

だが、俺は今日が二度目の訪問で信用される理由がない。

そのことについて聞いた所、次の様に説明された。

まず今回紹介してくれる予定の人が期限ギリギリだということらしい。

このままだと金銭奴隷として望まない人のところに強制的に行くことなるため俺に会わせてみたいと言うことだ。

希望する条件も商売人とのことなので俺のさっきの話からも可能性があると判断したようだ。

教会の俺に対する評価は、無一文から半月ほどで少額とはいえ寄付出来る程度の貯蓄をできたことと、律儀に寄付をしに来たことで高めであるとのことだった。


そんな訳で会う事になったが相手にも選ぶ権利があるので断られたら諦めてほしいと言われた。

もともと奴隷を入手する予定でも無かったので諦めるという表現は違う。

一般知識を知らない俺にとってメリットがあるとサーシャさんに言われたので会う事にしただけだ。

でも実際俺にはメリットがあるので諦めると言う表現になるのか。


連れて来られた子はユーリと言う二十五歳の子だった。

商売人の子で計算もできかなり可愛い子だったのでギリギリまで残ってるのが不思議だったが気に入った人が居ず断っていたそうだ。

希望する契約条件を聞かれたので家と軽と伝えた、ついでに外国人である俺にこの国の一般知識を教えてもらいたいと伝えた。

正直断られると思っていたが意外にも俺のところに来るとのことだった。

金銭奴隷として扱われる位なら無難な俺のところに来る方がましだと思ったのかもしれない。


そして契約の時にサーシャさんから性条件はつけなくても良いのかと聞かれたが、俺には相手の意思を無視して抱く趣味はないのでそう伝えた。

契約を終えサーシャさんから説明を受ける、奴隷の扱いを良くしすぎると双方に良くないのできちんと奴隷として扱うようにと注意された。

奴隷は主の不利益になる行動や意見をすることが基本的には出来ないことになっているのと、ユーリ自身もしっかりとしており自分を優遇するような意見をすることが無いだろうとの事で奴隷の扱いについてもユーリの意見を聞き入れるようにと言われた。

契約後ユーリさんと呼び注意された常識知らずな俺は素直に意見を聞くことにした。

最後に保護奴隷の権利について説明された。

主は保護奴隷に対して、生物の三大欲求である食欲、睡眠欲、性欲をある程度満たして上げる必要があるとのことだ。

ある程度と言うのも難しい所だが体調を崩さない程度に食事と睡眠を与えておけば問題ないとのことだ。

性欲の解消は保護奴隷だけの権利で解消方法については、通常は保護奴隷が女性であり、主の多くが男性であることから特にこの件で問題が起こることはないとのことだ。

奴隷がある程度の年齢に達し主の興味を引けなくなるころには奴隷の性欲も減退していることが多いので問題にならないが、多くの奴隷を抱えていたり主が興味を持てないものに対しては風俗店の様なものを使うこともあるがこれも話し合いによる。


今回の場合はユーリが若く可愛いので俺に否はないが、実際にはどうしたらいいのだろう。

若い女性から付き合ってるわけでも無い男性に性欲を解消してくれなんて事は言えないだろうし俺から言い出せばいくら性契約が無いとはいえ主からの申し出だと嫌でも断りにくいだろうと思う。

こういう性風俗に関しても俺の常識とこの国の常識は異なってると思うのでサーシャさんにも協力して貰おうと思う。

一般知識を得るためにユーリに来てもらうことになったが本人には聞きづらい。


ユーリが用意のために部屋を出たので、今後ユーリを連れてきたときに性欲の解消についてユーリの考えを聞いてほしいとサーシャさんにお願いしておいた。


こうしてユーリを引き取ることになり宿に戻った。

日本人の知識では奴隷とは同室だと思っていたが、この国でもその通りだった。

ただし床に寝るのが普通とかではないためベッドが二つある部屋に変更してもらった。

同室についても理由があり、奴隷が何か問題を起こせば主の責任となるため公共の場では常に一緒に行動する必要があるとのことだった。

奴隷の位置づけは日本だとペットの様なイメージだろう。

ついでに奴隷を多数所持したり奴隷単独で活動させる場合はについても聞いてみると、ギルド、主に多数の奴隷を扱うのは商人なので商業ギルドに保証金を支払い奴隷が主から離れて活動するための許可証をもらうらしい。

複数人が一緒に行動する場合は一人が所持していれば良いとのことだった。

自宅での行動には制限はないので奴隷だけで留守番させるのは許可証なしでも問題ないらしい。

と言うことは、自宅を手に入れるまでは常にユーリを連れ歩く必要があると言うことだ。

四十を超えたおっさんと常時行動を共にするのは若い子にはストレスになるだろうから早めに家を借りるなど考えると必要があるだろう。


夕食を終え部屋に戻ると俺はトイレに向かった。

戻ってくるとユーリも行きたいと言うので自由に行くようにと言うと付いてきてほしいとの事だった。

理由を聞くと、公共の場では主は常に奴隷を監視下に置く義務がある。

この宿は共用トイレのため奴隷だけで使うことが出来ないと言うことだ。

実際は奴隷だけで使ったところでばれたり、それによる罰則を受けることもないが知識のない俺には義務の理解とともに行動に慣れるためにも今は決まり通りに行動してほしいと言われた。

なるほどと納得できる理由なので宿のトイレまで一緒に行くと今度は個室に一緒に入るように頼まれた。


流石にそれはと思い、今周りに人も居ないしそもそもユーリが奴隷だと気付かれることもないから一人で済ませてくれば良いと言うと、見苦しい所を見せるのは心苦しいが理解し慣れるためにも我慢してほしいと言われた。

実際は排泄時の監視の様な人権を無視した扱いは可哀そうだし、ユーリも恥ずかしいだろうと説明したが、元々奴隷には人権など無いし恥ずかしく無いと言えば嘘になるがそういうものだと理解してるので俺にも我慢して付き合ってほしいとの事だった。

一般知識のない俺はユーリの言葉に従おうと考えていたし恥ずかしいのを我慢してまで教えてくれるユーリに感謝しつつ一緒に個室に入った。


その後部屋に戻り休む前に汚れを落とすため湯で体を拭く。

頭も洗いたいのだが部屋の中では無理なので日中に屋外で洗うことになる。

ここでもユーリは予想通りの言葉を発した。

まず俺の体を拭くのを手伝うとのことだ。正直恥ずかしいがユーリの恥ずかしいところも見ており俺だけが抵抗するのも不公平だと感じるし、主の世話をするのが奴隷の基本だといわれると逆らえない。

腹をくくって任せると、これが気持ちよく癖になりそうだ。

その後はユーリの番となるのだが、ユーリを一人にすることが出来ないので俺が居てる状況で体を拭くことになる。

ユーリに背を向けて終わったら声を掛けるように言ったのだがユーリを見てるように言われた。

これにも理由があり、主の知らない間に宿の備品等を盗む可能性がある。盗んだものを身に付けて隠す可能性があるため身体検査を兼ねての確認が必要だとのことだ。

実際は主の不利益になることを奴隷が行えないという制約上その様なことは起こりえないので、主の義務というより奴隷を辱めて楽しむための主の権利的な意味合いが強いとのことだった。

それならユーリにも無理に恥ずかしい思いをする必要がないから俺を気にせず身を清めると良いと言ったのだが、慣れていないととっさの時にぼろが出る可能性もあるので暫くはルールに沿った行動を取って欲しいと言われた。

何故そこまで自分を犠牲にして俺に尽くしてくれようとするのか不思議に思ったのだが、契約にこの国の知識をという内容が含まれるための行動なのだろうと思い至った。

性条件は入れなかったが、結局無理矢理性的意味合いのある行動を取らせてしまってることに気づき申し訳なく思ったが、今更どうすることも出来ないし俺には知識が必要なため出来るだけ早くユーリに楽をさせてあげようと思った。


こうしてユーリが脱いだ衣服を確認しユーリが汚れを落とすところを監視していた。

正直なところご褒美と思える気持ちを通り越して拷問状況だ。

若く可愛い女の子の恥ずかしい姿を見た後、一緒の部屋で休むことになるのだが手を出すわけにもいかず。

一人で処理することも出来ないのだ。

ユーリも恥ずかしく辛いだろうが、俺も別の意味で辛い日々が始まったと感じつつ何とか眠ることが出来た。


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