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☆制服完成と店員教育

前回投稿 2015/3/12

前回のお話 オープンした店舗の売上げが思いのほか良かったので増員と新店舗オープンの為に活動した。

翌日から接客の訓練を行った。

この国の接客と日本での接客の意識の違いにかなり戸惑ってるようだが、俺のいう事を素直に聞きがんばってくれている。

通常雇用することによって奴隷ほどの強制力がなくなるため若干心配であったが、奴隷となった子達とかわらず動いてくれてるので助かっている。

一度保護奴隷となることを決めたことから、意識がそうなったのだろうか。それともこの国の人は皆働き者なのだろうか。

どちらにせよ俺にとっては助かってることには変わりないのでこのまま頑張ってもらいたいところだ。


そうして数日が過ぎたころ制服の試作品が完成した。

一着しかないのが皆に一度着て貰い感想を聞いていくことにした。

ボリュームがある割りに動きやすいということで仕事に支障はないだろうとのことだ、デザインはこの国の一般市民では目にすることが出来ないようなものなので気に入ってくれたようだ。

元が俺の知識とは言えこの国のデザイナーに調整してもらったので、この国でもそうおかしなデザインにはなってないだろうと思う。

おおむね評判がよかったので、数サイズで量産の発注をかける。

出来上がったものから随時納品してもらうことになった。


制服が決まれば次は店舗だ。

これも先日物件が決まり改装に入るところである。

日本でも若干高級志向のファミレスのようなイメージで店内を改装することにし、木工部隊のメンバーに指示を出した。

あとは食器類や呼び出しベル等の備品を準備すれば一応の目処が立ちそうだ。


そしてさらに数日が経過し店舗内装が完成した。

日本のファミレスを見たこと無い子達がやったことなので完璧ではないが問題ない程度に完成したと思う。

そしてメンバー分の制服もそろったので新店舗で実地訓練を行うことにした。


俺が客として店に入ってから支払いを済ませて店を出るまでを通しでやってみる。

できるだけイレギュラーな対応をし従業員の弱いところを見つけるつもりだ。


店に入ると挨拶と共に一人が近づいてきた。

人数の確認と席への案内も問題がない。

その後水を出し注文を聞くところで俺は直ぐに注文しなかった。

この店では客が最初の注文をするまではテーブルの前で待つことにしている。

そして普段あまり食べない魚という素材を使ってるがために客もメニューを選ぶのに困るだろうということである程度の時間客が悩んでるようならお勧めのメニューとどの様な料理かを説明するように指示を出している。

数分の沈黙の後、その説明が開始された。

説明内容も間違ってないしタイミングも悪くない。

そこで、そのお勧めをと注文すると下がって行った。


暫く待ち料理が来る。

味は何度も試作品を食べてるのわかっているが一応食べる。

問題なくできてるようだ。

食べ終わるりテーブルのベルを鳴らすと直ぐにやってくる。

何か甘いものをと頼むとお勧めを説明してくれた。


そうやって俺と含め何人かを客として練習したが概ね問題ないレベルだったので一安心だ。

俺よりも木工部隊の子達のほうがメニューを知らず練習になったし、美味しいものを食べれたので満足もしていた。

こうして新店舗の開店準備を終えたのだが、このやり方だと今の七人全員がこっちの店舗で働かないと手が足りなさそうなのだ。

仕方が無いので前の店舗は一旦閉店しこちらに移転しリニューアルオープンするという張り紙をすることにした。

そこに新店舗は高級志向だということと、庶民的な酒場として旧店舗も近々オープンするという説明もつけた。


思いつきでやってるように見えるだろうが、思いつきだ。

新店舗の人数が足りないと感じたときに、旧店舗を利用する方法を考えていた。

試してみたいことがあったので、人材確保のために商業ギルドに向かった。

今までは教会と労働ギルドを使っていたが今やりたいことに必要なのは商業ギルドだったのだ。



商業ギルドには何をしにきたかというと金銭奴隷を買いに来たのだ。

条件を出して該当する奴隷が居るかを確認した。

条件は、自己責任ではないか自己の責任にあっても責任の割合が低そうなもので、二十歳以上三十歳未満の女性と二十五歳以上の健康な男性とした。

金銭的な問題で親に売られたり、家族を助けるために自分から売り込んだり、事故等で働けなくったり商売に失敗したりした人たちをということだ。

頑張ってるのに報われない人を助けてあげようと思ったからだ。


そうして条件にあった奴隷が前に並んでいる。

その中で解放を望み出来れば結婚をしたいと考えてる女性と、店で働く女性を守る用心棒的な仕事に嫌悪感がない男性を買うことにした。

何故結婚かというと、女性に男性の相手をしてもらおうと考えていたからだ。

風俗的な意味合いではなく、店員の女性に一つのテーブルを担当してもらい食事の用意から会話の相手まで全て個別にさせようと思ったのだ。

あくまで楽しく会話しながら食事を楽しんでもらうという場なので不埒な男性は締め出すことになる。

その為の男性従業員だ。

そういう店にするため結婚して解放されたいと考える女性は気に入った男性の興味を引く為に一生懸命働くのではないかとも考えたのだ。

別に好みでない男性だったからといって無碍な態度はとらないだろうし俺としては全く困らない。


購入した奴隷をつれて旧店舗に戻り店の趣旨を説明すると反応はまちまちだった。

良くわかってない人が殆どのようだが、興味を持って聞いているもの数人いた。

購入時に性条件はつけなかったので、男性客の相手をさせられるといっても性的な意味ではないと気づいたのか接客面での不満は不安はないようだった。

それだけ伝われば問題ないだろう。

そして一番の不安要素が料理のようだ。

自分の客には自分の料理を出すということで、かなりの料理スキルを求められてると思ったらしい。

俺としてはテーブル担当者が作れるものを客に伝えそれを作ればよいと思ってるので、肩肘張る必要はないと考えている。

卵焼きしか作れないなら卵焼きとパンと酒しか出せないといえばいいだけだ。


ただ、売上げに応じて解放後に一時金を渡す予定にしているので料理の勉強は頑張るようにと発破をかけた。

花嫁修行と婚活と結婚資金が稼げる良い職場だと思ってるのは俺だけだろうか。

こうして集めた人材に翌日簡単な教育を行いその翌日にはオープンとなった。


客が入って来たときに男性スタッフが店のシステムを説明することになっている。

料理の金額は材料から計算するシステムにした。

予め店にある材料を下ごしらえし一定数量ごとに小分けにしておく。

その小分け分一つの価格を決めておくのである。

たとえば材料一つを百円と決めておけば、三種類の材料で作ったものは三百円となるということだ。

これで客の好みに合わせてどんな料理を作っても金額が直ぐに出る。

料金は料理を提供したときにその場で引き換えでもらうことにより間違いが少なく計算が出来なくても問題ない。

材料は貨幣一枚に設定し、パンは二枚、酒は三枚に設定しているからだ。


上位の貨幣を出されおつりが解らない場合は男性スタッフが計算しおつりを渡すことになるので混乱も起こらないだろうと思う。

こうして初日の営業が始まった。


両店舗共にオープンしてから数日が経過した。

酒場についてだが最初はシステムがわからず混乱する人も居たが、思った通り独身男性に人気がでて常連が増えてるようだ。

店の子も徐々に料理が上手になってきている。

その為家族連れも見かけるようにはなっている。


高級店もそれなりに繁盛している。

ゆっくり食事が楽しめる空間を意識した為か、商談等に使われてることが多いようだ。

商人らしき常連が来るたびに違う人を連れて来るのでそう思った。

一応用心棒を置いてるが客層が良いため特に揉め事は起こらなさそうだが、身分の高い人が来たときに此方のミスで問題が起こらないかが心配ではある。


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