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☆増員とチェーン展開

前回投稿 2015/3/11

前回のお話 ガリアの町に食堂をオープンした。

食堂がオープンして数日が経つが予想以上の売れ行きだった。

正直価格も高く場所も良くないため数が出ないと予想し毎日運ぶ魚の量も少なめにしてた。

残ったものは店員達の食事に使う予定だったのだが、店員達は初日に魚を食べて以来食べれない状況になっているのだ。

庶民が毎日食べれるような金額ではないためそろそろ勢いは落ち着くかと思うのだが、干物を使った低価格の料理も用意しているためそれなりの客数は期待できそうである。

その為将来に向けての増員とチェーン展開のための場所を探すことにした。


サーシャさんのところへ行くと前回同様の条件を望む子達を集めてもらった。

今回は四人だった。

手続きを終えて食堂へ向かいユーリに預けて後は任せた。

その足で商業ギルドに行き、今の店舗と離れた場所の店舗を探してもらうように依頼をした。


チェーン展開と言ってみたが二店舗にするときに客層ごとにメニューを分けてしまおうと考えた。

生の魚を使った料理をを扱う店と、干物を利用した料理を扱う店に分けようと思う。

今は店員の服装は店員任せだが制服を作るのも良いだろうと考えている。


生の魚を使う店は高級店として経営したいのだが現状高級店として運営するための人員がいないのが問題だ。

そもそもこの国に高級店という認識があるのか疑問だったのだが、当たり前すぎて教えてもらってない事実が判明した。

国は民主政治で運営されているわけではない。

ということは特権階級の人たちが存在するわけである。

実はこの町にもそういう人たちは存在するのだが、俺が活動してた範囲は庶民街でありその様な人との接点がない場所であるとともに、早々に活動拠点を町の外に移してしまったので知らなかったのだ。

ユーリも特権階級の居ない国が存在するなど思いもしなかったようで、俺の国にも特権階級が存在すると思ってたらしい。


そんな訳で高級店の認識はあるらしいのだが、日本人の感覚とは違ってるようだ。

一般的な店舗の内装やサービスレベルは、町の食堂であったり立ち飲み屋のレベルである。

日本でのファミレスレベルのサービスと内装であればこの町では十分高級店となるようだ。

これなら制服をそろえて大声を出すことなく店員を呼べるようにベル等を用意し、料理を出すときに細かい説明をするようにすれば高級感を与えられるのではないと考えた。

この様な教育は俺自信が行う必要があるだろう。

俺の日本人としての知識がアドバンテージになると思う。

仮に他店が真似をしたとしても根底にあるサービス精神を理解しない限り上辺だけを真似されたところで負けることは無いだろうと思えた。


食堂を開ける前は社会貢献を一番に考えていたのだがいつの間にか利益優先の考え方になっている。

資金に余裕があるのでゲーム感覚で楽しんでる感もあるのだがこれも日本人の性なのかもしれない。


早速服飾店に行き試作の制服を作ってもらう。

黒を基調にしたフリルがついたワンピースを絵に描いて説明した。

日本でいうメイド服やゴスロリと言われるようなものを思い出しつつ、ごてごてし過ぎないようにと思い描いてみた。

料理に使う素材も今まではあまり流通してなかったものだし、制服もこの世界では突飛なデザインにすれば人目を引いてよいだろうと思ったからだ。


各手続きを終えると直ぐに拠点に戻った。

明日からの作業をアリシアに監督してもらうように頼み、網を仕掛ける担当を決める。

波が穏やかとは言え船から落ちると大変であるため泳げる子に網の仕掛けは頼むことにする。

漁場は壁で囲まれた海岸のため外から見えることも無いはずなので船に乗る子には下着だけになるようにアドバイスしておく。

もし落ちた時に服を着てると泳げなくなって危ないからだと説明し一応着衣のままで海に入って動けるか試してもらおうかと思ったが、下着だけで活動することに異議をのなえず素直に納得してくれた。

それ以外に関しては心配ないので任せておける。

馬車で三時間ほどの距離なので何かあればすぐに町まで知らせるように言っておく。

裸馬に乗れる子がいたため馬車を引かずに馬にのればさらに短時間で町まで来れるということで有事の時にはその子に頼むことにした。


こうして明日以降の段取りを決めて休むことになったのだが暫く俺がここを離れるということで数人の子が押し寄せてきた。

若い子に迫られて嬉しくないわけがなく明け方まで頑張って皆を可愛がった。


ほぼ寝ることなくそのまま漁に出かける。

そして捕れた魚の中でも生きが良いものを馬車の水槽にいれて出発した。

俺は馬車を操作できないので操作できる子にお願いしている。

仮に俺が操作できても明日の運搬のために馬車を拠点に移動させる必要があるので付いてきてもらうしかなかったのだが。


こうして新たな食堂計画の準備を終えて今からメニューの開発である。

高級店用と庶民店用の二店舗分を考えるつもりだ。

庶民店用は今まで通り家庭料理のような感じでよいと思うが、高級店用は盛り付けにも拘りたい。

魚は狙った種類のものが取れるとは限らないので、切り身を使った料理を考えている。

一番簡単なものではムニエルのようなイメージのものをと思っているが日本と同じ素材がないため今から試行錯誤の日々が続くだろう。



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