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☆奴隷達の初給料

前回投稿日 2015/3/7

前回のお話 拠点での物品販売店舗ができたので町に仕入れに向かった。

雑貨店に商品が並んだので皆に給料という名の小遣いを配布することにした。

これは現金では無くポイントカードのようなものだ。

各奴隷の名前と番号が書いてあり、雑貨店にて一覧表で残りポイントを管理することにしている。

商品には現金での価格とポイントの両方を設定しており、奴隷は自分の持ちポイント以内なら何時でも好きなものを購入できるようにしている。

手書きのアナログ管理なので不正をしようと思えばできるのだが、そんな事する子は居ないだろう。

仮に店舗担当者が間違えてしまっても罰則を与えるつもりもない。

配布したポイントだが、これは奴隷になってからの日数とした。

次回からは一か月分ということになる。


このシステムは最初は遠慮された。

奴隷であるにも関わらず毎日十分な食事と睡眠を与えてもらっているので申し訳ないとのことだ。

ほぼ全員が同じことを言っていた。

そこで食事以外の全ての生活用品を自分達の稼ぎを使ってそろえてもらうようにした。

これで服装などをある程度自分好みにすることもできるため概ね受け入れられた。

本来は生活に必要なもの以外の嗜好品となるものに使ってもらおうと思ったのだが思った以上に倹約家ばかりだったようだ。


その夜ユーリ達古株の四人から酒をプレゼントされた。

自分達のものに使って欲しかったのだがあり難く頂戴することにした。

その夜リリアンを除く三人と一緒に酒を飲み、お礼に思いっきり可愛がってあげた。

もちろんリリアンも可愛がってあげた。


翌朝、朝食時に集まった皆は華やかだった。

髪飾り等をつけてる子が多く皆おしゃれをしたかったんだろうと気づかされた。

四十男の不甲斐なさを思い知った。


実は先日網が完成していたので今日から網で魚を取ることにする。

あまり大きいと女性だけでは引けないので小さいものを使うことにした。

どの程度捕れるかはわからないが、釣るよりは多いだろうと思う。

何故今日から漁を始めようと思ったかと言うと、昨日商品を並べにきたラバンさんに干物を見せたのだ。

そして奴隷達一押しの干物と野菜のスープを目の前で作り試食してもらったところ食いついてくれた。

価格交渉の結果俺としては結構な高値で、ラバンさんとしては十分な利益を出せる価格で卸すことが決定したのでできるだけ大量に作る必要がでたのだった。


そんなわけで俺は小船で網をしかけている。

この小船も店舗建築時についでに頼んでおいたものだ。

網を仕掛けて昼まで放置し昼食を食べてから皆で網を引いた。

昼までまったのは、小船に驚いて散ってしまった魚が戻ってくるのを待つためだ。


こうして皆で協力し網を引ききると結構な量の魚が取れた。

それを今日からは三人で捌いてもらい干物にしていく。

網を片付けた後はいつも通り塩も作ってもらうのだが、この後の俺は不要だ。

昨日までは干物用に釣りをしていたのだが今日からは仕事がないので塩を作ってる皆を眺めていた。

塩を作ってる子達は鍋を眺めてるだけなので、鍋を眺めてる子を眺めるという変な感じになってしまった。

この世界に来てからずっと走り続けてきた様な気がするのでこういう日も良いかと思った。


この拠点の理想の形は、俺が前に立って作業をせず管理だけを行うことで運営されていく形だ。

現在は理想どおりの形になっている。

そんな訳では俺は見ているだけで暇になっているのだ。

そうユーリに説明するとユーリからのお願いが出た。

働いてる奴隷達に交代で休みを与え俺と話しをする機会を作って欲しいということだ。

夜の相手をしているが、最近は二人っきりではないし間隔も結構空くことになっている。

今のところは居ないが今後俺との関係を望まないものも出てくると話す機会が全くなくなる可能性もある。

不平不満が出ないようにケアするという言う意味でもユーリの提案を受け入れる価値があるだろう。


こうして一日に五人程度と一時間ずつ過ごすことになった。

過ごし方は奴隷の希望を聞くことになったが場所は作業が見える場所でということになる。

俺の仕事は一応作業を監督することだからだ。

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