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☆物販店舗

前回投稿 2015/3/6

前回のお話 カチュア視点

何もかもが順調なのだが、嬉しいが納得できないことがあった。

奴隷達全員が俺との関係を望んでいることだ。

俺のことを望んでくれてるにも関わらず、嫉妬もせず譲り合っている。

日本に居たころの俺からは考えられないことだ。

中にはただ単純に性行為に興味がある者や性欲解消のため仕方なく俺との関係を持っているものもいてるだろうが、本気で俺に好意を持ってくれてるらしい子も多数存在する。

最初は主の機嫌を取り自分の居場所を確保する目的があるのだろうと思っていたが、それだけではなさそうだ。

そんな訳で何人かを連れて町へ行きサーシャさんを通して俺の納得できる理由を探ろうと思ったのだ。


という事だがこれはついでである。

実は先日物販店舗が完成したので、取り扱う商品の仕入れのために町に行く必要があったのだ。

今回は町で一晩過ごす可能性があるため単独行動許可証を一枚持っていく。

ユーリと新人数人を連れて町へ向かうので一部屋では入りきれないからだ。

馬車も二台になる。


町に到着すると直ぐに商業ギルドに向かった。

塩を引き渡した後、拠点に商品を納入してくれる業者について相談するとこの町で商売をしてる人を紹介してくれることになった。

その人物とは明日ここで会わせてもらうことになったので、今度は教会に向かった。

サーシャさんに以前から気になってた兼について奴隷達の気持ちを確認して欲しいとお願いすると、その必要は無いとの返事をもらった。

何故必要ないのかと疑問に思っているとサーシャさんは質問形式で俺に話しをし始めた。

まずは日本でもてる男性の一般的条件と俺がもてなかったであろう理由を聞いてきた。

もてるのは容姿が良いとかさわやかで面白みがあるなど俺が思いつく限りの情報を伝えた。

それとは逆に俺の場合は、容姿は中の下、趣味は一般的に女性から地味だといわれてる磯釣り、年齢も四十を過ぎているなどなどだ。


それを聞いたサーシャさんはこの国と日本での魅力ある男性の違いについて話してくれた。

この国では死亡率が高いのもあり動物の本能に近い感覚があるらしい。なんとなくそれは感じて居たがかなり強いようだ。

なのでもてる男性は強い雄ということになる。

俺は特に強くはないと反論すると強さにも色々あるとのことだった。

強くないといけない理由は、雌を養っていくためだ。

生活の糧を奪われることなく、寧ろ奪い取る強さ。

肉食動物だと解りやすい。

俺の場合は商売により多数の奴隷達を飢えさせることなく養っていけてるのでそれが強さだという。

そして人という種の繁栄のためには強い雄を奪い合うのではなく共有することで強い子孫を大量に残そうとするということだ。

こういわれれば納得するが、日本人的恋愛感を持ってる俺としては人としての魅力でもててる気にはなれない。

そう言うとサーシャさんも念のために連れてきた子達に話しを聞いてくれるということになった。


話の結果皆が俺のことを好きだといってくれてるらしい。

仮に打算からの行動であっても奴隷本人が幸せになるための行動であり、その行動を取ることで奴隷自身が幸せになれてると思えるなら俺が気にすることは何もないとのことだった。

日本でも盲目的に愛し合ってる夫婦などもおそらく存在せず何かしらの打算があっての夫婦生活もあるだろうと思い、今の状況を素直に受け入れて楽しく生活しようと思った。


その後宿を取る時になってユーリが俺と別の部屋になることに難を示した。

単独行動許可証はユーリに持たせるつもりだったのでユーリが離れてくれないと部屋割りができない。

仕方なく床で雑魚寝になることを覚悟して一番大きな部屋を頼んだ。

宿の主も全員が奴隷だということですんなり受け入れて部屋を用意してくれた。


休む時点になって先ずは俺にベッドで寝るようにユーリに言われた。

ユーリから聞いてる奴隷の扱いからすると俺が床に寝るのは問題があるので素直に受け入れた。

色々と疲れていたので後のことはユーリに任せると直ぐに眠りについてしまった。


朝目覚めると皆起きていた、俺より後に寝たはずなのに皆なぜか元気そうだ。

疲れが残ってるより良いだろう。

ただ、皆はどうやって休んだのだろう。

その後ユーリから皆順番にトイレに行くといわれたので、ユーリに許可証を渡そうとすると拒否された。

不公平になるから皆俺の見てるところでするとのことだった。

それなら皆ユーリに連れて行ってもらえばよいと言ったのだが、そうなるとユーリだけ特別扱いになるから不公平だとユーリに言われた。

言ってることはこじ付けっぽくおかしい感じもするが昨日サーシャさんに言われたことを思い出したので皆がするところを確認してから朝食に行った。


約束の時間が近いので宿を引き払ってギルドに向かう。

ギルドに到着すると紹介してくれる予定だった承認がいた。

名前はラバンさんという。

ラバンさんに拠点での話しをすると最初は適当に見繕って店舗に並べ、その後は定期的に売れ行きを見つつ拠点に必要な物資を補充するということになった。

支払いに関しては在庫を確認し売れた分だけを支払うという俺にとって都合の良い方法となった。

ラバンさんのほうでも店員をおかずに商品が売れるのと、仮に盗まれた場合でも売れたと判断し俺が費用を払うのでリスクが殆どない取引で助かるとのことだった。

こうしてラバンさんと約束し今回は拠点で今後必要になりそうな生活雑貨を購入し拠点に戻った。


途中の休憩時に皆が横に並んで用を足すのを見たときは変な気分だった。


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