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☆増員

前回投稿 2015/2/28

前回のお話 風呂が完成した。

今のところ毎日同じことの繰り返しだ。

しかし日本に居たころのことを思い出しても今の状況は別に何もおかしくない。

どころか日本だとエリート状態だ。

物価から換算すると月収三百万円なんてことになっている。

なので特に何もせずこのままの生活で良いのではないかと思うのだが、規模を拡張して新しいことをやりたくなってしまう。

異世界に来た日本人は特別だから何か大きなことが出来るはず、なんて事を無意識に思っているからかもしれない。


そんな俺の生活に変化が訪れた。

こう言うと魔王が出現して国の危機に俺が勇者に選ばれたとかいうように考えてしまうかもしれないが、新しい家が完成しただけだ。

だが新しい家には風呂もあり寝室も十室ある。

その為新しい奴隷を引き取ることもでき、その為に事業の拡大も行える。

これは大きな変化だと思う。

そんな訳で引越し作業をアリシア、カチュア、リリアンに頼みユーリを連れて町に向かうことにした。

本当ならユーリに残ってもらってまとめて貰いたかったのだが新しい子を引き取る予定なのでユーリの意見を聞きたいと思ったのだ。

今回は塩等を作ってもらう食品加工の人材と、今建設中の酒場兼宿で働いてもらえる人材の発掘予定である。

こんなところに酒場兼宿を作ってもと思ったのだが、別に儲からなくても良いのだ。

労働者や警備員が食事を取ったり余暇を楽しめればいいし、ボガレの人たちも来てくれるかもしれない。

そして今回は野営してもらってるが労働者の人たちに寝床の提供も行えることになる。


いつも通りサーシャさんと会っている。

今日は特に条件を付けずサーシャさんに任せることにした。

町に向かう道すがら色々考えていたのだが今後は独立した集落の様な形にしていくことになるのではないかと思い至ったのだ。

そうなるとあらゆる仕事が発生し人材も必要になる。

それなら俺が引き取ることによって少しは救われる人の技能を元に仕事を与えれば良いのではないかと思ったのだ。

なのでまじめに働いてくれる人なら誰でもよくなったと言うわけだ。


サーシャさんは今居てる子を全員連れ帰ってほしいという勢いで紹介し始めたので、サーシャさんから保護してる子に俺の素性や居住地について説明してもらいそれでも俺のもとに来たいという子達と個別に話をさせて貰うことにした。

追加条件に性欲の解消のために俺が直接相手することが難しいかも知れないと伝えてもらう様にした。

俺はもてるとか女性に好かれるとか勘違いしてるわけでは無いが、現状では四人に求められてる状態なので今後もその可能性があるだろうが、人数が増えることで確実に対応しきれなくなるので追加したのだ。

この条件を口にしたときに隣で聞いてたユーリは、自分たちが我儘言わず月に一度で我慢すれば三十人まで大丈夫だし、三十人居ても一日に三人ずつ相手すれば十日に一度になるので問題ないと言い出した。

それを聞いたサーシャさんも賛同し、義務だから頑張ってくださいとも言われた。

多数の女性を囲うことを推奨するユーリの発言は男としては嬉しいのだが、最初の話では男娼をあてがったり自分で発散するための個室などを用意するだけでも問題ないということだったような気がする。

まあこちらに来てからの俺は体力が上がったようで複数人を相手することも可能だろうが好みと言うものもある。

そう伝えると、通常は能力より主の好みで選ぶので求められたときに受け入れることが出来る容姿のものか、主との関係を求めないものだけを引き取ってもらえれば良いといわれた。

お互い話し合いで決めることですしと言われやはり最初に聞いた認識が間違ってないと確認できた。


そしてサーシャさんの説明で俺に興味をもった人との面談が始まった。

結論から言うと自分で判断できる年齢の人全員だったらしいのだが、その全員を引き取ることになった。

小さな子は保護が切れるまではこのまま教会で過ごし、保護が切れるときに行き先が無ければ引き取ると言う約束になった。

今回引き取ることになったのは二十二人だ。

その中の何人かを紹介したいと思う。


まずは狩人の娘でセーラ二十二歳

元々狩りをして生活するつもりだったらしく弓を使うことが出来る。

加工用の食材調達や警備の仕事を任せることが出来そうだ。

保護奴隷となったいきさつは女性一人での活動に限界を感じたらしいが何か隠し事をしてるように感じられる。


クレアは二十一歳での木工に興味があると言うことだ。

父親が村で使うすべての木工品を作っていたらしい。

本人は技術を磨こうと町に出てきたが現実は厳しく女性は弟子になれなかったとのことだ。

それでも村を出るまでは父親に教えを受けて居たのでそれなりの技術はあるようだ。

村に戻らず保護を求めたのには理由があるのだろう。


二十歳のジルは害獣を狩ったり希少な素材を求める仕事、日本人の知識にある冒険者という仕事に就きたかったらしい。

この国には冒険者というものは無く労働ギルド内で危険度の高い依頼を受けることになる。

保護奴隷になったいきさつはクレアと同様である。

この国は女性に厳しい国なんだと意識させられた。


この他にも、一般的には男性が付く仕事を希望して町に出てきたが町であるがために受け入れられず挫折した子が居たが保護奴隷だけで集落を運営しようと思っている俺には大変都合がよかった。

彼女たちも奴隷と言う立場になてしまったがやりたかった仕事に就けるのだから良かったのかも知れない。

こうして大人数になった俺たちは追加の馬車や家財道具などを購入し家に戻った。

ついでに商業ギルドで単独行動許可証を二枚発行してもらった。

本当はもっと多い枚数がほしかったのだが保証金が思った以上に必要だったので二枚が限界だった。


新居に戻るとまずは部屋割りを行うことにした。

新居の部屋数では足りないので今まで使っていた家に警備など外回りを担当する予定の子を割り当てた。

新居の方は二人一部屋でユーリに割り振りを任せたのだが、新居の部屋が広目と言うことで今後を考えて三人部屋にするのが良いとアドバイスを受け反対意見も無かったのでそう決めた。

よく考えると今日来たばかりの奴隷が反対するはずが無かったのだが。

このため新居のに部屋が余ったので外回り担当の子達も新居にと思ったのだが労働時間が不規則になるため別宅の方が都合がよいと言われた。


夕食後は風呂に入るのだが最初に俺が入る。

混浴のため各自好きなタイミングで入るように伝えた。

ユーリ達は一緒に入りたがったが通常は恥ずかしいはずだ。

それでもユーリ達以外に数人が入ってきた。

俺も慣れたもので若い女性たちの裸を楽しみつつ疲れをいやした。


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