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出会い

初めて投稿します。

誤字脱字多いかもしれませんがよろしくお願いします。 そして不定期に連載します。

 

 ザッザッザ

 3月10日、日曜日、天気は晴れ

 山の中を歩く。

 今日は大学の友人二人と登山しようということになり、この大和山やまとやまに来ている。

 大和山というのは地元の駅から数駅のところにある小さな山で、お年寄りのハイキングコースとしてよく親しまれている山のことである。

 登山をすることになったのは隣で一緒に歩いてる、この鎌倉啓一という男が木曜日に突然の提案をし始めたのがきっかけである。


 3月7日、木曜日

 『戸塚、俺は急に、急にだよ。急に山に行きたくなった。』と御自慢の無精髭をさすりながら言う。

 『お前、、、本当に急だな。』

 『だからさ、一緒に日曜日山登ろうぜ。』

 『登るって言っても、何処に行くんだよ?言っておくけど金無いから、日帰りするところじゃないと行かないからな。』

 質問をしたものの、だいたいの予想はついている。

 『大丈夫。俺も金無いから、最初はなっからそのつもりだよ。行くところは、近くの大和山でいい?』

 『ああ、あそこか。まあ、別に良いよ。いい運動不足解消にもなりそうだし。』

 そう言うと鎌倉はにっこり笑う。

 『よし、決まりだな。それじゃあ、10時30分に駅に待ち合わせでいいな。』

 俺は生返事をする。

 「はいよ。」

 

 3月10日、日曜日、続き

 小さい山のため13時には登頂し終えてしまった。山の頂きには休憩コーナーが設けられていて、軽食が出来るようになっている机と椅子がいくつも乱雑におかれ、部屋の端に自動販売機が置かれていた。

 俺達はそこにあるひとつの机に朝コンビニで買ってきておいたおにぎりや菓子パンを置いて、自動販売機でお茶を買ったあと椅子に座る。

 『意外と早く着いちゃったな。このあとどうする?」と鎌倉が尋ねる。

 特にこれといって思いつかないので、お茶を口に含んだあと「どうしようか〜。」と答える。

 すこしいぶかしげに考えていると、看板が目に入る。

 机に置かれたおにぎりのビニールを取り外しながら口を動かした。

 「そこの看板に違うルートが書いてあるぞ。遠回りコース?」

 そうすると鎌倉は、看板の方を振り向き、マジマジと見続け、俺の方に向きを直し返答する。

 「行きに来た道と逆の方に出る道らしいな。多分誤差一時間位で下山出来ると思うぞ。』

 そっか、とだけ言ったあとおにぎりを口にいれながら考える。

 すると鎌倉がパンを口の中に頬張りながら明後日の方向のような話をしはじめる。

 「小学生の頃、探検ごっことかやらなっかたか?」

 「突然何だよ、まあ、小学生の頃はたしかに冒険ごっこやら秘密基地を作ったりとか、侍ごっことかやったけど・・・」

 「今、同じようなことしたら楽しいかもな、子供の頃とは違った観点で」

 そういうとにへら笑いを浮かべてきた。

 「でも大丈夫か?遭難とかしないかな?」

 「心配すんなって、こんな小さい山、道が整備されてないところでも、ずっと下に向かえば町に出るよ」

 「たしかにそれもそうだな。よし、大学生版冒険ごっこでもしますか」

 「それじゃあ、決まったことだしさっさと食べて向かうかー」

 「おっけー。それでどっちの道で冒険ごっこをする?」

 「そんなの決まってんだろ、来た道と逆の道だよ」

 間髪をいれずにそう答えると、鎌倉はおにぎりやパンをお茶で流し込む。


 軽食を済ませると、休憩を入れずに下山をした。

 大和山の遠回りコースはあまり目立たないのか道が整備されているのにも関わらず行きに来た道のりよりも人通りが少なく活気もないからなのか、薄暗い印象を受けた。

 「ここで肝試しとかしたら面白いんじゃね?」

 そんなことをヘラヘラ笑いながら鎌倉は無邪気に喋る。

 俺は愛想笑いをしながら整備された道から外れる鎌倉に付いて行き、闇の森の中に入って行く。

 森の中はもちろんのこと整備されておらず、無秩序にゴミが散乱している。

 飲み捨てられて空になったペットボドルや空き缶、タバコの吸い殻や空箱、どうやって運んできたのか分からないような家電品、多分盗んだんだろうと思われる自転車そして読み捨てられている古紙。ザッと周りを見回しただけでこれだけの不法投棄物が落ちていた。

 鎌倉はワクワクした、子供のような声で俺を呼ぶ。

 声の方に向かい、何だよ、と答えると

 「良いもんがあんぞ。ほらこのエロ本、森の木々が風雨を遮ってくれているおかげで新品同様だぞ。なんで森や公園で落ちてるエロ本ってこんなにエロいんだろうね。」

 ケラケラ笑う鎌倉を冷たい目で見ているとこっちの視線に気付いたのか、こっちを向いて笑いながら答えた。

 「大丈夫、俺がじっくり家で観察したあとちゃんと貸してやるから」

 バーカ、とだけ答えて回りを見回す。するとなにやら黒い本のような物が落ちており、気になり拾ってみることにした。

 1つの日記を拾った

 

 

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