反撃はとある日、魔法の軌跡と共に
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予定日に更新できず申し訳ありませんでした。
勉強やるより小説書きたいのに夏休みの課題がそれを邪魔する・・・・・(泣
~前回までは~
魔獣に囲まれ大ピンチ!!
頼みの少女はMPぎれ!どうするフウ!!
「そぉい!」
ザシュッ!
「せやぁぁ!!」
バキャァ!!
フウが斬り、少女が殴る。
そんな攻撃を数分ほど続けているが、状況が好転したとは言えない状況だった。
フウのHPはすでに三分の一をきり、少女のHPも半分近く削られてしまっている。
「一体一体は雑魚のくせに集団になるとウザったらしいことこの上ないな!!」
「私にとっては一体一体が強敵なんですけど!」
「それはもうご愁傷様としか言えないな」
「巻き込んだのそっちだよ!?」
「・・・・・・ごめん」
こんな会話をしてると≪お前ら余裕だな≫とか言いたくなるが実際はかなりピンチなのでアール。
しかしこの少女。なかなかに責任は感じているらしく、フウの方へできるだけ魔獣が向かわないように立ち回っている。
フウが今もなお生き残っているのは間違いなくこの少女のおかげだ。
つまりなかなかに良い奴なんだ。
ノリでフウを魔獣の群れに投げ入れた人だけどネ。
「だあぁぁぁぁぁぁ!!数が・・・・多いっ!!」
「始まって早々こんな乱闘に巻き込まれてる私はいったい・・・・・」
少女は怒りをあらわにし、フウは鬱気味に言葉を発する。
「クソッ・・・・せめてMP回復薬があれば・・・・」
いらだたしげに呟いた少女の言葉にフウはピクリと反応をしめした。
「・・・・・私、持ってるよ?MP回復薬」
・・・・・
「・・・・・」
「・・・・・」
≪「え゛?」≫
「だから持ってるよ?MP回復薬」
「それを先に言えよおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
「その反応を待ってたんで!」
「良い笑顔で言うな!!」
≪あれか、3体の魔獣と戦ったときか。あの時の戦利品か≫
戦利品――戦闘に勝った後にもらえるアイテムやお金のこと。たまにレアな装備とかももらえる。
「まあ良い!それくれ!!そしたらこいつら一掃できる!!」
「うん。いいよー。あげるー」
何度も言うようだがここまでの流れ、すべて魔獣と戦いながらのやり取りである。
「あ、あったあった」
いったん少女の近くに行きポシェットから取り出したMP回復薬を渡すフウ。
「ありがとよ!」
フウから受け取ったMP回復薬を一気に飲み干すと、少女の横に表示されているMPのゲージが半分ほどまで回復した。
「さぁ、反撃だ!!」
少女は杖をかかげ、そう宣言した。
・・・・・・・めっちゃ会話してたけどなかなかに危機的な状況だったんだよ?二人とも。
「【ファイヤ】!!」
少女の声と共に杖の先に炎が集まり球状になると、一直線に魔獣の群れの一角へ向かい、その中の一体にぶつかるとそのまま爆発した。
ガラスの砕けるような音と共に一気に数体の魔獣が姿を消した。
「・・・・・すごい・・・・」
フウが大きく見開いた目で感嘆の声を上げる。
少女はそれにニヤッと口元を吊り上げて
「おいおい、この程度で驚いてたらダメだろ」
と返す。
「さぁ、次いくぜ?【フレイム・ショット】!」
少女の魔法を警戒して近づいてこない魔獣へ次の魔法を放つ。
今度は杖の先ではなく少女の周りに浮かんだ10個ほどの球状の炎が次々に魔獣へ向かい、爆発していく。
≪ひゅー♪ まさに魔法無双だな≫
「うん。LVの差っていうのもあるんだろうけど、この魔獣の群れがどんどん壊滅していくのは凄まじいよ」
フウは自身のスキルである『隠密』を使いこっそりと魔獣の群れから抜け出すとやや離れた場所から少女の無双っぷりを眺めていた。
隠密――敵に見つからずに進入や離脱が行える。ただし敵が完全にこちらに注目している場合は使用不可。今回は少女の魔法に魔獣の意識が向いたのと魔獣のLVが1なのが幸いしてスキルランクが低いフウも離脱することができた。
「でもいいのかなぁ?私逃げてきちゃったけど」
≪大丈夫だ。これだけは確信を持って言える≫
「?なんでさ」
≪ほら、よく耳澄ましてみろよ。魔獣が砕ける音と悲鳴に混じって聞こえるだろ?≫
・・・・・
ククククク・・・・ケケケケケ・・・・・クケ、クケケケケケ・・・・
・・・・・
「絶対楽しんでるね」
≪だろ?≫
絶対女の子がだす笑い声じゃないと思うんだけどね。
中身女か知らんけど。口調も若干男っぽいとこあるし・・・・・・。
・・・・・・・いや、やめとこう。仮にも美少女の中身が男とかあんまし考えたくないわ。
「【フレイム・ストーム】!!」
ゴゥッ!と少女を中心に炎の竜巻が立ち昇ったかと思うと、今までで一番大きな魔獣の悲鳴が聞こえた。
「・・・・・・・・・あぁ・・・・・やっぱりあの人は悪魔だよ」
そうつぶやいたフウの視線の先には焦土と化した森の一部にたたずむ一人の魔法使いの少女がいたとさ。
・・・・・・・・・よくMPぎれにならなかったなぁ・・・・。
「終わったぞー?」
「・・・・・無双状態だったねー」
「すげーだろ」
「・・・・・うん。すごかったよ(主に魔獣の悲鳴が)」
胸を張る少女にフウは苦笑いで答えた。
≪まぁ、なんだかんだで勝ったしいいんじゃないか?LVも上がったろ?≫
「あ、そうなんだよ!! ななんと!私はLV3まで上がったノラーーー!!」
うれしそうに答えるフウに「よかったなぁー」と少女は笑みを向け、「だがしかし!」と続けた。
「私は今回の戦いの経験値でLV11だからな!私のほうが上だ!!」
≪ゲーム始めて1日もたってない奴になに張り合ってんだよ≫
「・・・・・ん?そういえばこのちょこちょことしゃべりかけてくるのは誰だ?」
「あ、そういえば自己紹介もしてなかったね。
まず、私はフウ。職業は忍者。
で、このちょこちょこ話しかけてくるのはプログラムの天の声。なんか人工の感情がインプットされてるとかなんとかでプログラムとは思えないリアクションをしてくれるナレーターだよ
よろしくね」
≪よろしくー≫
「・・・・・まあ難しいことはよくわかんねーが、とりあえず面白そうなやつだと認識しておく。
あーっと、私はメウだ。職業は魔法使い。よろしく」
少女改めメウはフウと握手を交わした。
「でさ、ちょっと相談があるんだけど」
「ん?なんだ?」
「もしよかったら・・・・・私のパーティーに入らない?メウもまだフリーみたいだし・・・・・」
「パーティーか・・・・・。
・・・・・・・おう。いいぜ。なんとなくフウとは馬が合いそうだしな」
「メウ・・・・・。ありがと!!
まだ名前のないパーティーだけど、よろしくね!!」
「ああ!」
出会ったのは魔法使いの子。
一緒にクリア、目指そうね!!
あれ?フウが活躍していない・・・・・・。
~登場人物紹介~
氏名:メウ 見た目年齢:16 身長:162cm 体重:?
職業:魔法使い
(以下、下からD、C、B、A、S、SS、SSSとなります)
(変わるたびに後書きにて紹介)
筋力:C 跳躍力:C 持久力:B 精神力:B
LV:11 ランク:魔法使い見習い
HP:240 MP:260
攻撃力:40 防御力:36 魔法攻撃力:52 回避率:6%
武器:フレイムロッド(杖)
容姿↓
茶髪で茶色の目。髪の長さは肩よりやや下の位置まで。
頭にかぶった帽子の真ん中にはエメラルドがついている。
白のワンピースのところどころを水色で装飾された洋服と、かかと部分に小さな羽根がついた白いブーツを履いている。
杖はトゲトゲとした透明な水色の水晶がついていて、自分の身の丈ほどの長さ。
今回使った魔法
【ファイヤ】・・・杖の先からバレーボールほどの大きさをした球状の炎が直線に飛んでいき、相手に当たると爆発する。
【フレイム・ショット】・・・自分の周囲に球状の炎を数個浮かべ撃ちだす。相手に当たると爆発する。撃ちだせる個数は熟練度によって変化する。
【フレイム・ストーム】・・・自分を中心に炎の竜巻を発生させる。竜巻の大きさと魔法の発動時間は熟練度によって変化する。
フウの成長
隠密:C→B
LV:1→3
HP:100→150
MP:20→34
攻撃力:20→25
防御力:20→24
~次回予告~
「たとえ仮想現実でも、確かにここに魂はあるんだ!!」
重なり合う出会いのなかで
「俺か?俺の名前は――」
最強は早くも現れる
物語はまだ始まらない
超ハイスピードバトルコメディー
「第三話 袖振り合うはとある日、多生の縁で」