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VRMMO『剣と魔法の勇者たち』 ~消えない絆~  作者: ちか(カランコエ)
3/6

出会いはとある日、運命的に

またも危なく次の日に持ち越されるところでした(汗


注意!

今回一部草が生えております。苦手な人は注意してください。



~前回までは~


ログイン初日。3体の魔獣を倒して好発進かと思いきや、いきなり面倒ごとの予感・・・・・。

「たーすーけーてぇぇぇぇぇぇ!!!」


間違いなく、助けを呼ぶ声。その声が私に聞こえているのだから当然フウにも聞こえているはずだが・・・・・。


「えーと、地図地図・・・・っと。・・・あった・・・・けど、これ行った場所が記録されていくタイプの地図かー」


全く反応する気配がない。


≪助けを呼ぶ声は無視するのか?≫


「・・・・・・嫌な予感がするんだもん」


プクッとほほを膨らませて言うフウ。


≪そんな理由かよ・・・・≫


「天の声・・・・勘を馬鹿にしたらいけないよ。私はこの勘で数々の危機を回避してきたんだから」


≪あーそーかい≫


「信じてないな!?

 私はテストの赤点を勘で回避した人間なんだよ!」


≪勘を頼る前にまず勉強することをお勧めするぞ。私は≫


「勉強なんてつまんないよー。そんなことよりゲームしてたいよー。24時間のうち36時間はゲームしてたいよー」


≪わーダメ人間だー。さりげなく一日の境を超えたダメ人間だー≫


「将来の夢はニートになることです!」


≪いや、そんなキリッとした顔で言われても困るよ≫


「ちなみにこんな会話をしている間にも助けを呼ぶ声は続いているわけですが、どう思う?」


≪いや、助けにいけよ。誰かしらが困ってるらしいぞ≫


「残念ながら私はLV1なのね。誰かを助ける余裕なんてこれっぽっちもないわけですよん?アーユーオーケ?」


≪カタカナ英語乙。

 まあいいよ。どうせ巻き込まれることになりそうだし≫


「・・・・・?」


≪え、気づいてないの?マジで?≫


「・・・・・え?」



≪後ろから来てるよ?魔獣の大群と追われてる人≫



ポカンとした表情でフウが後ろを振り返るとそこには・・・・・

ざっくり数えて50体ほどの魔獣に追われる一人の少女。

懸命に木を避けながら走る少女の後ろから来る魔獣の群れはバッキバッキと木々をなぎ倒してやってくる。


≪わーい。ダイレクトすぎる自然破壊だー≫


「そんなこと言ってる場合じゃないよ!」


ちなみにフウとの距離はざっくり測って50メートル!!


≪m9(^Д^)プギャー≫


「ウザス!!」


と、ここで少女の方もこちらに気づいたらしい。


「そこの人ーーー!!こいつら倒すの手伝ってくださぁぁぁぁぁい!!!」


器用にも走りながら手をメガホンにして助けを求めてきた。


≪返答は?≫


フウは少女に向かってグッと親指を立てると、


「無理ッス!!」


背中を向けて逃げ出した。



                          ☆


あーそれからというもの約10分

≪いまだに逃げ続けているわけですか≫


「だってなんか追って来るんだもん!怖い!怖いよぉぉぉ!!」


半泣きでフウは逃げ続ける。魔獣からではない。


「まぁーてぇーやぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!!!!!」


魔獣を後ろに従えて(いまだ追われてるだけ)迫る少女にである。


いやもう、どんなカオスやねん。


「ハァ、ハァ・・・・・」


フム。どうやらフウの体力が先に尽きたようだ。


≪ついに年貢の納め時らしいなフウ≫


「くっ・・・・・!!我が人生、一片の悔い無し!!!」


≪いや死ぬんかい≫


「あれは死ぬ!!あの人に追いつかれたら死ぬ!!全力投球で三途の川行だよぉぉぉぉぉぉぉ!!!」


「アハハハハハ。なかなかに面白いこと言うじゃねぇか。安心しな。一瞬デ楽ニシテヤルヨ」


「来たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」


いつの間にやらフウのすぐ後ろまで迫った少女。その呼吸に一切の乱れはない。


≪化け物すぐるwww≫


「笑ってないで助けてぇぇぇえええ!!」


グオッと迫る少女の手。フウの身の捻りすら予想したように動き洋服の襟を捕まえる。


「い、命だけはお助けを~~~~」


ボロボロと涙を流しながら命乞いするフウを見て少女は笑う。

フウにはそれが悪魔の笑顔にしか見えなかったことだろう。

いや、魔王かもしれない。


「そうだな・・・・うん。取りあえず。


 逝ってこい♪」


少女は清々しいまでの笑顔で魔獣の群れへフウを投げ入れた。


私は思ったさ。


あ、フウ死んだ。


って。



「・・・・・しまったなぁ・・・・。ついノリで投げちゃったけどあの人のLV低かったら戦闘不能になっちゃうじゃん。私のせいで」



あの鬼畜所業はノリかい!!


≪一応言っておくがあいつのLVは1だぞ?≫


「おうふ。マジか。ごめんよ。ご愁傷さま」


≪助けないのか≫


「私職業『魔法使い』だからMPないと動けないのね。物理攻撃弱いから」


≪LV差があればなかなかの攻撃ができるだろう?≫


「・・・・・・・・盲点だった。逝ってくる」


≪漢字漢字≫


以上の会話をフウの悲鳴をバックに繰り広げてた私たちは何なのだろうか。

・・・・どうでもいいか。


                          ☆


「わっきゃーーーーーーーーー!!」


現在魔獣によってもみくちゃにされガンガンHPが減っていくフウ。

時折魔獣の攻撃を避けたり防いだりしてはいるのだがまさに焼け石に水。

数秒の延命にすらなりゃしない。

そしてついに・・・・・


「っくぅ・・・・・・・・・・」


魔獣に押し倒されて絶体絶命と化す。


「寄るな、なめるな、口を開くなぁーーーーー!!」


イヤイヤと首を振りながらジタバタともがくが、さっすがLV1ステータス。状況は少しも好転しない。


しかし、そんなフウにもきちんと助けは来るようで。


バキィ!!


振りぬかれた杖。フウを押さえつけていた魔獣はふっとび、群れの仲間にぶつかって2体とも音をたてて崩れた。


「HELLOお元気?ごめんよ。まさかノリでこんなことになるとは思わなかったんだ」


「なんだ悪魔か」


「違うよ!?」




























出会いは偶然。

戦いは必然。

これより反撃――開始。

~少女 容姿~


茶髪で茶色の目。髪の長さは肩よりやや下の位置まで。


頭にかぶった帽子の真ん中にはエメラルドがついている。


白のワンピースのところどころを水色で装飾された洋服と、かかと部分に小さな羽根がついた白いブーツを履いている。


杖はトゲトゲとした透明な水色の水晶がついていて、自分の身の丈ほどの長さ。



~魔法使い~


杖を媒体として魔法を使う。RPGでは剣士と同じくかなりメジャーな職業。


基本ステータスからMP値が高く、魔法攻撃力、魔法防御力もなかなかに高い数値を持つ。

代わりに物理に関してはてんでダメで、LVを上げないとMP切れを起こした時点でお荷物と化す。


パーティー内での役割は主に広範囲殲滅と後方支援。

前衛の後ろから広範囲魔法を使って敵を一気に殲滅したり、HP回復などの支援を行う。


~忍者~


短刀、日本刀、クナイなどなど、様々な忍具と呼ばれる武器を使用して戦う。


カテゴリは前衛だがこの職業が最も力を発揮するのは情報収集と暗殺。名の通り忍ぶことを得意とし、敵に気づかれずに接近できる点は奇襲にとっても便利。


パーティー内での役割は主に情報収集と奇襲。

そのほかにもダンジョンなどに進入する時にも使える。


~次回予告~


参戦、現状は変わらず


「数が・・・・多いっ!!」


魔法、反撃開始の合図


「さぁ、反撃だ!!」


超ハイスピードバトルコメディー


「反撃はとある日、魔法の軌跡と共に」

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